「清兵衛と瓢箪・網走まで」-志賀直哉-

■志賀直哉の小説をきちんと読んでみようと思って、明治37年の「菜の花と小娘」から大正3年の「児を盗む話」まで、初期の短編小説18編を収録した短編集。無知をさらけ出してしまうと、志賀直哉というと私小説というイメージがあったので、「剃刀」「濁った頭」「范の犯罪」「児を盗む話」といったミステリっぽい作品にちょっとびっくり。それらもトーンとしてはわりと淡々とした筆致で状況や心境が描かれていて、短い中でひきこまれつつも、最後にはちょっとした余韻が残るという感じですかね。やはり「祖母の為に」といったストレートに自身の経験をもとにした作品にひかれつつも、全体のバランスとしてさまざまなタイプの作品が収録されているので、単調にならずに読み進められます。そういう意味では。自身の父親との確執を背景にフィクションとして描いた表題の「清兵衛と瓢箪」は秀逸(ってちょっとエラそう)。

■なかなか雑記を更新できないので、終わってしまったものも含めて告知をいくつか。

■前回(っていつだ?)、渋谷のロフトで開催されているどうぶつのほんやさんについて書きましたが、期間中一回だけ会場に行くことができました。円形の柱に本が並んでいていい感じで、その周りをまわりながら、ほかの本屋さんの本を眺めたり、お店の名前の由来に「そうだったのか!」とうなずいてみたり、メインのブックカバー展、空の本屋さんの、架空のブックカバー展、旅する古書ノ市と閉店ぎりぎりに行ったのについ歩き回ってしまいました。前にこぐま社のパンフレットで見た馬場のぼるのかえる手ぬぐいをミオ犬のおみやげとして購入。

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-■9月20日配布のメトロミニッツの「100年後まで残したい料理本」特集で2冊料理本を選ばせていただきました。わたしが選ばせていただいた「17人の100年後まで残したい料理本」から高畑充希や小宮山雄飛種村弘が選ぶ料理本、近代文学における食、東京の料理本の専門店の紹介や温泉旅と料理本、そして日本の料理本の歴史まで、フリーペーパーですが、なかなか充実した内容となっていて必見です!ってもう置いていない駅が多くなってしまってるみたいですが。
ほんとはじっくりと本を選んで、できればもう一度ちゃんと読んだうえで書きたかったのですが、会社の仕事が立て込んでいいたりどうぶつのほんやさんの準備があったりする時期で、記憶を頼りに書いているので、内容に関してはあまり自信はないです。もしかしたら間違ったこと書いてるかもしれません。(いいわけ)

-■で、今週末10月12日は、はけのおいしい朝市に出店します。去年に引き続き小金井神社での開催!antiques-educo、safuji、SPOONFUL、dogdeco HOME、中村文具店、PETAL.、珈琲屋台 出茶屋、YUZURIHA、といったレギュラーメンバーに加え、A.K.Lab、北川ベーカリー、ケーニッヒ、天然酵母パン ゼルコバ、六甲山といった食べもの屋さんからatelier coin、coupe、世界のかご カゴアミドリヨシタ手工業デザイン室といった手仕事のもの、そしてワークショップや音楽イベントなど盛りだくさんです。
カヌー犬ブックスは去年の小金井神社、今年3月の江戸東京たてもの園での開催に続き、中古レコード屋のHigh Fidelityと一緒に出店させていただきます。High Fidelityのレコードもよいセンスでいいレコードが多いんですよ~
台風が近づいていますが、晴れるといいなぁ~よろしくお願いします-!

はけのおいしい朝市 vol.62 in 小金井神社
日時:2014年10月12日(日)9時~16時(雨天決行・荒天中止)
会場:小金井神社 東京都小金井市中町4-7-2

「CREA 2014年9月号 食の本大特集 おなかがすいたら おいしい読書」

■「CREA」なんて買ったこともありませんでしたが、特集が「食の本大特集 おなかがすいたら おいしい読書」ということだったので初めて買ってみました。
細川亜衣×平野紗季子×勝屋なつみの対談に始まり、伊藤まさこや長尾智子らによるおすすめ料理本、橋本愛へのインタビュー、少女小説やパンの絵本、マンガ、そして「昭和の名作家を味わう」として獅子文六も登場するなど、なかなか盛りだくさんの内容で、満足。紹介されている本を見つつ、「これは今うちにあったはず」とか「あれは売れちゃったなぁ」とかつい思ってしまうところがあさましい。
そして久しぶりに雑誌を読むとおもしろい。普段、テレビも見ないので限られた情報にしか触れてないしね。ただ、電車の中でしか本を読まないので、通勤で使っているバッグが小さくせいで、持ち歩けない雑誌をいつ読んでいいのかわかりません。もし持ち歩いたとしても、通勤の満員電車の中で雑誌を読むのは難しい気もしますが‥‥。ところで最近、電車の中で雑誌を読んでいる人をあんまり見ないような気がします。だいたいがスマホを見ている人で、朝は新聞を見てる人がちらほら、文庫本や単行本がときどき、という感じ。漫画の週刊誌を見てる人も昔ほどいないかも?

