「本棚の前の椅子」-福原麟太郎-

-■前回、フランス文学者の本をよく読んでると書きながら、続いて読んだのは英米文学者の福原麟太郎。読んだ本についての雑記的や学生たちの話、英語教師についてから吉田健一や芥川龍之介、そして比較的長めのチャールズ・ラム論などを英文学者の視点でつづった随筆で、翻訳者のエッセイの源流といった感じでしょうか。
この本は、どちからかというと、福原麟太郎やその内容よりも花森安治が装幀を手がけた本といてのほうが有名なんじゃないかな?花森安治関連の本でもよく見かけるし、わたし自身もこの本を知ったのは花森安治関連の本だったような気がします(福原麟太郎自体の名前はほかの所で知ったのだけれどどこだったか忘れました)。初期の「暮しの手帖」の表紙を思わせるようないい装幀です。

■土曜は一人で外出の日、ということで、例によって神保町をうろうろしたりしつつ、銀座のグミオギタギャラリーでやっていた、“漫画家の絵本の会”の作家作品を集めた「植田俊一郎コレクション展」を見てきました。“漫画家の絵本の会”は、おおば比呂司、手塚治虫、永島慎二、馬場のぼる、東君平、柳原良平、やなせたかしの7人で、展覧会では原画や版画・陶器などが展示されていました。
藤子・F・不二雄ミュージアムで見た漫画のカラー原稿もきれいでしたが、手塚治虫や永島慎二の原画もきれいだったし、「味のある旅」などカヌー犬ブックスでもときどき取り扱っているおおば比呂司のコペンハーゲンなどの駅の絵も、やはりほんとは違う味わいでよかったです。個人的には柳原良平のアンクルトリスの陶器のお皿が欲しい!(売っていたわけではないですが)。
馬場のぼる、東君平、やなせたかしなど、子どもたちが親しんでいる作家の絵もあったので、もう少し家から近ければ、そしてもう少し早く知ったなら(当日、武蔵小金井から御茶ノ水までの電車の中で調べた)、家族4人で行きたかったですね。

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■ついでにIt’s a Sony展も見ようと思ったのだけれど、Part1とPart2の入れ替え時期で開催されておらず。ザンネン。そのまま移動するのもなんなので、ギンザグラフィックギャラリーの「仲條正義 IN & OUT, あるいは飲&嘔吐」展へ。こちらは「MOTHER & OTHERS」テーマにした新作のポスター20点あまりと「花椿」のページが展示されています。展覧会のタイトルもそうですが、ユーモアのある発色のきれいなポスターに囲まれ、真ん中にはどーんと「花椿」が展示されていて不思議な空間になっていました。しかし仲條正義ってもう83歳なのね。ポスターだけを見たら83歳の感覚とは思えないなぁ。

「マビオン通りの店」-山田稔-

-■2010年に刊行された本で身辺雑記的なものと回想録とが混じり合ったエッセイ集。直接パリにいたときの話を素材にした作品は表題作のみで、ほかは著者が過去に出会った人や気になったとのかかわりをつづったものが収録されてます。どの作品も現在と過去を行き来したり、寄り道をしたりするのだけれど、散漫になることもなく話にふくらみがあって、引き込まれるように読んでしまいます。
山田稔の本はほとんど文庫になっていないし、最近は小さな出版社から出てるものが多くて、古本屋でもなかなか値段が下がらないのだけれど、もっと手軽に読めるようになってほしいな、と思う。

■ここ数年、この山田稔をはじめ、辻邦生、平岡篤頼、河盛好蔵、堀江敏幸、森有正‥‥など、フランス文学の翻訳などを行っている作家の本を読むことが多くなってます。10代~20代の頃によく読んでいた英米文学の翻訳者と違って、たいてい若いころにフランスに留学しているので、その時のことを書いたものとかから読み始めて、だんだん小説のほうに入っていく感じですね。小説のほうもヨーロッパが舞台になっていたりして、どこか日本の小説にありがちな湿っぽさや重たさもないし、かといって軽いというわけでもなく、それぞれの作家の作品が独特の雰囲気を持っているところがいい。この辺をもう少し読んでいくと、いづれフランス文学も読んでみる時が来るのだろうか?ほんとはアラン・ロブ=グリエとかアルベルト・モラヴィアとか若いころに読んどけよって気もしますが‥‥

