「写真論」-スーザン・ソンタグ-

■一昨年くらいに写真についての本をまとめて読もうと思っていた時に、読み返そうと思ったら手元からなくなっててそのままになっていた本。前に読んだのは20代の前半なので、再読するのは20年以上ぶり。今も読んでいて作品が思い浮かばない写真家とか出てくるし、当時は多分なんにも分かってなかったんだろうなぁと思う。
そういう意味もあってわかるところはすごくおもしろいんだけど、イメージが浮かばないところはつい読み飛ばしてしまったりしてしまう。ずっと思っていることだけれど、きちんと写真の通史を勉強したい。で、また10年後ぐらいに読み返したい。
しかし今でさえ、デジカメが主流になって写真の意味がかなり変わってしまったのに、10年後に読んだら、全然違う印象を受けるのかも、などと思う。

■この間、橋本徹の本を読んだ影響で、なんとなくゴールデンウィークが終わったころからブラジル音楽ばかり聴いてる。5月なのに真夏のような気温で、でも朝晩は涼しくて、ブラジル音楽を聴くにはいい時期。来週からはブラジルでワールドカップも始まるようなので、いろいろ盛り上がりそう。いや、ワールドカップ、多分、まったく見ないうちに終わると思うが‥‥
ということはおいておいて、自分の中でブラジル音楽のブームは何年かおきに訪れているけれど、毎回、中途半端に終わってしまっているので、今回はある程度聴きこみたい。さて、どうなることやら。

-■【今日の一枚】「E DEIXA O RELOGIO ANDER!」-OSMAR MILITO-
オズマール・ミリートは1960年にはボサリオに在籍していたピアニスト/編曲家。1960年代後半から2年にわたるセルジオ・メンデスらとのアメリカツアー、メキシコ滞在を経て、ブラジルに帰国し録音されたという1971年の1STアルバム。
解説ではブラジルを離れたことで音楽性の幅が広がったなどと書かれていましたが、「MERCY MERCY MERCY」や「CANTALOUP ISLAND」のファンキーなカバーや、コーラスが楽しい「RITA JEEP」、跳ねるリズムの上で映画音楽、イージーリスニング風の滑らかなホーンが印象的な「Garra」などバラエティに富んだ内容になってます。どちらかというとポップスに近い作品ですが、ブラジルテイストのサウンドとうまく絡み合っていて、ばらばらとした感じはなく、違和感なく通して聴けるのがいい。インスト、コーラスのみの曲、歌もののバランスいいしアレンジャーのレコードの見本みたいな作品。

-■眼鏡を買い替えたら何人かの人に昭和の人みたいと言われてしまった。まぁ昭和の人なんですけどね(いや、そういう意味ではない、と思う)。視力がかなり悪いので、かけた感じがあんまりわからないまま買うので、冒険と言えば冒険。昔はそれに3万とかかけてたんだもんなぁ。
それにしてもそろそろ遠近両用とか近くを見るための眼鏡を別に買うとか、そういう年齢になってきました。むむ。実際、満員電車で本とかスマートフォンとか見てると目から近すぎて見にくいのよ。あ~あ

■「ブラジル音楽を聴くにはいい時期」なんて書いて放置していたら、梅雨に入ってしまいました。わたしの中では10日が梅雨入りってイメージなので、ちょっと早い気分なのだけれど実際はどうなのかな。と、そんな梅雨入りのイメージの6月10日でカヌー犬ブックスも11周年。12年目に入りました。皆さまありがとうございます&12年目もよろしくお願いいたします。
なんかただ続けているだけで、やりたいことはいろいろありつつもなかなかできてない状態が続いているので、もう少しいろいろがんばらなくては、と気を引き締めてます。

「玉子ふわふわ」-早川茉莉-

■早川茉莉で森茉莉をはじめ石井好子、福島慶子、三宅艶子、森田たま、中里恒子、住井すゑ、武田百合子、林芙美子、網野菊、池波正太郎、伊丹十三、吉田健一、嵐山光三郎、山本精一、池田満寿夫、北大路魯山人、向田邦子、色川武大、田村隆一、神吉拓郎、堀井和子、熊井明子、田辺聖子、松浦弥太郎、室生朝子、筒井ともみ、辰巳芳子、林望、村井弦斎‥‥など、37人の作家による玉子についてのエッセイをまとめたアンソロジー。最近、カレーやおやつなどテーマ別のアンソロジーが出ていたりするし、作家単体での食に関するエッセイも再発(?)されたりしていていろいろ読みたくなってしまいます。