-■読書の秋というわけではありませんが、秋にいくつかイベントに参加します。まずは今週末9月13日~30日まで渋谷のLOFTで行われる「旅する約100人のブックカバー展フィナーレ in 渋谷ロフト」のふろく企画として開催される「どうぶつのほんやさん」に参加します。
「どうぶつのほんやさん」は、名前に「動物の名前」が入っている本屋さんや出版社が8店が集まります。それぞれ「動物の名前」店名にしたきっかけなど、興味深い(?)紹介があったり、14日には架空の本屋さんいか文庫さんによるトークショウも予定されています。わたしは直接お店に立ったりしませんが、時間を見て何回か遊びに行こうと思っています。
このほかにも「架空の本屋さんの店主おすすめの1冊」「旅する古書ノ市」「レトロ印刷JAMさんのワークショップ」といったイベントも開かれているので、是非チェックして遊びに行っていただければと思います。よろしくお願いいたしますー!

「マイナスゼロ」-広瀬正-

■1945年の東京。空襲のさなか、主人公の少年は、隣人の先生18年後の今日、ここに来てほしいという奇妙な頼まれごとをされる。隣人の先生はそのまま息絶えてしまい、どういう意味か分からないまま、18年後の約束の日、約束の場所に行ってみると、そこには先生が密かに開発したと思われるタイムマシンが現れる‥‥
戦後の世界から戦前にタイムトラベルする話。日本のタイムトラベルもののSFとしては基本中の基本なのかな?日本のSFを読むのは読むの中学生くらい以来なので、よくわからない。ただタイムトラベルした先の戦前の東京(特に銀座)の街並みの描写が細かくて(何屋の隣は何屋でとか、何のビルが建設中とか、また年代の記述も詳しい)、また、タイムトラベルの醍醐味である過去に戻ったことによる未来ののつじつま合わせも絶妙で引き込まれてしまいました。

■著者の広瀬正は、1950年代にはジャズバンドのサックス奏者だったそうで、その後、クラシックカーの製作を行いながら、タイムトラベルものの作品を中心に発表した作家とのこと。1972年に心臓発作で47歳で急逝してしまったので作品自体はそれほど多くないし、これを機に日本のSFを読んでみようかな、とか無責任に言ってみる。いやいやその前に広瀬正とスカイトーンズの音を聴いてみたい(YouTubeにはないみたいだ)。

-■8月の最後の日は、前日までいろいろ動いて疲れたので近場の小金井公園へ。帰り際に入口にある手作りの顔出しパネル(正式名称不明)が先月とは変わっていることに気づき、とりあえず記念撮影。小さいころから顔出しパネルがあるたびに子どもたちに顔を入れさせて写真を撮っているだけあって、最近はわたしよりも早く見つけてノリノリで顔を出す。いつか嫌がる日が来るんだろうなぁと思うけれど、それまでは楽しみたい。小金井公園のものは頻繁に変わるらしいので要チェックだ。
そもそも大人になって顔出しパネルを気にするようになったのは、大滝詠一のせい。1990年代後半、Ami-go Gara-geが頻繁に更新されていたころに、大滝詠一が全国の(というと大げさか!?)顔出しパネルに顔を出しているコーナーがあったのです。あの頃の大滝詠一はものすごい勢いでサイトを更新していていつも楽しみにしてた。で、気がついたらコンテンツが全部消えてしまって、更新も止まってしまって、ダウンロードとかしておけばよかったと後悔したものです。あー「いつまでもあると思うなナイアガラ」
2012年3月の「アメリカンポップス伝」の裏話が最終更新のままになっていて哀しい。まだ亡くなってから半年ちょっとしかたってないけど、ときどきね、「あーもうほんとに大滝詠一の新しい音楽もラジオ番組も聴くことができないなんだ」って思います。

-■小金井公園に行ったついでエデュコさんに寄って、FBに上がっていたフレッドくんグッズをチェック。実際にクッキーを作ることができるよう、顔の部分がボールになっていて、頭は粉を振り掛けるように穴が開いていて、足のところにはクッキーの方、手には生地をのばす綿棒を持っているというもの。本来はもう片方の手に何かを持っていたらしいです。最近、キャラクターもののグッズを買ってなかったこともあり、めずらしく即買いしてしまいました。ソルト&ペパーや小麦粉入れと並べるとかなり大きいです。
しかしそんなグッズも家に帰って荷物と子どもたちを置いてから、一回外に行って自転車を自転車置き場置いて戻ってきたら、フレッドくんの頭の部分ににブロックを入れて「ガガガ~」とか言いながら「何味のスムージーがいいですかぁ?クッキーもありますよぉ~」などと子どもたちの遊び道具になってて驚愕。すぐさま取り上げました。君たちに買ったんじゃない!