■金曜の夜は伊千兵衛 diningでやっていたサウンドマナーに行ってきました。サウンドマナーは、Theやなぎはらさん、ゴロゴロコミックさん、天敵さんという3人のDJによる去年の12月に始まったばかりのイベントで、今回が2回目。アジアのロックから歌謡曲そしてソウルまで幅広いジャンルから個性的な選曲が楽しい。
前回は中国、台湾、インドなどのバンドによるビートルズカバーやクリスマスソングの連投があったりして、カオスな雰囲気でしたが、今回はゲストの人も入って、ギターポップなどもかかったりして聞きやすくなってました。といいつつも、わたしはやなぎはらさんに紹介してもらった人と、下北のZOOの話や渋谷系の話などをずっとしてましたが。

■ところでこのイベントの3人のDJで、Theやなぎはらさん、ゴロゴロコミックさんはもともと知り合いだったのですが、天敵さんは知らなかったんですよね。で、12月にフェイスブックでこのイベントの告知がされたときに、20年くらい前に一緒にDJイベントをやっていて今は仙台にいる友だちから「幸田くんって天敵さんの知り合い?」という連絡がきたのです。どうやら天敵さんは、東京に来る前に仙台に住んでいていてその友だちと友だちだったとのこと。世の中狭いなぁと思いつつ、フェイスブックでやり取りしていたら、わたしが9月ごろに遊びに行ったイベントでも回していたらしく、その時紹介されたという事実も出てきて(お互いに覚えてないということでちょっとホッとしました)、いろいろびっくりでした。

「音楽を聴く2」-片岡義男-

-■副題が「映画。グレンミラー。そして神保町の頃」となっているように、内容もその3つのテーマに分かれている。映画では、片岡義男が影響を受けた映画の映画音楽について、グレン・ミラーは自身の原点ということもあり、そのバイオや所有しているレコードの一枚一枚について詳細に語っている。そして神保町の頃では、若いころに神保町の喫茶店で原稿を書いていた頃の回想やその喫茶店でかかっていた音楽、そしてその頃の神保町の街について、当時の写真を元につづっている。
グレン・ミラーについては、わたし自身それほどスイングジャズを聴いているわけでもないので、ちょっと詳しすぎて飽きてしまったというのが本音ですね。今になってグレン・ミラーの音楽や20年代、30年代のスイングジャズを聴いてみようとはあまり思わない。そんなわけでやはり一番おもしろく読めたのは、昔の神保町と当時聴いた音楽を絡めてつづった「この都電はジン・ボ・チョへ行きますか」かな。
もう少し、テーマを増やして、一つ一つの文章を少なくして、テンポよく読めたほうがよかった気もするけれど、片岡義男の中ではそれでは収まりきれないくらい影響を受けたということなのでしょうね。

■2月6日は小学校が振替休日だったので、合わせてわたしもお休みを取り藤子・F・不二雄ミュージアムへ。平日だしわりと空いてるかなと思っていたら、バスを降りると入口に長い行列ができていてちょっとびっくり。よくよく見てみたら小学校前の子どもを連れている家族か外国の人が多くて納得。
子どもたちは、館内の電話で出されるクイズに夢中になってしまって、どんどん先に行ったり、戻ってきてみたりと落ち着かない感じではありましたが、ちょうど原画展がやっていて今ではあまり見ることがないカラーの原画もあって、これがかなりきれいで感動したり、手塚治虫からの手紙が展示してあったりして、子どもに関係なくおもしろかったです。こういうのを見るとやっぱり手紙っていいなと思う。まぁ自分ではまったく手紙を出したりしませんが。あと、手紙とともにこういうミュージアムではお決まりの部屋や机の展示ももちろんあって、本棚の本とかちょっと見にくい形で展示してあるんですが、じっくりと見てしまいました。子どもたちよりもミオ犬を含めておとなのほうが楽しんだという感じでした。でもみんなそうだと思うんだよねぇ~

