「星を撒いた街」-上林暁-

■布クロスの造本でていねいというか、作り手の著者への愛着がうかがえる。収録された作品も一冊目だけに考えに考えられたんだろうなぁ、と思う。とはいうものの、ベストアルバムよりを聞くよりも、その当時出たオリジナルな形で音楽を聴きたい人間としてはやはり遠回りだとしても、作者が組んだオリジナルの作品集で読みたいと思ってしまいます。たとえ当時の本が、単に発表順に収録だれたももだとしてもね。いや、ちょっと違うかな。どちらかというと、選者の思い入れを作品選びの視点から考えると、ベスト盤というよりもフリーソウルのシリーズに近い感じなのかもしれません。
そういう意味では、古本のことや作家との思い出などを中心とした「故郷の本箱―上林暁傑作随筆集」やはっきりとテーマを絞った坪内祐三の「禁酒宣言―上林暁・酒場小説集」といった本のほうが好きですね。とはいえ、収録された作品はどれも素晴らしいのには変わりなく、表題の「星を撒いた街」など読んでいて、その病者の美しさにぐっときてしまいます。

-■夏の終わりに家族で鎌倉に行ってきました。走り出したと思ったらすぐに立ち止まって、抱っこをせがむ2歳児に振り回されて、鎌倉の街を歩き回るというという感じではありませんでしたが、何年かぶりでディモンシュでランチをしたり、鎌倉をちょっと散歩したり、海で貝殻を拾ったり、大仏に見に行ったり‥‥と、久しぶりの鎌倉を満喫。
ディモンシュでは、ムケッカを食べる。多分5年、6年ぶり。店主の堀内さんがいろいろ活動の輪を広げている反面、ディモンシュ自体は、あまり変わらなくて、なんとなく安心してしまう。その辺が20年続いてきた重み、なのかもしれないとか思ったり‥‥
しかし、ディモンシュの隣ってボーネルンドなんですよねぇ。もうディモンシュに入る前からボーネルンドに引っかかってしまい、子どもが生まれる前は特に気にしてなかったのですが、メニューが出てくる間とか食べ終わった後とか、すぐにそっちで遊びたかってしまい、ゆっくりコーヒーも飲めず、まいりました。そしてお店を出たり入ったりして、ほんとにすみませんでした~

-■あと、先日の雑記にも書きましたが、6月に開店したばかりの古本屋、ウサギノフクシュウにも行ってきました。落ち着いた雰囲気のお店で、気になる本がたくさんあって、子どもたちをそっちのけで小栗さんと話したり、事前にサイトを見た時に欲しいなという本がいくつかあったので、それをチェックしたり楽しんでしまいました。で、天野祐吉(著)、大社玲子(イラスト)、後藤田三朗(写真)による「のぞく」を購入。写真の絵本(?)が好きで、普段、古本屋に行くたびに探しているのだけれど、意外となくて、なかなか集められてなかったので、うれしい。そうそう鎌倉に遊びに行く機会はないけれど、次回行くときにはまた寄りたいです。

■鎌倉から帰ってきた後は、友だちの結婚パーティへ。幸せそうにニコニコ笑う新郎新婦を音楽好きな仲間がDJで盛り上げたり、ライブをしたり、シングルレコードをモチーフにしたウェディングケーキを食べたりと楽しいパーティでした。お二人ともお幸せに~!

■そんなわけで、週末遊び疲れてぐったりして、9月に突入。月末で暁くんも3歳。漣くんも七五三と、秋はイベントがたくさんあるし、あっという間に涼しくなって、寒くなって、年末になってしまうんだろうなぁ。