■なんとなく会社の仕事のほうが忙しくて雑記をメモする時間もなく、気がつけば東京蚤の市の告知できないまま終了し、6月になってしまいました。今さらですが、東京蚤の市のカヌー犬ブックスのブースにたくさんの人に来ていただきありがとうございました。ものすごく慌ただしくてわたし自身は、ほかのお店を回ったりする時間がこれまでに比べてあまり取れなかったのが残念でした。エデュコさんで購入した小さめサイズのちゃぶ台が唯一の収穫。これを使って子どもたちが絵を描いたりして遊んでます。

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-■先週末の金曜は半年ぶりくらいに西荻のハンサム食堂に行った。金曜くらいは早めにあがってちょっと寄り道をしつつどこかで飲んで帰りたい。いや、毎週飲んでますけどね。夕ごはん食べないで10時近くに会社出て慌てて寄り道して、荻窪とか西荻とか吉祥寺で12時くらいから終電を気にしながら飲むのは、なんだかなーという感じ。そこまでして飲みたいかというつっこみを自分にしつつ、まぁお腹はすいてるので‥‥

-■で、土曜は、国分寺の武蔵国分寺公園でやっていたクラフトマルシェへ。事前の情報なしに漣くんの幼稚園が終わった後、軽い気持ちで行ってみたけれど、出茶屋さんとか藤原奈緒さんの「あたらしい日常料理 ふじわら」と顔なじみの人が出店しててちょっとびっくり。熱かったのでアイスコーヒーを飲んだりかき氷を食べたり、芝生で遊んだり、置いてある絵本を読んだりイベント終了まで遊んでしまいました。メインのクラフトのお店はほとんど見れませんでした、すみません。ほんとは段ボールフリスビーのワークショップに参加したかったんですけどね‥‥
武蔵国分寺公園は初めて行ったのですが、芝生が広がっていて、マルシェが出ているところは大きな木があって木陰があって、池があったりしていい公園でした。もう少し近ければ特にイベントがなくても遊びに行きたい感じ。東京の西の方はこういう公園がいくつもあっていいなぁ

「公園通りみぎひだり」-橋本徹-

■橋本徹というとサバービアスイートまでで、フリーソウル以降はそれほどチェックはしてないし、アプレミディにもあまり行ってないくらいなので、今さら橋本徹の本を読むなんて思いもしなかったです。でもここに掲載されている日記のいくつかは、Webに載った時に読んでいた記憶があってちょっと懐かしい。この懐かしいという感じが、この間読んだ安田謙一の「ピントがボケる音」とはちょっと違って、自分の中で複雑な気持ちになってしまうのは、単にわたしの橋本徹/サバービアスイート/フリーソウルへの気持ちの問題ですかね。というか、わたしが単にひねくれた性格ってだけです。すみません。

■そんなわたしですが、インクスティックでやっていたイベントに行ったり、多摩FMで放送されていたサバービアズ・ダイアリーは毎日2時間、欠かさずカセットテープに録音したりしてました。ラジオのほうは当時はCD化もされていないようなきょくが惜しげもなく流れていて、これを聴いてたらCDもレコードも買う必要ないんじゃないか、なんて思ってましたっけ。あー懐かしい。

■という感じで、サバービアに関する思い出でもつらつらと書こうかなと思ったけれど。なんとなく恥ずかしくなってきたんでやめます。でも今年の夏は買い忘れていたボサノヴァのCDでも聴こうかしら?

■立川にある玄米ごはんがおいしいmarumi-yaが6月で閉店してしまうらしいので行けるときに行っておこうと思ってGWの最終日に行ってきました。暁くんが生まれてから全然来ていなかったので3年ぶりくらいだろうか?その前は漣くんを連れて来て、窓際の席から電車を見たりしてたのですが、さすがに落ち着いたお店の雰囲気の中、騒がしい男の子不亜t利を連れて行くのはどうかと思って行けなかったのです。実際、今回も入り口近くの個室で食べたのですが、ご飯が出てくるまでうるさいし、ご飯を食べたら食べたですぐに公園に遊びに行きたいと言い出すし参りました。そしてお店の人、周りのお客さん、申しわけありませんでした。
で、その後は近くの鬼公園へ。ここもmarumi-yaがなくなっちゃったら行く機会がなくなっちゃうんだろうなぁ~

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-■最近はなんだか昼休みに外に出られなくてたいてい席でお弁当を食べながら作業をしたりしてるのですが、金曜はちょっと余裕があったので、外でごはんを食べるついでに、IMA CONCEPT STOREでやってる川内倫子とテリ・ワイフェンバックの「Gift」展をさらっと見てきました。
2011年からプライベートな交流としてメールで続けていた写真を送り合うという往復書簡をひとつのプロジェクトとして発展したもの。それぞれの写真ももちろんよいのですが、じっと見ていると、届けられた写真に反応し合い、ワシントンD.C.と東京という離れた場所で撮影された写真がつながっていくところがおもしろい。どきときどっちの写真だっけ?なんて思ったりして‥‥というのは大げさか。
6月8日までやっているので時間があったらまた行ってみたい。(カタログ買うかどうか迷ってるのです‥‥)