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「その姿の消し方」-堀江敏幸-

-■フランスに留学していた時に古物市で見つけた、1938年の消印のある古い絵はがきにつづられた十行の詩を発端に20数年にわたる縁を描いた物語。
主人公はその詩に刺激され、作者は「詩人」、しかも世に知られることなくこの世を去った「詩人」ではないかと推測し、その10行の詞を分析し、この詩が書かれたシチュエーションなどを夢想する。その後、一枚また一枚と同じ作者と思われる十行の詩がつづられた絵葉書を手に入れ、ついには生前の「詩人」知る人物にたどり着く‥‥
物語を締めくくるような落ちはないのだけれど、さまざまなつてや偶然が重なりひもとかれていくさまに読んでいてわくわくするし、何かを探求していくおもしろさってこういうところにあるよなーと思う。

■久しぶりにおもちゃ美術館に行ってきました。2年ぶりくらいかな。なんとなく冬になると行ってるような気がします。わりと小さい子でも遊べるおもちゃが中心なので、年齢的にもうどうかな?と思ったけど、今まで遊べなかったボードゲームで遊んだり、意外と木のおもちゃとかでもずっと遊んでて楽しめましたね。ほんとは家で子どもたちとボードゲームとかやりたいという気もありますが、まぁすぐにズルするし、負けると大泣きするしでいろいろめんどうなんですよねぇ。
四谷三丁目に来たついでに(大人はこちらがメインの目的?)、フルーツパーラーフクナガでお昼ごはん。こちらはなかなか寄る機会がなくて4年ぶりくらいになるのかな。前に行ったときは暁くんをベビーカーに乗せてた。
1階がくだもの屋さんで2階がフルーツパーラーということもあり、食べごろのフルーツがたくさん詰まったパフェなどが人気のお店です。時期的にイチゴのメニューがたくさんあって、目移りしてしまいますが、お昼ということでいちごサンド、フルーツサンド、卵とハムのサンドを注文。フルーツサンドはフルーツ自体ももちろんおいしいんだけど、サンドイッチ用のパンに挟まれた生クリームがいい塩梅で、パンとフルーツの両方をうまく引き立ててます。「お昼ごはんなのに甘いものなの?フルーツってデザートとかおやつじゃないの?」と文句を言っていた子どもたちもパクパク食べて満足。これを食べに来るためにまたおもちゃ美術館にいってもいいなと思う。
しかし昼時で満席に近い店内を見渡したら、わたし(とうちの子ども)以外全員が女性客というね。前回ここに男3人で来たわたし勇気あったわなどと思ってしまいました。

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-■11月くらいからずっと70年代のソウルを聴いてます。Johnny BristolとかLeon Ware、Lamont Dozier、Alice Clark、Syreetaといったフリーソウル的なものや、Chi-LitesとかEugene Record、Tyrone Davis、Impressionsといったシカゴソウル、Chairman Of The BoardやBarrino Brothers、Norman Feelsといった70年代のノーザンソウルとかね。聴きはじめた時はファンクを中心に聴こうと思っていたんですけど、やっぱこの辺が好きなんだなと思う。
で、年明けくらいにミニマルミュージックの本を読み始めて、ついでにiPhoneにSteve Reich やPhilip Glass、Terry Riley、La Monte YoungのCDを入れてみたんですが、たまたま家で仕事をしているときに、片寄明人が選曲したラジオ番組を聞いてたら、シカゴソウルのシングル盤ばかりを流してて、結局、また戻ってしまいました。ソウルに関してはもうアナログ盤を集める気はないけど、CDになっていない曲を聴いたりすると、ついアナログに手を出してみようかな、なんて一瞬だけ考えてちゃいます。まぁ一瞬だけです。
会社の人でハウスとか4つ打ちのDJイベントをやっている人がいて、ときどきなぜか70年代のディスコのイベントもやってて、仕事していると「回さない?」と誘われてたりしてるんだけど、オールなので断ってるんですよね。でもこういう曲を大きな音でガンガンかけたら楽しいんでしょうねぇ。イベントに行ったことがないので、こういう曲でフロアが盛り上がるのかどうかはわかりませんけど‥‥(そこが重要なのに‥‥)

「退屈の利用法」-植草甚一-

-■亡くなる直前まで入院していた伊豆韮山温泉病院のベッドでつづられた日々の断片的な文章を中心に、70年代後半に発表された本や映画、ニューヨークでのことについてつづった単行本未収録のエッセイが収録されている。
亡くなる直前の日記ではあるけれど、カバーに「病院生活にはいってから、それが長引くだけの現在。退屈でしようがない。ぼくは『退屈でしようがない』心理状態の利用法はないだろうかと考えてみた。それから病院の事務室で買った90円のノートブックの表紙に『退屈エネルギー利用法』と大きく書いた。」とあるように、切実に死が迫ってくるような感じではなく、入院生活がただただ退屈で、いろいろ妄想してみたり昔のことを思い出したりしている。それが植草甚一らしいと言えばらしいし、逆に読んでいるとその無邪気さに寂しさがにじみ出てくるような気がします。後半のいつものエッセイも、それにつられてなんとなく寂しく感じてしまいますね。

