「マビオン通りの店」-山田稔-

-■2010年に刊行された本で身辺雑記的なものと回想録とが混じり合ったエッセイ集。直接パリにいたときの話を素材にした作品は表題作のみで、ほかは著者が過去に出会った人や気になったとのかかわりをつづったものが収録されてます。どの作品も現在と過去を行き来したり、寄り道をしたりするのだけれど、散漫になることもなく話にふくらみがあって、引き込まれるように読んでしまいます。
山田稔の本はほとんど文庫になっていないし、最近は小さな出版社から出てるものが多くて、古本屋でもなかなか値段が下がらないのだけれど、もっと手軽に読めるようになってほしいな、と思う。

■ここ数年、この山田稔をはじめ、辻邦生、平岡篤頼、河盛好蔵、堀江敏幸、森有正‥‥など、フランス文学の翻訳などを行っている作家の本を読むことが多くなってます。10代~20代の頃によく読んでいた英米文学の翻訳者と違って、たいてい若いころにフランスに留学しているので、その時のことを書いたものとかから読み始めて、だんだん小説のほうに入っていく感じですね。小説のほうもヨーロッパが舞台になっていたりして、どこか日本の小説にありがちな湿っぽさや重たさもないし、かといって軽いというわけでもなく、それぞれの作家の作品が独特の雰囲気を持っているところがいい。この辺をもう少し読んでいくと、いづれフランス文学も読んでみる時が来るのだろうか?ほんとはアラン・ロブ=グリエとかアルベルト・モラヴィアとか若いころに読んどけよって気もしますが‥‥

■金曜の夜は伊千兵衛 diningでやっていたサウンドマナーに行ってきました。サウンドマナーは、Theやなぎはらさん、ゴロゴロコミックさん、天敵さんという3人のDJによる去年の12月に始まったばかりのイベントで、今回が2回目。アジアのロックから歌謡曲そしてソウルまで幅広いジャンルから個性的な選曲が楽しい。
前回は中国、台湾、インドなどのバンドによるビートルズカバーやクリスマスソングの連投があったりして、カオスな雰囲気でしたが、今回はゲストの人も入って、ギターポップなどもかかったりして聞きやすくなってました。といいつつも、わたしはやなぎはらさんに紹介してもらった人と、下北のZOOの話や渋谷系の話などをずっとしてましたが。

■ところでこのイベントの3人のDJで、Theやなぎはらさん、ゴロゴロコミックさんはもともと知り合いだったのですが、天敵さんは知らなかったんですよね。で、12月にフェイスブックでこのイベントの告知がされたときに、20年くらい前に一緒にDJイベントをやっていて今は仙台にいる友だちから「幸田くんって天敵さんの知り合い?」という連絡がきたのです。どうやら天敵さんは、東京に来る前に仙台に住んでいていてその友だちと友だちだったとのこと。世の中狭いなぁと思いつつ、フェイスブックでやり取りしていたら、わたしが9月ごろに遊びに行ったイベントでも回していたらしく、その時紹介されたという事実も出てきて(お互いに覚えてないということでちょっとホッとしました)、いろいろびっくりでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です