「その姿の消し方」-堀江敏幸-

-■フランスに留学していた時に古物市で見つけた、1938年の消印のある古い絵はがきにつづられた十行の詩を発端に20数年にわたる縁を描いた物語。
主人公はその詩に刺激され、作者は「詩人」、しかも世に知られることなくこの世を去った「詩人」ではないかと推測し、その10行の詞を分析し、この詩が書かれたシチュエーションなどを夢想する。その後、一枚また一枚と同じ作者と思われる十行の詩がつづられた絵葉書を手に入れ、ついには生前の「詩人」知る人物にたどり着く‥‥
物語を締めくくるような落ちはないのだけれど、さまざまなつてや偶然が重なりひもとかれていくさまに読んでいてわくわくするし、何かを探求していくおもしろさってこういうところにあるよなーと思う。

■久しぶりにおもちゃ美術館に行ってきました。2年ぶりくらいかな。なんとなく冬になると行ってるような気がします。わりと小さい子でも遊べるおもちゃが中心なので、年齢的にもうどうかな?と思ったけど、今まで遊べなかったボードゲームで遊んだり、意外と木のおもちゃとかでもずっと遊んでて楽しめましたね。ほんとは家で子どもたちとボードゲームとかやりたいという気もありますが、まぁすぐにズルするし、負けると大泣きするしでいろいろめんどうなんですよねぇ。
四谷三丁目に来たついでに(大人はこちらがメインの目的?)、フルーツパーラーフクナガでお昼ごはん。こちらはなかなか寄る機会がなくて4年ぶりくらいになるのかな。前に行ったときは暁くんをベビーカーに乗せてた。
1階がくだもの屋さんで2階がフルーツパーラーということもあり、食べごろのフルーツがたくさん詰まったパフェなどが人気のお店です。時期的にイチゴのメニューがたくさんあって、目移りしてしまいますが、お昼ということでいちごサンド、フルーツサンド、卵とハムのサンドを注文。フルーツサンドはフルーツ自体ももちろんおいしいんだけど、サンドイッチ用のパンに挟まれた生クリームがいい塩梅で、パンとフルーツの両方をうまく引き立ててます。「お昼ごはんなのに甘いものなの?フルーツってデザートとかおやつじゃないの?」と文句を言っていた子どもたちもパクパク食べて満足。これを食べに来るためにまたおもちゃ美術館にいってもいいなと思う。
しかし昼時で満席に近い店内を見渡したら、わたし(とうちの子ども)以外全員が女性客というね。前回ここに男3人で来たわたし勇気あったわなどと思ってしまいました。

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-■11月くらいからずっと70年代のソウルを聴いてます。Johnny BristolとかLeon Ware、Lamont Dozier、Alice Clark、Syreetaといったフリーソウル的なものや、Chi-LitesとかEugene Record、Tyrone Davis、Impressionsといったシカゴソウル、Chairman Of The BoardやBarrino Brothers、Norman Feelsといった70年代のノーザンソウルとかね。聴きはじめた時はファンクを中心に聴こうと思っていたんですけど、やっぱこの辺が好きなんだなと思う。
で、年明けくらいにミニマルミュージックの本を読み始めて、ついでにiPhoneにSteve Reich やPhilip Glass、Terry Riley、La Monte YoungのCDを入れてみたんですが、たまたま家で仕事をしているときに、片寄明人が選曲したラジオ番組を聞いてたら、シカゴソウルのシングル盤ばかりを流してて、結局、また戻ってしまいました。ソウルに関してはもうアナログ盤を集める気はないけど、CDになっていない曲を聴いたりすると、ついアナログに手を出してみようかな、なんて一瞬だけ考えてちゃいます。まぁ一瞬だけです。
会社の人でハウスとか4つ打ちのDJイベントをやっている人がいて、ときどきなぜか70年代のディスコのイベントもやってて、仕事していると「回さない?」と誘われてたりしてるんだけど、オールなので断ってるんですよね。でもこういう曲を大きな音でガンガンかけたら楽しいんでしょうねぇ。イベントに行ったことがないので、こういう曲でフロアが盛り上がるのかどうかはわかりませんけど‥‥(そこが重要なのに‥‥)