-■植田正治の集大成的な写真集が出たとのことで、それを記念して15日まで神楽坂のla kaguというところで写真展が開催されていることを知り、神楽坂に行ってみました。
神楽坂なんてふだん行かないので、la kaguという場所も知らなかったので、駅から出たらめちゃくちゃおしゃれな空間でびっくりしました。トークショーなどのイベントをやるための会場の壁に写真が展示されていて、点数的にも見せ方としても物足りない感じ。まぁこういう場所だったらそうですよね。どちらかというと年末に行われた飯沢耕太郎と金子隆一のトークセッションがメインだったんですかね。きちんとどんなところでやっているのか調べないで行ったわたしが悪いです。でも、植田正治の写真は、ちょこっとでも機会があるごとにオリジナルプリントを見ておきたいという気持ちもあるのでこれはこれでよしとします。
写真集のほうは、大判のかなり厚い豪華なものでほしいとは思うけど、16000円は値段的に今のわたしにはちょっと手が出ないなぁ。

■いや、「今のわたし」ではないですね。というのも、その前日に中目黒のデッサンという古本屋でSWISH!のニットを見に行ったときに、お店の本を見ていたら、「青春図會 河野鷹思初期作品集」があって、発売した当時欲しかったんだよなぁ、なんて懐かしい気分になったから。たしか18000円位したんじゃないかな。表参道の青山ブックセンターに平積みしてあるのをずっと眺めていた思い出があります。写真集でもデザインの本でもやっぱり10000円くらいまでかなぁ。
中目黒では、寒かったこともあり、アラスカでごはんを食べて、カウブックスに行ってすぐに帰ってきてしまいました。もうどこにどんなお店があるかぜんぜんわからないしね。うちの夫婦とっての中目黒はオーガニックカフェがあった頃までです。
あと、どちらの古本屋さんもめずらしい高価な本がたくさん並んでいて、都会を感じました‥‥

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「ラブレーの子どもたち」-四方田犬彦-

-■澁澤龍彦の反対日の丸パンから、ロマン・バルトのてんぷら、谷崎潤一郎の柿の葉寿司、ポール・ボウルスのモロッコ料理そして明治天皇の大昼食まで、古今東西の芸術家が好み、レシピを残した料理を実際に作って食べて語った本。こういう本ってわりと写真が中心になってしまい、文章はそれを簡単に説明するだけ、みたいな形になりがちなんだけど、それらの料理と芸術家たちのエピソードはもちろん、それぞれの国や地域、そして時代に根ざした文化的な背景が詳しく記されてるところがいい。
掲載されている料理の写真も、きちんとコーディネートがされているのだけれど(料理自体も専門のレストランや料理学校の人が作っているとのこと)、過度な演出があるわけではなく、シンプルに料理そのものを紹介していて、本の内容と合っていると思う。
続編を読んでみたいけど、この本が出てからもう10年以上経っているのでもう出ないんでしょうねぇ~

■慌ただしく年末年始も過ぎて、2017年。2016年は26冊しか雑記を更新できませんでした。読んでる本はもう少し多いので30冊ちょっとというところですかね。しかも身辺雑記的な随筆や食べものについて本ばかりで、小説とかまったくなし。もうラテン文学とかメタフィクションとか読めないなぁと思うけど、気軽に読めるし今の自分には合ってる。
今さらですが、カヌー犬ブックスは、料理系の本を中心にしてて、初めて会った人とかに「どんな本を扱ってるんですか?」と聞かれて「料理や食べもの系が多いです」って答えると、わりと、特に男の人には、「ふーん(自分には関係ないかな?)」という感じになりがちなんですよね。でも、レシピとかは料理に好きかとか読み手を限定してしまいますが、食べもの関連の随筆は、別に食べものに関して詳しく解説しているわけでもないし、書いている作家もどちらかというと力を抜いて書いていて読むほうも構える必要はないし、わりとみんなに薦められると思ってるんですよ。そもそも普段料理をしなくて、別に料理が好きじゃない人も、食べものを食べない人はいないですしね。
というわけで、今年はもう少し、食べもの関連の随筆のおもしろさを伝えていけたらと思ってます。どういう風にしようかはあんまり具体的に考えてませんが‥‥
お酒についての随筆もたくさんあるので、泥酔ファンクラブの人たちも読んでほしいなぁと思っています!
そんなわけで、今年もよろしくお願いしますー!