「星を撒いた街」-上林暁-

■布クロスの造本でていねいというか、作り手の著者への愛着がうかがえる。収録された作品も一冊目だけに考えに考えられたんだろうなぁ、と思う。とはいうものの、ベストアルバムよりを聞くよりも、その当時出たオリジナルな形で音楽を聴きたい人間としてはやはり遠回りだとしても、作者が組んだオリジナルの作品集で読みたいと思ってしまいます。たとえ当時の本が、単に発表順に収録だれたももだとしてもね。いや、ちょっと違うかな。どちらかというと、選者の思い入れを作品選びの視点から考えると、ベスト盤というよりもフリーソウルのシリーズに近い感じなのかもしれません。
そういう意味では、古本のことや作家との思い出などを中心とした「故郷の本箱―上林暁傑作随筆集」やはっきりとテーマを絞った坪内祐三の「禁酒宣言―上林暁・酒場小説集」といった本のほうが好きですね。とはいえ、収録された作品はどれも素晴らしいのには変わりなく、表題の「星を撒いた街」など読んでいて、その病者の美しさにぐっときてしまいます。

-■夏の終わりに家族で鎌倉に行ってきました。走り出したと思ったらすぐに立ち止まって、抱っこをせがむ2歳児に振り回されて、鎌倉の街を歩き回るというという感じではありませんでしたが、何年かぶりでディモンシュでランチをしたり、鎌倉をちょっと散歩したり、海で貝殻を拾ったり、大仏に見に行ったり‥‥と、久しぶりの鎌倉を満喫。
ディモンシュでは、ムケッカを食べる。多分5年、6年ぶり。店主の堀内さんがいろいろ活動の輪を広げている反面、ディモンシュ自体は、あまり変わらなくて、なんとなく安心してしまう。その辺が20年続いてきた重み、なのかもしれないとか思ったり‥‥
しかし、ディモンシュの隣ってボーネルンドなんですよねぇ。もうディモンシュに入る前からボーネルンドに引っかかってしまい、子どもが生まれる前は特に気にしてなかったのですが、メニューが出てくる間とか食べ終わった後とか、すぐにそっちで遊びたかってしまい、ゆっくりコーヒーも飲めず、まいりました。そしてお店を出たり入ったりして、ほんとにすみませんでした~

-■あと、先日の雑記にも書きましたが、6月に開店したばかりの古本屋、ウサギノフクシュウにも行ってきました。落ち着いた雰囲気のお店で、気になる本がたくさんあって、子どもたちをそっちのけで小栗さんと話したり、事前にサイトを見た時に欲しいなという本がいくつかあったので、それをチェックしたり楽しんでしまいました。で、天野祐吉(著)、大社玲子(イラスト)、後藤田三朗(写真)による「のぞく」を購入。写真の絵本(?)が好きで、普段、古本屋に行くたびに探しているのだけれど、意外となくて、なかなか集められてなかったので、うれしい。そうそう鎌倉に遊びに行く機会はないけれど、次回行くときにはまた寄りたいです。

■鎌倉から帰ってきた後は、友だちの結婚パーティへ。幸せそうにニコニコ笑う新郎新婦を音楽好きな仲間がDJで盛り上げたり、ライブをしたり、シングルレコードをモチーフにしたウェディングケーキを食べたりと楽しいパーティでした。お二人ともお幸せに~!

■そんなわけで、週末遊び疲れてぐったりして、9月に突入。月末で暁くんも3歳。漣くんも七五三と、秋はイベントがたくさんあるし、あっという間に涼しくなって、寒くなって、年末になってしまうんだろうなぁ。

「燃焼のための習作」-堀江敏幸-

■運河沿いに建つ雑居ビルの一室で探偵のようななんでも屋の主人公とその助手、そして依頼人の3人による会話だけで話が進む。過去を手繰るうちに探偵と依頼人の過去の接点が明らかになったりしつつも、そしてそれぞれが勝手に思ついたことを話すので、横道に逸れたり、飛んでしまったりする。その一方でお腹の調子が悪い依頼人を看病(というほどでもないか)したり、お腹がすいた助手がご飯を作り始めたりと行動のほうも、何か結末に向かって進んでいくわけでもなく、永遠に続くかのような錯覚に陥ってしまいます。そんなつかみどころのないやり取りを「ん、ん、ん」などと思いつつ読み進めていくと、特にきちんとした謎解きがあるわけではないけれど、最後に「ひゅっ」と心を奪われてしまう、そんな不思議な感覚の堀江敏幸らしい小説。
登場人物の会話が中心に話が進んでいくところやとりとめのないところ、会話の内容が急に専門的になったりして、狭まったり広がったり深くなったりしていくところは、どことなく吉田健一の小説に似ているといえるかもしれない。いや、単にわたしが自分の好きな作家を結び付けようとしているだけですが‥‥