■このカタログとして、川内倫子とテリ・ワイフェンバックの写真を1冊ずつにし2冊をくっつけた形になっていて、両方を広げつつ交互に見れるようになっています。ちょっと欲しい。6月10日までは限定特別価格で5500円なので、また行ってみて、もう一度写真を見て決めたい。川内倫子の写真集は「うたたね」しか持ってないしね。というか、川内倫子の写真集と言えば、撮影現場で市川実日子らを撮った「blue」のフォトブックをずっと探してるんですが、本屋でどのコーナーに入ってるのか微妙で未だに手に入れてないんですよねー

「踏切みやげ」-石田千-

■東京都内をはじめ日本の各地に出かけていって知らない駅でふらりと降りてお酒を飲んだりしつつ、踏切を鑑賞するそんなワンパターンな情景がつづられているだけなのになぜか飽きることなくその世界観にだんだんと引き込まれるような感じになるのが不思議。個人的には三鷹台と井之頭公園駅のあいだにある小さな踏切が出てきたのが懐かしかったです。

■気がつけばゴールデンウィークに入り、気がつけばもう終わりという感じ。一応、2日がお休みだったので後半は5連休だったのですけどね。まぁ普通に月曜から金曜まで働いてるときだってあっという間なのだからましてや休んでるんだからねぇ。といいつつ毎日いろいろ出かけたり、遊んだりしてるかも。

■未来館でASIMOを見た。終わってから漣くんが「ASIMO小さかったねぇ。漣くんと同じくらいだったねぇ」と繰り返してた。ロボットと言われたので大きなものが出てくると想像してたのだろうか?

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■4月にオープンしたばかりの立川IKEAに行ってみる。めちゃくちゃ混んでるんだろうなぁと腹を括っていたせいもあるけれど、昼過ぎに着いてレストランで待たずに席も取れたし、ショールームなどもそれほど混んでいるという感じではなかったかも。まぁそもそもIKEAで買うものなんてそうあるわけではないですよね。とりあえず子どもたちの本棚、おもちゃ置き場にしているトロファストを買ったので、最近絵本を買うのをちょっと控えめにしてたけど、また買えるかな、と。あ、いや、無理して買うこともないんですけど。

■3日は幼稚園の同じクラスの人たちを武蔵野公園でBBQ。土曜の送り迎えでなんとなく顔を見合わせてはいるけれど、そうそう幼稚園のお父さんと話す機会もあまりないのに、BBQ場に行って「おはようございます」って言ったら「あ、幸田さん、木曜の夜、日高屋にいませんでしたか?」と言われるなど。う~ん。

■1か月遅れの誕生日プレゼントでトイカメラとも言えないおもちゃのデジカメを漣くんに買ってあげる。一応、カメラの裏側には液晶もついてるので、撮る時も確認できるし、撮った写真もその場で見ることができる。画質も悪いし、画面全体も暗いのでたいした写真は撮れないし、撮った写真のほとんどがピンぼけだけど、大人では撮れない暁くんの表情が写ってたり、なんでこれを?というものが何枚も続いていたりしておもしろい。普通に人を撮る時はちゃんと画面に収まるように撮ってるよう。でも今さらだけど、あのカメラの裏にある液晶はずるいね。というか、すごいなと思う。わたしなんていまだにファインダーで見てた画面と現像されてきた写真の画面がずれてることがありますよ。

「続・日々の100」-松浦弥太郎一-

■なんだかんだ言いつつも松浦弥太郎の本を読んでいるような気がしないでもない。実を言うと、もう一冊読んでみようと持っている本があったりもするので、近いうちにまた読むかもしれない。いや、もうあとに少し取っておこうか。
これは自分が大切にしている“もの”についてつづった本の第二弾。なんとなく写真もうまくなってきているような気がしましたがどうでしょう。しかし“もの”との関わりを読んでいるだけで、生活の中での決め事をきちんと決めて、それを常に守ることを律している松浦弥太郎のストイックな生活がうかがえます。というか、それが松浦弥太郎にとって自然な状態であって、律してはいないのかもしれないけど。どちらにしてもわたしにはとても真似はできない。自由であるということはきちんと自分を正すことができるということなのだ。なんて言ってみたりして。

■先週末は男子会。ちょっと体調が悪かったのですが、漣くんの幼稚園が終わった後、思い切って府中競馬場へ。たまにはレース開催日に行きたいと思っているのですが、この日もレースは行われておらず。まぁレースが行われていたら人が多くてたいへんなんでしょうけどね。競馬場では新幹線に乗ったり、空気で膨らんだドームの中で跳ねたり、遊具で遊んだりしていましたが、ずっと外だし風が吹いてるし寒いしでお父さんは結構つらかったです。