「スキスキ帖」-後藤繁雄-

-■後藤繁雄の本は1冊だけポラロイドカメラで撮った写真集「Wasteland guide」を持っているんですが、ちゃんとした文章を読むの初めて。旅先での風景がポラロイド独特の淡い色合いで切り取られている15cm四方の小さな本で、中の文章もふくめてけっこう好きで、ときどき見返したりしているんだけど、なんとなくほかの本に手をのばすきっかけがなかったんですよね。
この本は、石ころから鎌倉の近代美術館、花森安治、京の夏野菜、白州正子、ガス・ヴァン・サント、坂本龍一、ロバート・フランクや長島友里枝といった写真家まで、著者の好き(数奇)なものについて「好きなように好き勝手なことを好き放題好きなだけ」つづられてます。Webでの連載をまとめたものなので、まぁ一貫したテーマがあるわけではないし、日記のようなものって感じですかね。
後藤繁雄については、写真集やアートブックなどを手がけている編集者ということくらいしか知らないのですが、好きになるもの(こと)が広範囲なんだけど、どことなく一本の筋が通っているような視点がいい。偏見なんだろうけど、編集者の書いたものって、なんか信用できないというしこりみたいのが残っちゃう一方ですごく惹かれるものもあって、読んだ後にそのあいだで気持ちが浮いていしまう気がして、実際に読むことはあまりないんですが、ほかの本もチェックしてみます。

■さて、前回の続きで、今年友だちが開店させたお店の3店目は、吉祥寺の井の頭線沿いにあるきっちん大浪。カフェ、バーと続いて定食屋さんです。
お店を始める前から店主が、インスタグラムなどにいろいろなお店のカレーの写真をアップしていたこともあり、カレーがおいしいらしいのですが、わたしはまだ食べたことがありません。子どもたちと3人で行ったので子どもも食べられるもので分けやすいものということで、メンチカツ定食とから揚げ定食を頼んで3人で分けるという感じになっています。揚げ物ばかりですみません~子どもたちもおいしいらしく、かなりがっつき気味でいつもより多く食べるので、そのあと夕ごはんまで何も食べなくても大丈夫なくらいです。わたし的にはメインに添えられたおひたしやサラダ、煮物などがおいしいので、これを肴にビールを飲みたい気持ちでいっぱいです。でもお父さんは次回はお魚とか食べたいです。

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「アンソロジー ビール」

-■「食」をテーマに編んだアンソロジーシリーズの、カレーライス、お弁当、おやつに続く第4弾。ちょうど夏くらいに出たこともあり、夏の間に読もうと思っていたら夏が終わり、次の夏が来て今年こそはと思いつつも秋になり、3年目にしてようやく読めた感じです。
内田百けんから吉田健一、獅子文六、山口瞳、椎名誠と来て角田光代や平松洋子といった最近の人まで、41人が幅広くピックアップされています。それぞれこだわりがあるのだけれど、ビールなんでカレーライスなどのように凝った作り方を紹介するなんてこともないし、例えばベルギーのなんとかのビールはどうやってこうやってみたいなうんちくを長々と語るものもあまりないし、細かな味の違いを主張したりすることもなく、まぁみなさんけっきょくは「飲めればいい」という趣のものが多い。なので、軽くさらりと読めちゃう。そういう意味では夏が来る度に読んでみるのもいいかも?
ちなみにこのシリーズは、この後、そば、餃子と続いておしまいらしいです。いろいろな切り口でもっと出してほしい。というか、なんとなくですが、10冊、20冊と続いて大きいくくりのテーマじゃなくなってきたくらいになってきたときに、別のおもしろさが出てくるんじゃないかなどと思ったりします。ただ食べものについて書いている人ってそれほど多くないので、シリーズを続けていくと収録される人がかたよっちゃうってこともあるんですけどね。