■(前回からの続き)泥酔ファンクラブから酔っぱらって戻ってきた次の日は、普段、渋谷のエッジエンドでやっているインザパシフィックの仲間と、調布の京王多摩川アンジェでバーベキュー。きちんとしたテーブルに人数分の椅子が並べられ、その横にはバーベキューコンロというシチュエーション。そして持ち込み禁止でドリンクは飲み放題、3時間制、とくれば、バーベキューというよりも焼肉パーティみたいなもの。まぁ何も持たずに行けるし、普段は夜遊びばかりというこのメンバーでやるにはちょうどいいかもと思っている。3時間はまぁまぁあっという間に過ぎてしまうので、遊んだりする時間もなく、その辺がちょっと物足りない。

■そんなわけで夕方からは居酒屋で2次会。日曜は調布の花火大会だったので、当初の予定では、暗くなったら多摩川のほうに行くつもりだったのですが、2次会から座敷で横になる人が出たりして、歩いて川まで行く感じではありませんでした。ということで、時間が来て店から出されると、そのまま3次会。結局、9時くらいまで飲んでました。漣くん連れての飲みだったのですが、花火大会中ということもあり、それほどお客さんもいなくてよかった。漣くん自身も去年よりうるさくしたりしなくなったしね。途中でジュース飲むのにも飽きてきたみたいだったけど。当然、帰宅後は何もする気もなく、漣くんをお風呂に入れて、そのまま一緒に寝ましたよ。

■夏の最後の週に入っていきなり涼しくなって、もう夏も終わりという感じ。今年はよく働いな、と思う。行きたかった目黒美術館の「ジョージ・ネルソン展」にも行けず、近くなのに小金井のはけの森美術館の「猪熊弦一郎展」にも行けず、子どもも連れて行こうと思ってたちひろ美術館の「いわさきちひろ×佐藤卓=展」にも、八王子夢美術館の「11ぴきのねこと馬場のぼるの世界展」にも行けず、そのほか開催している展覧会を調べる余裕もあんまりなかった、そんな2014年の夏、でした。とはいうものの、毎週何かしら遊びに行く予定があって、近くがほとんどだけどいろんなところに遊びに行ってました。

「今宵も酒場部」-牧野伊佐夫、鴨井岳-

■ステキなお酒の嗜み方のあくなき追求を目的として、牧野伊三夫部長と鴨井岳が都内を中心にさまざまな酒場をめぐった1年の活動記録。酒場での二人も良いけれど、高橋みどり、高橋みどり、平松洋子、松長絵菜、石田千、セキユリヲ、福田里香といったゲストが登場するのが楽しい。そしてはけのおいしい朝市でお世話になっている(漣くんの幼稚園も紹介していただきました)横須賀さんの弟、横須賀拓さんもたびたび出てくる。というわけで武蔵小金井の酒場も登場。調べてみたらそのお店は10時過ぎには閉店しちゃうみたいなので、会社帰りに一人で行くのは難しいけど、機会があれば行ってみたい。ちなみに横須賀拓さんは、東京蚤の市でロスパペロテスの手伝いをしていて、お互いのお店を見に行ったりしてます。ついでにロスパペロテスでは、友だちの友だちだった小栗さんも手伝いをしていて、最初の時はいろいろいろいろつながっててびっくりしたものです。その小栗さんは、今年の6月に鎌倉に古書ウサギノフクシュウという古本屋を開店。今月末に鎌倉に行く予定があるので、その際には行ってみようと思ってます。
そういえば、ずっと「幸田さんと小栗さんを会わせたいんですよ~」って会うたびに言っていた女の子は、しばらく会わないなーと思っていたら東京蚤の市に遊びに来てくれて、しかもお腹が大きくなっててびっくりしたなー元気な赤ちゃん産んだかな?