■ところでその中で跳ねたり走ったりする空気で膨らんだドームってなんて言うんでしょうね?わたしは子どもの頃、それで遊んだことないんですよね。子どもの頃、遊園地とかデパートの屋上などに行ったときに見た記憶はあるので、この遊具自体はあったと思うのですが‥‥もう大人なんで二度と中に入ることがもうないと思うとちょっと寂しい。

■で、今週末は泥酔ファンクラブ。幼稚園のお父さんがやってるイベントということで、週末にもかかわらず2か月に一回ぐらいの割合で遊びに行ってます。めちゃくちゃマニアックな曲と超メジャーな曲が入り乱れてかかって、そのどちらにも来ているみんなが反応するという不思議なイベント。間口が狭いのか広いのかわかんないけど、楽しい。帰りは12時過ぎの武蔵小金井の日高屋でラーメンとハイボールを飲んで締めるといういつものコース。最後までつき合わせてしまってすみませんっ。
それにしても朝9時に、漣くんを幼稚園に送って、そのまま新小金井の病院に行って薬もらって、再び武蔵小金井に戻ってきてから、高円寺→吉祥寺→御茶ノ水→神保町→渋谷→下北沢→梅ヶ丘とまわって帰宅が1時という、長い一日でした。

■そんな大荷物を抱えて古本屋さんめぐりつつ、その隙間にユニオンに寄って買ったCDを、次の日にiTunesに取り込もうと思ったらすでに取り込まれていたりするとがっかりするね。まぁ300円だったからあきらめがつきますけど。

「酒場の文化史」-海野弘一-

■原始人の洞窟(!)を起源とし、宿屋、イン、パブ、キャバレー、カフェ、ギャンゲット、ジャズ・クラブ‥‥と変化してきた20世紀初めまでのヨーロッパにおける酒場の通史を解説した本。チョーサー、シェイクスピア、ディケンズ、バルザック、シムノンなど同時代の文学や絵画を取り上げ、その中でどのように酒場が描かれていたのかについても紹介することで、当時の酒場の様子を具体的に浮かびあがらせているところが秀逸。
それにしてもヨーロッパのナイトライフの歴史が古く根付いていることに気づかされ、日本でクラブ規制とか言っている状況が違うのだな、と思う。同じような形式で日本の酒場についてに書かれた本も読んでみたい。日本酒自体の歴史は古そうだけれど酒場というと意外と歴史は浅そう。というか、旅の途中とかではなく普段の生活での外食という文化が、どのくらい前から始まっていたのかも気になる。

-■武蔵小金井に引越してきて、当然のことながら西東京の街によく行くようになったわけですが、中でも福生に行けるようになったのがうれしくて、引っ越したばかりの頃は、毎月第2週の日曜に行われているフリーマーケットにあわせてよく行ってました。青梅行きの電車にうまく乗れれば30分で行けてしまうので、新宿に出るのと変わらない。当時は第1週ははけのおいしい朝市、第2週は福生、第3週はニチニチ日曜市という感じで日曜日を過ごしていたような気がします。
と言っても、そんなに歩き回れるわけではないので、たいていはフリーマーケットを見て、16号沿いのお店をちょっとのぞいて、デモデヘヴンでご飯を食べて帰る、とわりと決まったコースになってしまってる。久しぶりに行ってみた日曜も漣くんが途中で歩くのを嫌がったりして、同じコースでした。たまにはいつもは行かない道を歩いてみたいけど、16号沿い以外はお店が密集しているわけではないので、難しい。さすがに子どもが米軍ハウスを見て楽しむってわけにもにはいかないものね。
フリマのほうは、ちょっとずつ出店者も減ってきて寂しくなっているようなのが気になります。季節的な要因なのだろうか?今回はそういう出店者がいなかったせいか、16号沿いにクラッシックカーがずらりと並ぶということもなかったしね。
しかし去年から友好祭がなくなってしまったのが寂しい。ようやく子どもたちも飛行機とか見て楽しめるようになったのに‥‥

-■4月に入ってからなんとなく慌ただしくてゆっくり昼休みをとれなかったので、タカイシイギャラリーでやっていたアーヴィング・ペンの「Cigarettes」展にようやく行けました。19日までなのでぎりぎり。
大判のカメラを用いて撮影し、プラチナ・パラディウム・プリントという白金を用いた印画技法でプリントされた煙草の吸殻の写真が16点展示されています。煙草の紙のしわやシミ、汚れ、細かな灰や煙草の葉がはっきりとしていて、ただの吸殻でしかないのに、つい見入ってしまいました。でも、煙草嫌いの人には耐えられない写真展かもしれません。どんなカメラでどんな風に撮影しているのか気になりますね。