■東京蚤の市も無事終了しました。初日に雨が降って外で出店しているお店の人は大変そうでしたが、屋内の古本街は雨の影響もあまりなく、でもいつものように八角テントのライブなど外の様子も味わえないまま慌ただしい2日間でした。日曜は天気もよかったこともあって、たくさんの人で京王閣がにぎわっていましたね。カヌー犬ブックスもたくさんの人が寄ってくれて、本を手に取っていただきありがとうございました。
東京蚤の市が終わると冬だなぁと思う。蚤の市だけではなく毎年遊びに行く秋のイベントも勤労感謝の日が過ぎると終わってしまう。そしていろんなところでイルミネーションが輝いたりしてクリスマス~年末に入っていくわけです。

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■前に友だちが烏山でCafe Lofahというカフェを始めたという話を書きましたが、今年の夏から秋にかけて、ほかの同じくらいの歳の友だちが吉祥寺で定食屋を始めたり、西荻の立ち飲みバーのオーナーになったりと、今年はなぜか周りで飲食店開店が続きました。みんなもともと飲食店をやっていたわけではないので、なんか不思議。どこもそれぞれいい雰囲気のお店なのでオススメ。(烏山は駅から遠いのできっかけがないとなかなか行きづらいんですが)

-■西荻の南口を出て左に入ったところすぐにあるヒュッテは、オーナーが山好きということでアウトドアでもよく使うスキレットをいたメニューやスキットルによるウィスキーのマイボトルキープ、山のかたちの箸置など山をテーマにした山小屋バル。1階は立ち飲みスペース、1階は座って飲むスペースになっています。
メニューは、スキレット料理をはじめ、燻製やサラミ・生ハム・塩鱈といったスペインのタパスなどちょっとしたおつまみといったものが中心なので、どれもおいしいです。がっつり食べたい人はホットサンドなどもありますが、西荻の南口の狭い場所にたくさんの飲み屋が集まっているところなので、近くのお店をはしごするのも楽しいんじゃないかな。
と言いつつ、わたしもお店を知った時は金曜の夜とか会社帰りに頻繁に寄れるかなと思っていたのですが、まだ3回しか行ってないんですけど。

「BLUE BEAT BOP! REISSUED EDITION」-山名昇-

-■今年の夏はレゲエのシングル盤をちょこちょこ買っていたので、それに合わせて改訂された方を読んでみた。情報もかなり増えて厚さも倍くらいになってます。よくあるディスクガイドとは違うワクワクする感じがこの本にはあると思う。まぁ半分以上はわかってないんですけどね。逆に前に読んだ改定前の本で、わかってなくて読み飛ばしていた内容が20年近く経っておもしろく読めたりするのも楽しい。レゲエのシングル盤ブームはいつものわたしのブームのように夏が終わる前に不完全燃焼のまま収束してしまったけど、これがきっかけてこれからも気が向いたときにレコードをチェックする感じになりそうなので、また5年後、10年後に繰り返して読み返すのだろう。

■11月5日、6日は小金井で阿波踊りに次ぐ大きなイベント、はらっぱ祭りでした。今年はめずらしく2日とも天気がよくて、昼間は日が当たるところだったら半袖でもいいくらいでした。1日目はDDFCのメンバーも集まってレコードのまわる飲み会ならぬ、ライブ会場横での飲み会といった趣で、2日目は漣くんの幼稚園時代の友だち家族とのんびり、といった感じで楽しめました。特に1日目は風もなく暖かく、子どもたちも暗くなるまで会場で遊んでいたので、元ダイナマイツの瀬川洋のライブも見れてよかった。上原ユカリのドラムもよかったし、「トンネル天国」や「恋はもうたくさん 」も演って大盛り上がりでした(個人的な気持ちも含めて)。
小さなコンロを持って行ったので、子どもたち用にソーセージを焼いたり、ワインを温めたりしたのですが、これが終わるともう外でバーベキューをしたりごはんを食べたりお酒を飲んだりすることもなくなる季節になるなぁなんて思ったりしました。