-■週末は谷保にあるラマパコスの夏市に行ってきました。夏市では、鳥取にある食堂カルン(アジアンフード)TAIYODO(植物性焼菓子と冷たいデザート)、アグネスパーラー(季節のひんやりドリンク)、ラマパコス(お酒と蚤の市)が出店していて、それほど広くない店内に関田君の作った机やいすが並べれていて、5月に生まれたばかりの女の子の赤ちゃんを抱っこしたりあやしたりしつつ、おしゃべりをしたり、おいしいものを食べたり、遊んだり、といい雰囲気でした。週末くらいから暑さもちょっと和らいせいで、扉を開けっ放しにしておいても汗だくになることもなかったですしね。しかしいつもはお兄ちゃんたちに囲まれている暁くんが、赤ちゃんを見てものすごく興奮してたのが笑えた。

■わたしはビールを飲みながらカルンのアジア風おかずのっけご飯を食べる。
-いろいろな香辛料や調味料が混ざっていておいしかった。ふだん野菜は食べない漣くんも野菜がたっぷり入ったサモサ(?)とか食べてたしね。ほんとはここでTAIYODOの甘くないお菓子とかをおつまみにビール飲みながら、夕暮れまでだらだらと居たかった。そしてカルンに鳥取の話を聞くたびに鳥取に行きたくなります。

■谷保に行ったついでにやぼろじでやっていた西舘朋央の「NEW FOLKS」も見てきました。木片を使ったコラージュで、デザインそのものもモダンな感じよかったのですが、木片のツヤや凹凸などで見る位置によって印象が変わるところのがおもしろかったです。ジャーナルスタンダードの広告(?袋?)や本の表紙なども手掛けていて、それはコラージュを写真に撮るという形なのですが、光の当て方とか角度とか撮り方によって変わるので難しいとのこと。

-■谷保の町は、細い裏道があったり、こじんまりと商店が集まっていたり、団地やそれにくっついたスーパーがあったりといつかゆっくりと散歩してみたいと思う。山口瞳の「居酒屋 兆治」のモデルとなった文蔵→婆娑羅にも行ってみたい。つうか地図で調べたら、ラマパコスと婆娑羅ってものすごく近い。あるいて1分かからないところにあるのね。

■で、一回家に帰ってきてお父さんは、梅ヶ丘へ。2か月ぶりの泥酔ファンクラブ。今回はマヌロックフェストいうことで80年代のメタルやハードロックがかかったりして、普段、クラブで聞かないような曲がガンガンかかっててめちゃくちゃ盛り上がってました。
わたしはその辺まったく通ってないので、イントロが流れただけでみんなが反応してるのがうらやましい。10代の頃、メタルのレコードを貸してくれるような友達もいなかったしなぁ~(そもそも友だちが少ない。とほほ)
そんなわけで昼からビール飲んで夜も飲んで帰宅は1時。すっかりいい気分で布団に入りましたとさ。(まだまだ飲み倒した週末は続くのであった)

「残光」-吉田健一-

■気を抜くと雑記の更新もほとんどしてしない状態になってしまいますね。年の初めに比べ読書量も減ってきているので、冊数としてはそれほどたまってない気がしていたけれど、この本を読んだのは6月の終わり。もう2か月以上前のことで内容も忘れ始めてる感じ。いや、そもそもあんまり集中して読めてなくて、読み終わったすぐ後でもぼんやりとした印象だったような‥‥吉田健一の本はある程度、時間を取って集中して読まないとだめですね。それとは別に、随筆と小説をもう一度リストアップして、残りの本をきちんとチェックしていくようにしたい。なかなか手が出せない評論はそのあとかな?

■もう終わってしまいましたが、先日、昼休みを利用してIMAギャラリーで行われていたグループ展「THE STREET GOES ON」を見に行ってきました。海外からはスティーブン・ショアやピーター・サザーランド、ロレンツォ・ヴィットゥーリ、国内ではホンマタカシ、北島敬三、春木麻衣子といった写真家のストリート写真が展示されていました。スティーブン・ショアの新しい写真集「WINSLOW ARIZONA」に関連した展覧会だと思うのですが、ちょっと人数が多かったかな‥‥わたしとしては過去のものも含めてスティーブン・ショアの写真を見たかったかも。いや、ほかの写真家の写真もよかったんですけどね。

-■ちなみに「WINSLOW ARIZONA」は、ニューヨークから南西部を通ってロサンゼルスを経て終着点をサンフランシスコとする「アート列車」で全米を横断するという、現代美術作家のダグ・エイケンによる「Station to Station」というプロジェクトで発表した作品の一部を収録したものとのこと。このプロジェクトでは、スティーブン・ショアのほかにアーティストやライター、映像作家やパフォーマーらが参加し、あらかじめ決めていた停車駅に到着するたびに、彼らは、ダグが「ハプニング」と呼ぶ、各地に用意した会場で作品を展示したり、パフォーマンスを行ったらしいです。