■ついでに3月15日にオープンしたというIMA CONCEPT STOREものぞいてみた。ギャラリー、ブックストア、カフェがゆったりとした空間に共存しているお店。あんまり時間がなくてゆっくり見れなかったけれど、4月27日から川内倫子×テリ・ワイフェンバック「Gift」展もあるらしいので、そのときにまた来ることにする。まぁ全体的にはなんかいかにも六本木って感じではあるので、ここでお茶するのはちょっと恥ずかしい

-■今、IMA CONCEPT STOREで行われているのはJason Evans、Charlotte Dumas、Marten Lange、Cristina De Middel、Inka Lindergard and Niclas Holmstrom、Nerhol、西野壮平、Ed Panar、題府基之、Luke Stephenson、Clare Strand、Scheltens & Abbenesという写真家12名によるグループ展。まったく知らない人ばかりですが、なんとなくポスターの写真にひかれて見てみました。この写真はJason Evansというイギリスの写真家の作品。ほかの写真も日常のささやかな風景の写真に丸いシールがはってあるというものでした。ぼんやりと雰囲気が似ているいくつかのセレクトショップや雑貨屋を思い浮かべてしまったけれど、なんというお店か忘れた。
後で調べてみたらレディオ・ヘッドをはじめフォー・テット、フランツ・フェルディナンド、クラクソンズ、オウテカなどのCDジャケット撮影など音楽関連プロジェクトを中心に活動しているようです。最近の音楽を全然チェックしていないので、ジャケットが思い浮かぶのはフォー・テットくらい。いや、フォー・テットのジャケットいつもいいなぁと思ってたんで、それが分かっただけでも、ついでにこの展覧会を見てよかった。

■毎月第三水曜日はエッジエンドで毎月第三水曜日にやってるイン・ザ・ファシフィックへ。85回目だそうだ。単純に12で割ると7年、その前、メンバーはだいたい同じでイベント名が違う頃から遊びに行ってるので、もう10年以上通っていることになる。気軽に行けることも大きいけど、そんなに長い間、通い続けているイベントなんてない。
今回のゲストDJは“A LOVE SONG”というイベントを主催しているミナトさん。9時半くらいにエッジエンドに着いたら、ちょうどミナトさんがDJをやっていて、歌謡曲を中心にリズムのはっきりしたイージーリスニングぽい曲をうまく組み合わせた選曲がよかった。もう少し早く行って最初から聴きたかった。Union Singing Stringsの「ABC」最高~!“A LOVE SONG”も機会を作って行きたいと思ってますー

「ピントがボケる音」-安田謙一-

◆漣くん、5歳の誕生日とかなんとか
■ずっと読もうと思ってた2000年代のヴァラエティブック。聴いた音楽について書かれたものよりも、当時どこかで名前を見て気になっていたにもかかわらず、なんとなく聴く機会がなく時間が経ってしまった音楽について、書かれたもののほうがなぜかおもしろいという‥‥。
そんなわけで聴かなかったCDについて考えながら読んでました。レコードに関してはわたしが生まれる前からあるので、知らなかったレコードは当然あるけれど、CDはそれ自体が発売された時にはもうレコードを買い始めた頃だったので、世の中にあるすべてのCDに出会う可能性はあったはずだし、聴く可能性もあったはずなんですよね。
そして気にはなっていたのに、聴かないままで10年あるいは20年以上も経ってしまい、記憶からも薄れてしまっているCDと、手に入れて聴いたCD(その後売ったCDも含めて)との差はなんだったんだろう?と思う。わたしはほとんどの中古屋さんで買ってきたのでそれは単なる偶然というファクターが大きいことは確かだけれど、その一線は紙一重のような気がして不思議な気分になります。

-■なんとなく、仕事のほうが忙しくて、4月に入ってから家に着くのが11時、12時になることが多い。まぁこれまでわりとのんびり仕事してきたからいいんですが、雑記を書くまでの余裕はないッス。そんなわけで、一週間過ぎてしまいましたが、4月4日は漣くんの5歳の誕生日で、長崎から義母が遊びに来て、多摩動物園に行ったり、誕生日を祝ったりしてました。
普段、井の頭動物園に行ってるせいもあって、久しぶりに多摩動物園に行くと広くてどこに行ったらいいのか分からなくなりますね。とりあえず、ライオンバスに乗って、お弁当食べて、アフリカ園を回っただけで、みんなぐったり‥‥というね。何回かに分けて行くのが正しいのかもね。