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-■で、今週末は東京蚤の市です!なんと10回目!今回は北欧市だけでなく豆皿市も同時開催されるし、八角テントのライブもカジくんや畠山美由紀といった前回までの人に加え、なつやすみバンドや栗コーダーカルテット、ボノボの蔡忠浩、ビューティフルハミングバードと盛りだくさんでますます盛り上がりそうです。お店のほうも200店舗以上が出店、たしか1回目は120か130店だった記憶があるので10回を経てかなり増えましたね。
毎回、朝一番でビールを買いに行って、一杯だけ飲みながらお店お店をしたいなと思いつつも(車で行っているので終わる頃に飲むわけにはいかないのです)、いつもスタート時にバタバタしてしまい気がついたら、会場がお客さんでいっぱい、という感じになってしまっているので、たまには早めに準備して、開場前の会場を回ったりしたいですね。
カヌー犬ブックスは、今回はあまりジャンルを広げずに、料理随筆やレシピ、雑貨の本を中心に、絵本や児童書を加えた感じで本を持って行こうと思っています。まだ準備してないので途中で気が変わるかもしれませんが‥‥。
皆さま、よろしくお願いします~

「MUSICS」-大友良英-

-■ジャズ、ノイズ、うた、映画音楽‥‥などについて、音楽を聴き始めたころのことからこの本が出た時点での音楽活動にいたるまで、自身の音楽経験や活動をつづった本。何をもって人はノイズと認識するのかといったことや耳のカクテル効果、ミュージシャンがライブの時にステージで何を聴いているかのアンケートなど興味深い話が多く一気に読んでしいました。()
実をいうと大友良英の音楽ってあんまり聴いてなくて、CDも1、2枚しか持っていないけれど、もうちょっと深く聴いてみたくなりました。

■といっても、最近はあんまり音楽を聴いてない。9月に武蔵小金井から中央線で1本で行ける場所に会社が引っ越したせいで、なんとなく通勤時間に音楽を聴くことがなくなってしまってます。朝は武蔵小金井発の電車に乗っているせいでだいたい寝てるし、帰りもわりと新宿で乗ってる人が入れ替わるタイミングで、座席の前の場所に立てるようになったので、なんとなく本を読んだり、座れたりすると居眠りしちゃったりしてる。いや、単に音楽への興味が薄れてるのかもしれない。なんか気が向いたときにちょこっとシングル盤とか買って、夜、時間がある日に、ビール飲みながら5、6枚聴けば満足という感じですかね。それもそれで楽しいんですけどね。

■週末は、烏山にあるCafe Lofahのオープニングパーティに行ってきました。Cafe Lofahは昔からの友だちが最近開店させたお店で、千歳烏山からバスに乗って○近くの住宅街にあります。地図を見たら電車やバスを乗り換えていくよりも、自転車で行っちゃった方が早そうだったので、思い切って子ども二人前と後ろにのせて自転車で行ってみました。まぁ電動自転車なのでこぐのは楽ですよ。
オープニングパーティーではIn The PacificのエリックやパレードのTAROさん、One Plus Oneの原子さんなどのDJやKristian Anttilaや筒井朋哉、wikaなどのライブがあり、だんだんと日が陰っていく夕暮れにおしゃれな音楽を聴きながらビールを飲んだり、カレーを食べたりしつつ、いい雰囲気でした。お店の前にちょっとスペースがあったので、子どもたちは外で遊んだりときどき中に入ってきたりとかなり自由にふるまってましたけどね。自転車で30分くらいということが分かったので、また何かあったら遊びに行きたいです。

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■と、ここまで書いたのが10月17日で、2週間以上も放置してて、気がついたら家族の文化祭も終わってました。家族の文化祭は前日ちょっと雨が降ったりしてヒヤヒヤしましたが、明けてみればいい天気に恵まれ、たくさんの人に来場していただき大盛況でした。
カヌー犬ブックスのブースは、いつものようにライブが行われる場所の近くで、お店をやりながらライブを見たり、広場に集まってくる子どもたちが絵本を読んだり、お母さん、お父さんに本でもらったりしていい雰囲気だったんじゃないでしょうか。なんかいろんな子がうちのブース近くでうちの子と遊んだり、気がついたら一緒にうちのおやつを食べてたりして、ときどき子だくさんのお店みたいだなーなんて時もありましたが。
ライブも毎回出ているCOINNに加え、ズビズバーのライブもいいテンションで子どもたちを巻き込むような演奏で見ていて楽しかったです。しかし、曲自体はユーモアたっぷりだけど、演奏も歌もうまいなー
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