■写真集では、タイトルにあるようにそのプロジェクトの最中に撮影された写真の中からアリゾナ州・ウィンスローで撮られた写真がおさめられています。荒涼とした風景をあまり感情的にならず、そのまま写していているところがよくて、写真集も買おうと思ったのですが、まぁこれまでのスティーブン・ショアの写真をよく見ているわけではないので、これを買うなら過去の写真集が欲しいと思い保留にしました。

-■ついでに同じ建物にあるタカイシイギャラリーでやっていた小平雅尋、原美樹子、吉野英理香という3人の写真家による「グループ展」も見てきました(こちらもすでに終わってますが‥‥)。吉野英理香は以前、移転する前のタカイシイギャラリーでの個展を見たことがあって気になっていた写真家。ほかの二人の作品は初めて。
普段は淡い感じの色彩の写真に惹かれることが多いのですが、吉野英理香の作品はわりと暗め画面構成でどことなく内省的で、何気ない日常的な風景や壁に貼られたポストカードを写したものでもどこか心にひっかかって立ち止まって見つめてしまいます。もともとはモノクロフィルムでストリートでのスナップを撮っていたらしく、最小限の色が抑えられている感じがいい。逆の意味で淡い色合い、とも言えるのかもしれません(かなり強引)。

■原美樹子も街角ですれ違った人々を被写体としたスナップで、独特な“間”というか雰囲気のある作品でした。記憶があいまいなののですが、西東京の風景が多かったような気がするのと、後で調べたらイコンタシックスを使ってるそうで、ちょっと気になってきてます。
一転、小平雅尋のほうはモノクロの端正な作品で、ほかの二人とは作風が異なる感じ。会場を入口から右回りに吉野英理香→原美樹子→小平雅尋と見ていくと、吉野英理香→原美樹子の流れがスムーズなだけに、この写真展での小平雅尋の作品の違和感が際立ってしまう気がします。単独で見たら違う印象になりそうだけどどうなんでしょう?

「おいしいはなし:台所のエッセイ集」-高峰秀子編-

■向田邦子、幸田文、山田風太郎、井上ひさし、玉村豊男、安野光雅、中山千夏、石井好子‥‥など、高峰秀子が50冊近い本から選んだ料理随筆を23編収録したアンソロジー。どこかユーモアのただよう文章が多く収録されていて気軽に読める感じがいい。
高峰秀子自身もたくさんのエッセイ集を出していて、「台所のオーケストラ」など食に関するものもあるし、旅に関する旦那さんの松山善三との共著もあるので、ちゃんと読んでみようと思っているのだけれど、意外と読んでないかも。何気に沢村貞子とごっちゃになっている部分もあります(すみません)。

■7月は本の更新もほとんどせずに、スマートフォン用のサイトを作ってました。といってもスマートフォンで見やすいようにレイアウトを変更したものを追加しただけですが‥‥。ほんとはスマートフォンならではの見せ方をもう少し考えたくて、ライブラリーとか見てみたのですが、今って文字コードがUTF-8なんですよね。カヌー犬ブックスのプログラムはShift-JISなんでそこから変更するのはいろいろ難しく‥‥。そろそろプログラム自体も変更する時期に来てるのかもしれません。
今回スマートフォン対応を見送った雑記についても、時期を見てなんらかの対応を行う予定。まぁ特にどうという内容でもないので、わざわざスマートフォンで見る人も多くないと思いますが。

-■そんなわけでこの雑記もほとんど更新できず。読み終わった本が何冊かたまっているので、ちょっと頻度をあげて更新していきたいと思ってます(思ってるだけ?)。

■金曜の夜は思っていたよりも早くMTGが終わったので、無理やりさくっとあがって、ブラックベルベッツのライブを見に丸の内ハウスに行ってきました。新丸ビルなんて行くのは初めて。金曜だけあってレストラン全体ではほぼ満席の大賑わいでしたが、ライブをやっていたテラスはそれほど人がいなくて、時間は短かったけれど、ゆっくり演奏を聴けてよかった。ここで飲んでてライブ見ないなんて、なんてもったいないことだろうと思うけれど、楽しみ方はひとそれぞれ、ですからね。
ブラックベルベッツは、明和電機の経理のヲノさんとして知られるヲノサトル、センベロ名義でも活動するサックス奏者の田中邦和、デミセミクエーバーのギタリストのテラシィイ、打楽器奏者の山口ともの4人組のバンド。
-昭和の歌謡曲やラテン、ジャズのスタンダードをちょっと変わった感じのアレンジで演奏していて、このバンドを知らない人でも楽しめるのではないかと思う。当日の朝にライブがあることを知ったので一人で行ってしまったけれど、5人くらいで行きたかったかも。

