週明けに名古屋に行ったから、というわけではないけど、昨日から体の調子がどうも悪い。早く寝たせいで、――しかも今日の朝寝坊した――直ってきたものの、昨日はのどが痛くてたばこを吸うたびに、何かを食べるたびに、吐き気がした。といっても、実際には“気”がするだけで、吐いたりするわけではないのですっきりしない。で、小さな声で「HI!CHINA!」のメロディを口ずさんで見たりする。36歳、空中ブランコに乗る中年男。適当。
ところで、名古屋に行ったと言っても日帰りなので、どこに寄るということもあまりできない。空いている時間といえば、説明会が始まる前の1時間と終わった後の30分くらいか?しかも前回は最寄り駅が栄だったのだけれど、今回は池下。池下ってどこ?なにがあるの?という感じです。けっきょく、始まる前に池下にあるキンダーブックでお茶して、帰りは駅前にあったブックオフに寄って帰ってきました。
キンダーブックは、壁一面に本棚が作ってあり、絵本や写真集、雑誌などが並べられていて、――お店の名前にするほど絵本は多くなくて、どちらかというと店主の読んだ本をどんどん店に置いているという感じのセレクションではあったけれど――なかなかいい感じのカフェでした。おすすめらしい期間限定のショコラショーというチョコレートドリンクも、それほど甘くなくて、でもこってりしていておいしかったしね。
ただ、私が行ったときは、20代半ばくらいの女の子6人くらいの団体と、40過ぎの女の人3人くらいの団体がずっとおしゃべりしてて、私としてはなんだか居心地が・・・・。知らない土地で、ここしか目当てがなかったので入ってみたものの、普段だったら絶対に入らないかもしれない。単にタイミングが悪かっただけなのかもしれないけれど。
帰りに松坂屋で大口屋の餡麩三喜羅を買って、家に着くなり食べる。ふわふわした食感と、こし餡の甘さ、包んでいる山帰来の葉のちょっとした塩味が口の中で混ざり合って、なんとも言えない不思議なおいしさで、いくつでも食べられそうな気が・・・・。
今年の4月から5月にかけて行われた東京ステーションギャラリーでの展覧会は、「行こう、行こう」と思っているうちに終わってしまったんですよね。佐野繁次郎に関しては、詳しい人がいろいろなところで書いているので、私はなにも言うことはありません。ぼんやりと「銀座百点」の表紙を見てたり、私の中で横山利一と菊池寛がごっちゃになってしまうのはなぜだろう、なんてどうしようもないことを思ったり、やっぱりデザイナーも手書きで魅せることのできる人とそうでない人の差は大きいな、なんてことを考えたりしているだけです。
1972年に発表された“作品集”。この人のような私小説(心境小説)場合、“作品集”と“随筆集”の区別がどのようにつけられているのか不思議。発表された媒体やコーナーの違いなのだろうか。ちなみにこの本は“作品集”と銘打たれていたけれど、隣にあった本の帯には“随筆集”と書かれてました。
海外に行った時の大きな楽しみの一つはその国のスーパーマーケットにいくこと。有名なメーカーの製品は、値段は別として、日本でも見ることができるけれど、誰もが使うような基本的な食材やお菓子、日用品などは、たいていどこの国でも、自分の国で作っているので(実際に製造しているのは違う国かもしれないけれど)、一番、その国らしさが出ているような気がするし、日本で見ることのできないちょっとしたものを見つけたりすることが多い。
山口瞳に関しては、少なくとも文庫本だけは全部買っておこうと思っているので、持っていない本を見つけたら、そして高い値段がついていなければ、内容も見ずにそのまま買ってしまう。なので、バリから帰ってきて、この本を読み始めて、はじめてその内容がドスト氏(関頑亭画伯)との紀行文ということを知った。これならば先の池内紀とこの本と、もう一冊くらい探してみて、旅の本をバリに持っていっても良かったかな、と思う。ただし、今、ちょっと思うだけで、実際に持っていくことはない、と断言もできる。率直言って、旅行先でのんびりと山口瞳の本を読むという気にはなれない。ましてや、こちらは夫婦で旅行しているのに、この本の内容といえば、奥さんと家にいるのが窮屈になったいい歳の男二人が、蒸発と称して日本各地の旅に出る(逃げる?)のだが、二人の会話のほとんどは、それぞれの奥さんのことばかり・・・・というものだもの。気持ちは分からなくはないが、バリのホテルで読む本ではない。シチュエーション的には、弥次さん喜多さん的な男二人の気楽な旅の顛末となるバズなのだが、そうはならないところが山口瞳の山口瞳たるところ。もし女性の作家が、同じシチュエーション(逆?)のもと、女二人組で旅に出ることになって、その顛末を書いたとしたら、絶対にこういう雰囲気にはならないだろう。
今年の一月にカシオ「EXILIM」という小さなデジカメを買ったので、普段、普通のカメラを持ち歩いていないときでも、デジカメだけは持っていって、ちょこちょこと写真と撮ったりしている。でも当初の目的だったPickwickのほうの更新はまったくできてない。ついでにデザインとかも変えてしまって、コンテンツを整理したりしてリニューアルしてしまおうかな、ともちょっと思う。基本的には、テキストファイルからテンプレートのhtmlをもとにプログラムでhtmlを生成しているので、リニューアルもそれほど難しくないはず、と思ってページを作ったのに、2000年にサイトを初めて以来、一度しかデザインを変えてないし。それならカヌー犬ブックスのほうのリニューアルを、という気持ちも・・・・。
旅についての本だの交友録だのいろいろと考えたり、実際に本屋を回ってみたりしたものの、けっきょく旅行に持っていったのは堀江敏幸の本で、以前読んだ「回送電車」と「ゼラニウム」に加えて新しく「一階でも二階でもない夜―回送電車2」を買った。堀江敏幸のきれいな日本語をゆっくりと読み返してみたいと思ったのだ。
旅行中に旅の本でも読もうと思って、まだアップしていない旅の本からこの本を取りだしてみたのだけれど、けっきょくそのまま読んでしまった。
1996年に発表されたエッセイ集。なので、取り上げられている出来事や映画など、私の記憶にあったりして、「私もこの映画を観に行ったなぁ」とか「このとき~してたなぁ」などと、思い出してみたり、私が読む本で、そんなことを考えながら読めるものもめずらしい。相変わらずいい感じのタイトルは、小津安二郎の映画のことを書いた文章から。
会社の帰りにタワーレコードによってHALFBYの「Green Hour」を買う。我ながらミーハーだなと思うのですが、6月から連続リリースしていたFREDOの「SMACK!」、HANDSOMEBOY TECHNIQUEの「ADELIE LAND」とあわせて、セカンド・ロイヤルのCDを続けて買ってしまった。