-■あっという間の一週間が過ぎてもう土曜。今週から幼稚園も始まったので、朝、漣くんを幼稚園に連れて行く。土曜日に幼稚園に来ると必ず会ってあいさつしていたお父さんがいなかったり(子どもの歳も知らないのでいつ卒園なのか分からない)、初めて会うお母さん、お父さんがいたり、今年初めての土曜ということもあって、おじいさんやおばあさんも一緒に来ていたり、ちょっと雰囲気が違う感じ。寂しいと言えば寂しいけど、土曜にあいさつするだけで、特に話したりするわけではなかったので、なんなんでしょうね。こういう春をあと何回繰り返すんだろう。と、頭の中はふわふわしてますが、今年もよろしくお願いします。

-■幼稚園が終わった後は、子どもたちが幼稚園の友だちと花見に行くということだったので、一人で吉祥寺や高円寺、荻窪などを回る。高円寺に来るとつい4丁目カフェでごはんを食べてしまっているけど、今日は、何人かの友だちがツイッターですすめていたyummyでグリーンドライカレーを食べる。ここは吉祥寺のサムタイムで働いていた人が開店したお店とのことで、店内にはたくさんのレコードやCDが置いてあったり、ピアノやウッドベースが置いてあって、夜はライブなども行われているようです。
ごはんを食べ終えた頃、BGMが細野晴臣の「HOSONO HOUSE」に。休日の晴れた日の昼下がりに、いい雰囲気のお店でコーヒーを飲みながら聴く「ろっか・ばい・まい・べいびい」はいいね。もう最後の「相合傘」までコーヒー飲みながら聴き続けていたいくらいでした。夜は夜でまた雰囲気変わりそうなので、チェックして気になるイベントの時に行ってみたい。

-■ちょっといつもと違う通りを通ってみたら権ノ助という古道具屋さんを発見。大正・昭和の古道具・和家具がメインで、いい感じの本棚や本立ても置いてあり、値段もそれほど高くない。いや、そんなものを買っている場合ではないので、とりいそぎ、三ツ矢サイダーのノベルティグラスを購入。ノベルティグラスは、最初はアンクルトリスグッズのいつとして買っていたのだけれど、最近は手を広げてしまっている。西荻とかに住んでたら、いろいろなところで見つけてしょっちゅう買ってしまうそうだけれど、今はそういうこともないのでいいんじゃないかと。このほかにもいくつかノベルティグラスが置いてありましたが、なんでサイダーのグラスで吹き出しみたいなマークなのか分からないところが気に入った次第。

「東京暮らし」-川本三郎-

◆日曜日ははけのおいしい朝市参加させていただきました
■川本三郎の本はそんなに読んでいない。「マイ・バック・ページ」、「子どもたちのマジックアワー」「都市の感受性」くらいか。「ロードショーが150円だった頃」は晶文社だったからということで読んだかな。翻訳物は「橋の上の天使」「カポーティとの対話」「ウォーターメソッドマン」「夜の樹」「叶えられた祈り」といった感じ。
「マイ・バック・ページ」は「SWICH」で連載されている時から読んでたけど、ちょうど80年後半は、「ノルウェイの森」とか「69」とか60年代を振り返るような作品が続いていて、そういうのがすごくいやだった。
この本もそうだけれど、最近は東京の外れや日本の小さな町に出かけていって、昼からビールを飲んで駅前を散策して‥‥みたいな軽い随筆のようなものが多いイメージで、ちょっと読んでみたいと思ったりしてる。

-■日曜日は東京江戸たてもの園で行われたはけのおいしい朝市に参加しました。はけ市にしてはめずらしく(初めて)、始まってから本降りの雨、強風が吹き荒れて春の嵐の中の開催となってしまいました。そんな雨の中でもたくさんの人が遊びに来ていただきほんとうにありがとうございました。
強風のためテントに出店したお店は2時半で撤収。その後は銭湯での出店となり、カヌー犬ブックスとハイフェデリティさんは、子ども連れということもあり、後ろ髪を引かれつつ2時半で帰宅させていただきました。はけ市の出店者はわりと小さい子どもがいる人が多いのですが、わりと女の子が多くて、うちもハイフェデリティさんも男の子二人なので、一緒にお店を出すとバックヤード(?)がすごいことになりますね。
はけ市、たてもの園のスタッフもいろいろ大変だったと思います。ありがとうございました。また機会がありましたら、よろしくお願いします!