■週末は小金井公園の江戸東京たてもの園でおこなわれた下町夕涼みへ。遊びに行くのは今年で3回目ですが、年々人が多くなって、中に入るのも食べものを買うのにも長い列ができていました。行くのが遅かったこともあり、建物や盆踊りの様子を楽しんだりすることもなく、、中に入って焼きそばやお好み焼きをちょっと食べてから、路面電車で遊んだり、消防服を着て消防車に乗ったり、妖怪の展示を見たりと、お祭りとはあまり関係ないところで遊んでいました。そのせいか一緒に飲もうと思っていた女の子二人の幼稚園のお父さんとは会えず。男の子と女の子では狭い会場でも行動範囲が違ってきますね。

「釣人」-井伏鱒二-

■タイトルが「釣人」で表紙はカワセミ(この絵がいい)、ということで、釣りの話が中心にまとめられてますが、ほかにも中島健蔵の写真を解説した「風貌・姿勢」や交遊録的なものも収録されてます。まぁわたしにとってはそちらの方がおもしろいというのも事実。でも釣りに行く前の準備や川での様子など、わりと詳しく記載されていて、多分釣りが趣味の人だったらより楽しめるとは思いますが、それでなくても楽しく読めます。
多分それは、例えば、タイトルの「釣人」は、釣の師であり自らも釣文学の大家でもある佐藤垢石の思い出を、過去にもらった手紙を引用しつつつづったものなのですが、手紙を探す途中で、兄からもらった手紙を見つけてその内容についての話が出てきたり、東伊豆で太宰治と釣りをしに行った時の話が出てきたり、すぐに話が横道にそれます。その辺の横道にそれる塩梅が、釣りを知らない人にとっていいバランスになっているのではないかと。いや、適当。とは言え、バランスが狂うと単にまとまりがない、というだけになってしまうんですけどね。

■近所にある初めての床屋さんで髪を切ったらかなり短くなってしまってびっくり。散髪しているときはメガネをはずしているので、鏡に写っている自分の顔がほとんど見えてない。いや、切ってる時の感触で「うわっ、けっこう切ってるな」と思っていたけれど、切り始めると途中で言いにくい。だいたい「あ、そんな切らないでほしいんですけど」って言ったところですでに切ってしまってるので、そこに合わせてほかのところも短くするしかないじゃないですか。そういう場合でもなんとかしてくれるものなのかな。言ったことがないのでわからないけど。あと、床屋って完成形で「どうです?」って言うけど、あれはどうなのか。って、まぁあんまり気にしてない。短かかったら「今回はちょっと短いけどいいや」って思うし、ちょっと変だったら「今回はちょっと変だけどいいや」って思う。多分、床屋に来ている人のほとんどがそんな感じなんだろうね(わたしだけ?)。

■週末は府中の森公園、小金井公園と近所の公園ですます。小金井公園はちょっと遠い。3月にはけのおいしい朝市が江戸東京たてもの園で行われた時に出店した時以来。SL広場でちょっと遊んで、出茶屋さんコーヒー飲んで、また遊具で遊んでという感じ。江戸東京たてもの園では、ちょうどジブリの立体建造物展が始まったばかりのためか、いつもより入口にたくさん人がいたような気がしたけど、どうなのかな。8月2日、3日は、恒例の下町夕涼みがあるのだけれど、今年はいつもより人でいっぱいになりそう。ここで行われる盆踊りは、古い建物に囲まれたシチュエーションで、まさに昭和な雰囲気を味わえるのがいい。子どもたちがどう思っているのかはわかりませんが。

■最近、ちょっとぜんそくの発作で苦しい。家から駅までの坂道を自転車で走ったり、新宿駅で中央線から大江戸線に乗り換えるだけで、つらくなって途中で休みたくなるほど。久しぶりにぜんそくで病院に行って吸引器をもらってきました。いろいろ生活習慣を整えなくては。

-■【今日の一枚】「SARAVA」-CARLOS LYRA-
カルロス・リラを初めて聴いたのは、1994年の夏、レディメイドの“未来の音楽シリーズ”として再発されたポール・ウィンターと共演した「ザ・サウンド・オブ・イパネマ」。その夏はハワイに遊びに行っていた友だちのアパートの換気を頼まれて、エアコンもない6畳の部屋に時々行って窓を開けて風を通したりしてました。新宿のレコファンでこのアルバムを買って行って、その部屋に入ってすぐにCDプレーヤーにのせたときの、締め切ったむっとした暑さと窓から入る風の心地よさを思い出します。1994年の夏は暑かったんだよねぇ。
さて、このアルバムはカルロス・リラが軍事独裁政権から逃れるためブラジルを離れ、メキシコに滞在していた時に録音されたもの。カルロス・リラのアルバムは当たりはずれがなくて、基本的には、ボサノヴァから逸脱しない適度にポップなメロディとサウンドをやわらかい声で歌っているものがほとんどで、その辺が批判の対象になったり、物足りなさになってしまったりするのでしょうが、わたしはそのスタンスを変えないところがけっこう好きだったりします。
このアルバムは、ゆったりとギターと歌を聴かせるというよりも、ヴィオラォン、ハモンド・オルガン、ストリングス、ブラスなどがヴォーカルを引き立てるようにバランスよく配置されていて聴きやすいんじゃないかと思います。

