■副題が「映画。グレンミラー。そして神保町の頃」となっているように、内容もその3つのテーマに分かれている。映画では、片岡義男が影響を受けた映画の映画音楽について、グレン・ミラーは自身の原点ということもあり、そのバイオや所有しているレコードの一枚一枚について詳細に語っている。そして神保町の頃では、若いころに神保町の喫茶店で原稿を書いていた頃の回想やその喫茶店でかかっていた音楽、そしてその頃の神保町の街について、当時の写真を元につづっている。
グレン・ミラーについては、わたし自身それほどスイングジャズを聴いているわけでもないので、ちょっと詳しすぎて飽きてしまったというのが本音ですね。今になってグレン・ミラーの音楽や20年代、30年代のスイングジャズを聴いてみようとはあまり思わない。そんなわけでやはり一番おもしろく読めたのは、昔の神保町と当時聴いた音楽を絡めてつづった「この都電はジン・ボ・チョへ行きますか」かな。
もう少し、テーマを増やして、一つ一つの文章を少なくして、テンポよく読めたほうがよかった気もするけれど、片岡義男の中ではそれでは収まりきれないくらい影響を受けたということなのでしょうね。
■2月6日は小学校が振替休日だったので、合わせてわたしもお休みを取り藤子・F・不二雄ミュージアムへ。平日だしわりと空いてるかなと思っていたら、バスを降りると入口に長い行列ができていてちょっとびっくり。よくよく見てみたら小学校前の子どもを連れている家族か外国の人が多くて納得。
子どもたちは、館内の電話で出されるクイズに夢中になってしまって、どんどん先に行ったり、戻ってきてみたりと落ち着かない感じではありましたが、ちょうど原画展がやっていて今ではあまり見ることがないカラーの原画もあって、これがかなりきれいで感動したり、手塚治虫からの手紙が展示してあったりして、子どもに関係なくおもしろかったです。こういうのを見るとやっぱり手紙っていいなと思う。まぁ自分ではまったく手紙を出したりしませんが。あと、手紙とともにこういうミュージアムではお決まりの部屋や机の展示ももちろんあって、本棚の本とかちょっと見にくい形で展示してあるんですが、じっくりと見てしまいました。子どもたちよりもミオ犬を含めておとなのほうが楽しんだという感じでした。でもみんなそうだと思うんだよねぇ~