■ちょっと戻って、金曜日は有休をとって吉祥寺に買い物に。平日ということもありハモニカ横丁のモスクワでパスタの食べ放題ランチ。ハモニカ横丁はいつの間にかVIC系列のお店ばかりになって、それらのお店はだいたいお昼は食べ放題になる。なんか福生における彩コーポレーションを思い浮かべてしまいます。
個人的にはそんなに量を食べるほうではないので食べ放題といわれてもあまり得した気分にはならないのだけれど、小さい子どもは最終的にどのくらい食べるのかまったく読めないので、注文する量が難しいし、3、4歳くらいだとたいてい無料なので便利。
漣くんが3歳前くらいのときもよく食べ放題のお店に行ったのを思い出します。20年ぶりぐらいにシェーキーズなんかにも行ったものです。まぁ2歳の子にシェーキーズはどうなんだ?ってのもあるけれどね。
ちなみにこの日の暁くんは二階に上がる細い階段で遊ぶのに夢中でゆっくりご飯を食べるどこ炉ではなかったのでした。

■今年に入って本を読むペースがいい感じ。3月までで、雑記もこれで17冊目。で、3月に入って文章の頭に「■」を入れたら雑記が書きやすくなったのが、個人的には発見。ツイッターでつぶやくのにちょっと追加して、メモるような感じで、前後関係なくかけるのでかなり楽。いや、それで読む人がおもしろいのか?という疑問はありますが。
昔からこの雑記は、「本についてのこと」「最近の出来事」「過去の出来事など」と三つの話を書きつつ、最後の一つのテーマが浮かび上がるといいな、と思っていたのだけれど、もう10年以上書いているとネタもないし、最近は週末も基本的に子どもたちと遊んでるばかりなのでテーマをそろえて文章を書くなんてことはできないですね。そもそもそういう文を書こうと思っていただけで成功した例はほとんどないわけで‥‥。
そんなわけで、なんとなく「日々の雑記」から「日々のメモ」になりつつありますが、お付き合いいただければと思います。

「遊園地の木馬」-池内紀-

◆絵本縁日@星と森と絵本の家
■日経新聞での連載をまとめたもの。勤めていた大学を退職したあとの日常生活の中のちょっとした出来事や思ったことをつづった随筆集。東京の下町を散歩して銭湯に入ったり、山に登ったり、温泉に入ったり、ウィーンに行ったり、大学の生徒たちと会ったり‥‥と、ある意味優雅な生活の断片が、心情とともにていねいに語られている。
このあとに読んだ川本三郎や常盤新平なども含めて、外国文学を研究したり紹介していた人が、歳を取って東京の下町を散歩したり、日本各地を旅するようになったのは、どういう心境の変化なのだろうかと思う。単に歳を取ってノスタルジックな気分になっただけとかでは説明できないような気もするけれど、もしかしたら単に自分の子どもの頃見た風景を、振り返っているだけなのかもしれないが。
「がんぽんち」などところどころに岩本素白について書かれたものがあり、岩本素白の本を読んだばかりだったので、読んでいてなんとなく気持ちが盛り上がってしまった。

■三連休3日目は星と森と絵本の家でやっていた「絵本縁日」へ。
テントの中で読み聞かせを行ったり、絵本のビブリオバトルが行われたり、歌や手遊びをするコーナーがあったり、木のペンダントなど自然ものものを使った工作ができたりと絵本に関連したさまざまなコーナー、そしてパン屋さんやコーヒー屋さん、子どもたちによるケーキ屋さんもあり大賑わいでした。
天気もよく幼稚園の友だちも何人か遊びに来ていて、子どもたちも庭で走り回ったりしつつ、家の中に入って顕微鏡を見たりおもちゃで遊んだりと思っていたよりも楽しめたよう。年に一度のイベントということもあり、絵本が置いてある家に入れるのに待つくらいだったので、絵本をゆっくり読むという感じではありませんでしたが、それはイベントがないときにでもまた来てゆっくり読めばいいかと。

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■「絵本縁日」のコーヒー屋さんでコーヒーを買ったときに淹れてもらっている間に「家でもコーヒーをよく飲むんですか?」と聞かれ、つい「いえ、あんまり飲まないです」と正直に答えてしまい、その後、微妙な雰囲気に。まぁ実際、朝、インスタントコーヒーを飲むくらいで、ドリップするのはお休みの日の昼間に家にいたときぐらいになってしまってる。豆も挽いたものを買ってきてしまっててそれがいつまでも残ってる。
夜は、たいていビールやらワインやらアルコールに走ってしまうので、休日の朝くらいはちゃんとコーヒーを淹れないと、コーヒーのドリップの仕方を忘れそう。
大好きだったマンデリンフレンチがカルディで売られなくなってから、なんとなくコーヒーを淹れて飲むって気分が薄れてしまったような気がする。

-■今日のBGMは、The Explorers Clubの「Freedom Wind」。2008年のアルバムなのだけれど、もう何年も洋楽の新譜ってちゃんとチェックしてないので最近知りました。ジャケットでも分かるように1曲目から、ストレートなビーチボーイズリスペクトで、しかもかなり完成度が高い。いや、完成度が高すぎてちょっと笑っちゃうくらいでもある。完全に60年代マナーでありながらなんとなく2000年代の音のような気がするし、かといって、60年代のサウンドを2000年代の音楽として再構築しなおしているわけでもないので、もうこれがいつの時代の音楽なのかまったく分からなくなってしまう。そういう意味では普遍的ななのかも知れないけれど、これを若い人が聴いてどのように思うのかも想像つかない。
ジャケットも中古のアナログ盤のちょっと汚れた感じをわざと出していたり、裏ジャケはミレニアムだったり細かいところにこだわっているところもいいです。
セカンドアルバムの「Grand Hotel」では、ビーチボーイズだけでなく、A&Mサウンド(ジャケットはティファナ・ブラスっぽい)、ソフトロック、映画音楽を間口を広げたハーモニーポップになっているようで、こちらも近いうちに手に入れようと思ってます。