「あさめし・ひるめし・ばんめし」-大河内昭爾 選-

■芥川龍之介、草野心平、水上勉、安藤鶴夫、吉村昭、色川武大、向田邦子、瀬戸内晴美、種村孝弘‥‥といった作家の食に関する随筆を収録したアンソロジー。編者の大河内昭爾は「味覚の日本地図」や「味覚の文学散歩」「粗食派の饗宴」といった食に関する本を多数出している評論家。サブタイトルが「アンチ・グルメ読本」となっているので、1980年代後半に福武文庫から出ていた本だと思う。これは読んだことがなかったけれど、1980年から1990年初めのころの福武書店はいい本出していて、好きだったんですけどね。海外文学もおもしろい本をたくさん出してました。バルガス=リョサ、ミルハウザー、ニール・ジョーダン、ジム・ダッジ、エリクソン、ジョン・クロウリー‥‥などあげればきりがないほど。それが今ではしまじろうだもんねぁ~
で、この本ですが、今読むとわりと手堅いラインナップになってます。吉田健一、子母澤寛、小島政二郎、永井龍男、池田弥三郎など自分にとっておなじみの作家の随筆はほぼ読んだことがあるような気がするしね。でも当時はたとえば吉田健一の随筆とかどういう感じで受け入れられていたんだろう。わたし自身はまだ10代だったし、翻訳文学にどっぷりつかっていた時だったし、よくわかりません。定番な作家を集めた感じだったのか、逆にマニアックな路線で組まれたものだったのかちょっと気になります。

-■先週の日曜はは渡邉知樹くんの個展「水のことだけ考えていた」を見ににじ画廊へ。抽象的な水彩画(?)や鳥オブジェが展示されていていたのですが、知樹くんの絵は抽象画といってもきれいで光があふれるような絵で、外に開かれているところが好き。なんかリビングに飾ってあったら、毎日がちょっと明るくなりそう。
鳥のオブジェのほうは、個展に行くたびに一つずつ買っていて、4つ目になりました。前回の時に漣くんに選ばせたら、それがうれしかったらしく、今回もにじ画廊に着く前からどんな鳥があるのか楽しみにしてました。今回選んだのは青い鳥。帰ってきて「これがおとうさん、これがおかあさん、これがおねえさん、で、きょうかったのが弟」と説明していましたが、多分、後付け。

-■【今日の一枚】「vox populi」-vox populi-
セルジオ・メンデスを起点するようなブラジル音楽に欧米のロックやポップスを取り入れた感じのサウンド。端的にいうといろいろなところで書かれているようにブラジリアンソフトロックってことになるのかな?そもそもソフトロックって(特にA&Mサウンド)欧米のポップスにボサノヴァの洗練さを取り入れたという要素が大きい気がするので、なんとなくブラジリアンソフトロックって言葉は自分の中ではしっくりときませんが。
ポップな楽曲に男性7人+女性からなる厚いコーラスがたたみかけてくるサウンドはわたしにとってはど真ん中。バックの演奏もアタックの強いリズムセクションに跳ねるようなピアノを基本にがっちりささえていて、歌がなくてもジャズボサ、ジャズサンバとして成り立つんじゃないだろうか?
と思って調べてみたら、ボサリオのメンバーだったフェルナンド・レポラーセ、ミナスの名門音楽一家に生まれ、グルーポマニフェストに参加するアマウリー・トリスタォン、テンポトリオに参加するエウヴィウス・ヴィレーナ、のちにセルジオ・メンデス&ブラジル77やシカゴで活躍することになるロウディ・デ・オリヴェイラといったミュージシャンが在籍していたらしいです。

■あと、これも先週のことになってしまいますが、6月の泥酔ファンクラブはヘヴンのメキシコさんを迎えての「パパパソング&ハンドクラップソング」特集でした。次々とかかるパパパソングを聴きながら、普段、さらっと聞き逃してしまっている曲に「パパパ」が入ってることに気が付かされたり楽しかったです。
もともと「パパパソング」って言い方がもともとギターポップのイベントで使われたものだったり、メキシコさんがゲストで回していたので、ついそっち方面の曲ばかり気にしてしまってましたが、ふと思えば、ブラジル音楽やジャズヴォーカルってスキャットが入ってる曲が多いし、パパパソングっていっぱいありそう。もちろんこのvox populiにもパパパあり。