「アンソロジー ビール」

-■「食」をテーマに編んだアンソロジーシリーズの、カレーライス、お弁当、おやつに続く第4弾。ちょうど夏くらいに出たこともあり、夏の間に読もうと思っていたら夏が終わり、次の夏が来て今年こそはと思いつつも秋になり、3年目にしてようやく読めた感じです。
内田百けんから吉田健一、獅子文六、山口瞳、椎名誠と来て角田光代や平松洋子といった最近の人まで、41人が幅広くピックアップされています。それぞれこだわりがあるのだけれど、ビールなんでカレーライスなどのように凝った作り方を紹介するなんてこともないし、例えばベルギーのなんとかのビールはどうやってこうやってみたいなうんちくを長々と語るものもあまりないし、細かな味の違いを主張したりすることもなく、まぁみなさんけっきょくは「飲めればいい」という趣のものが多い。なので、軽くさらりと読めちゃう。そういう意味では夏が来る度に読んでみるのもいいかも?
ちなみにこのシリーズは、この後、そば、餃子と続いておしまいらしいです。いろいろな切り口でもっと出してほしい。というか、なんとなくですが、10冊、20冊と続いて大きいくくりのテーマじゃなくなってきたくらいになってきたときに、別のおもしろさが出てくるんじゃないかなどと思ったりします。ただ食べものについて書いている人ってそれほど多くないので、シリーズを続けていくと収録される人がかたよっちゃうってこともあるんですけどね。

■東京蚤の市も無事終了しました。初日に雨が降って外で出店しているお店の人は大変そうでしたが、屋内の古本街は雨の影響もあまりなく、でもいつものように八角テントのライブなど外の様子も味わえないまま慌ただしい2日間でした。日曜は天気もよかったこともあって、たくさんの人で京王閣がにぎわっていましたね。カヌー犬ブックスもたくさんの人が寄ってくれて、本を手に取っていただきありがとうございました。
東京蚤の市が終わると冬だなぁと思う。蚤の市だけではなく毎年遊びに行く秋のイベントも勤労感謝の日が過ぎると終わってしまう。そしていろんなところでイルミネーションが輝いたりしてクリスマス~年末に入っていくわけです。

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■前に友だちが烏山でCafe Lofahというカフェを始めたという話を書きましたが、今年の夏から秋にかけて、ほかの同じくらいの歳の友だちが吉祥寺で定食屋を始めたり、西荻の立ち飲みバーのオーナーになったりと、今年はなぜか周りで飲食店開店が続きました。みんなもともと飲食店をやっていたわけではないので、なんか不思議。どこもそれぞれいい雰囲気のお店なのでオススメ。(烏山は駅から遠いのできっかけがないとなかなか行きづらいんですが)

-■西荻の南口を出て左に入ったところすぐにあるヒュッテは、オーナーが山好きということでアウトドアでもよく使うスキレットをいたメニューやスキットルによるウィスキーのマイボトルキープ、山のかたちの箸置など山をテーマにした山小屋バル。1階は立ち飲みスペース、1階は座って飲むスペースになっています。
メニューは、スキレット料理をはじめ、燻製やサラミ・生ハム・塩鱈といったスペインのタパスなどちょっとしたおつまみといったものが中心なので、どれもおいしいです。がっつり食べたい人はホットサンドなどもありますが、西荻の南口の狭い場所にたくさんの飲み屋が集まっているところなので、近くのお店をはしごするのも楽しいんじゃないかな。
と言いつつ、わたしもお店を知った時は金曜の夜とか会社帰りに頻繁に寄れるかなと思っていたのですが、まだ3回しか行ってないんですけど。