■「コーヒーと恋愛」がちくま文庫から再刊されたときはおおと思う一方でなんで今?という疑問もあったけど、その後も「てんやわんや」「娘と私」と、獅子文六の本が次々と出ているのにちょっとびっくりしている。「七時間半」は、映画化された「特急にっぽん」はラピュタで見たけれど、本の方は読んでなかったので文庫化はうれしい。内容としては、東京から大阪までの七時間半の間に繰り広げられる恋のゆくえをめぐるドタバタ喜劇。食堂車のコック、美人の添乗員、堅実な経理係、大阪商人の社長、軟弱な大学院生‥‥など、主要な登場人物をはじめ、脇役にいたるまでこれでもかというくらいわかりやすいキャラクター、並行して総理大臣が乗りあわせ爆弾騒ぎまで起きるなど、相変わらずのエンターテイメントな作品で理屈なしで楽しめます。今、食堂車がついている電車ってどのくらいにあるのかわかりませんが、食堂車でビール飲みながら車窓の景色を眺めたりしたい。
■1月の泥酔ファンクラブでひさびさにレコードを回しました。夏にやったイン・ザ・パシフィックの100回記念以来なので半年ぶりくらい。普段、そんなにレコードを買っているわけでもないし、このくらいのペースがちょうどいい。時間もそんなに長くないし、レコードを持って行くのも楽。昔は22時から5、6時くらいまでで3人で回すというのがだいたい普通だったので、段ボールにレコード詰めて、リュックにシングル盤入れて移動したりしていたもんね~で、かける曲もイージーリスニングばかりで、あんまりお客さんのことを考えてなかったりする。聴きやすい、もしくは踊りやすいような流れはすごく考えるけどね。もうジャンルを広げていくのは無理なので、そろそろこの路線できちんと回せるようになりたい。まぁレギュラーでイベントしているわけでもないんで、なかなか詰め切れません。
泥酔ファンクラブのサイトにもプレイリストを掲載していますが、一応、コメントつけてこちらにも載せておきます。
[1]「Something’s Coming」-Button-Down Brass-
レイ・デイヴィスというトランぺッターを中心にしたイギリスのブラスセッション。もちろんキンクスの人ではないです。ミュージカル映画「ウェストサイド・ストーリー」からの曲なんですが、低音が効いていてかっこいいアレンジになっています。
[2]「Thunder Shake」-Les & Larry Elgart-
レスとラリーの兄弟による「Elgart Au Go-Go」というアルバムからのソウルフルな1曲。小西康陽がかけていたりする定番らしい。まぁこれ見かけたら絶対買うでしょ、というくらいストレートなジャケット&サウンドです。
[3]「One Two Three」-Doc Severinsen-
個人的にレン・バリーの「One Two Three」は、はじめてイベントで一番最初にかける曲と決めてるので、本当はこの曲を1曲目にかけるつもりでいたけど、なんとなく流れを作りにくかったので、この位置に。安定のCommandレーベルからの1枚。
[4]「Bee Dee Bum Boo」-Rhythm And Beat-Kings-
ちょっとテンポを落として、ドイツのジャズ・レーベルMPSの前身SABAのコンピから。Rhythm And Beat-Kingsについてはよく知りません。こに収録されているミュージシャンの単独のアルバムが欲しいけど、まぁ見つからないね。
[5]「Dimension Futur」-Lucien Lavoute et le Travelling Orchestra-
フランスのライブラリーもの。
[6]「Sunday Ride On A Thursday Afternoon」-The Main Street Singers-
先生たちを中心とするヴォーカルグループらしいです。ジャケットのイラストはなんですが、折り重なっていく男女混声コーラスがさわやか。
[7]「That Same Old Feeling」-赤い鳥-
トニー・マコーレイのよる名曲。いろいろな人がカバーしていますがオリジナルはPickettywitchなのかな?アレンジはオリジナルとほとんど変わらないけど、前の曲に合わせてちょっと軽い感じのする赤い鳥のバージョン。あくまでも個人的な感想ですけど。
[8]「City Girl」-Jefferson-
元ロッキン・ベリーズのヴォーカリストによるソロ。伸びやかで適度にソウルフルなヴォーカルで高揚感のあるポップな曲なのでついかけてしまう曲です。スパイラル・ステアケースの「More Today Than Yesterday」とかね。
[9]「Lovin’ Thing」-The Big Band Syndrome-
「Lovin’ Thing」は60年代の曲で10位以内に入るくらい大好きな曲。サックス/フルート奏者のBob Jung率いるこのThe Big Band Syndromeのバージョンは、高速といってもいいくらいテンポが速くてかっこいいです。Commandレーベル。
[10]「Go Ahead」-Samantha Jones-
マーク・ワーツが手掛けたフォード車のプロモーション用の曲。