■明日ははけのおいしい朝市in江戸東京たてもの園!あの三丁目の夕日みたいな町並みの中がどんな風になるのか今から楽しみです。天気予報が雨なのが気になりますが、そうは言ってもはけ市まで雨の予想だった時も、当日は降らなかったりしているので、大丈夫なことを祈ってます!そんなわけで今から明日は雨だから、なんて思わずに、明日の様子を見て遊びに来てくださいね。お待ちしています~

「ひとり歩き」-佐多稲子-

◆「関田孝将 スプーンからお店まで」@circle gallery & books
■この本、完全に飛ばしてました。「身辺雑記」「小説や作家の話」「旅行や長崎、東京について」と大まかに3つのテーマに分けた作品を収録した随筆集。ソ連からヨーロッパを旅してトルストイなどの作家たちのお墓に行く話や、堀辰雄、広津和郎、壺井栄、土門拳といった友人についてつづったものがなんとなく印象深いかな。三月書房の本は小さいけれどわりと中身は多いので、こうやって章を分けて収録されていると気分が変わって読みやすい。大げさに言えば3冊読んだ気分。

-■連休二日目は、谷保にあるcircle gallery & booksでやっている「関田孝将 スプーンからお店まで」を見に行ってきました。関田くんは金属を中心にさまざまな素材や技術を使って、キッチン用具・照明器具・家具・店舗の看板などを作っている造形作家。独特の世界を持ちつつ、でも抽象的なものへは向かわずに、自分たちが日常で欲しいもの、そして使えるものを制作し続けているところがすごいと思う。
circle gallery & booksの内装の多くも関田くんが手がけていて、本棚や階段の手すりなども展示されているものとあわせてじっくり見ると、蔵全体(circle gallery & booksはもとは蔵だったところを改装して利用しているのです)が関田くんの作品みたいな気分になってより楽しめます。ということもあり、今までもいくつかの場所で関田くんの作品を見たけれど、ここでの展示が一番なじんでいたように思えます。

-■この個展の「スプーンからお店まで」のお店のほうにあたる(?)「ラマパコス」というお店がオープンしました。場所は、谷保駅から歩いて5分くらいのところでcircle gallery & booksからも近いです。関田くんと小沢利佳さんの住居を自分たちで改装したお店でギャラリー的な感じになるそう。わたしたちが行ったときは関田くんや写真家の利佳さんの作品、東欧で見つけてきた雑貨などが店内に置かれていました。天気もよかったし、ガラス戸を開け放して開放感のある空間でいい雰囲気。これからどんなものがお店に置かれていくのだろうとか、どんな作品が展示されるのだろうと思うと楽しみです。
ちなみに「ラマパコス」という名前は、以前、石田倉庫のアートな二日間などに出店していたカレー屋さんの名前だったので、お店に行くまではカレー屋さんと思ってました。お店に行ったら席などもないし、関田くんたちは、先に来ていた友だちとのんびりと話しているし、「幸田さん、ワイン飲む?」とか言いつつワインやジュースを入れてくれるし、最初の1分くらいは頭の中を「?」が渦巻いてました。同じように考えていた人もいたらしく、お店に入るなり「えーカレーないの?」と言われていたりしていました。

■2009年から続いていたNHK FMの「元春レイディオ・ショー」が先週で終了。2000年代に入ってからの毎回聞いていたわけでもなく、放送時間に家にいて作業を行っているときにときどき聞くくらいでしたが、80年代の「元春レイディオ・ショー」を聞いていた身としては終わってしまうのは寂しい。去年は小西康陽の「これからの人生。」が終わったし、3月はいろいろ終わる季節。そういう中で20年以上続いている「サンデーソングブック」はすごい。
ちなみにジングルになっているマリ・ウィルソンのレコードは、伊藤銀次が貸したものらしい。これいいから聴いてみなよってレコード貸したらぜんぜん返してくれなくて、しばらくしたら番組のジングルとして使われてた、と伊藤銀次が話してました。

■毎回参加させていただいている東京蚤の市のちらしが届きました。今年はいつもより1週間早い5月17日、18日の二日間になります。今回は北欧市も同時開催されるようです。またきちんと告知しますが、今から予定を空けておいてくださいねー

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