中国からロシア、そして大陸横断の国際列車に乗り込んでヨーロッパへ。昭和のはじめ、1927年から1年超にわたって、中央公論社特派員の名目で夫婦でヨーロッパを旅行した際の旅行記。前に読んだ「テキサス無宿」もそうだったけれど、カタカナ、英語混じりで軽快、そしてユーモアあふれる文体は、当時としてはかなりハイカラかつモダンだったに違いない。が、なんだか今の私にはちょっと読みづらいというか、途中で文字を追いかけるのが面倒になってしまって、上巻でとりあえず挫折。けして嫌いではないのだが・・・・。下巻はまた気が向いたら読むことにしたい。
週明けぐらいには告知を入れようと思っていますが、年明けの1月7日(土)から22日にロバロバカフェで行われる「ロバロバカフェの新春・古本市」に参加することになりました。出店するお店は、a2g+(books) 、booby bookstall、chotchke books、ninon books、貸本喫茶ちょうちょぼっこ、とらんぷ堂書店、ブックピックオーケストラの8店。どの店も独自の視点でそれぞれにいい本を扱っている本屋さんなので、こんな中に私が混ざってしまっていいのかしらん、なんて、送られてきたフライヤーやフリーペーパーの原稿を読みながら思ってしまいます。まぁあれこれ考えてもどう仕様にもないですけどね。あれこれ考えたって自分でやれることしかできないわけで(時にはやれないことをあえてやってみるというのも必要なことなのかもしれませんが・・・・)、それよりもやはり楽しみの方が大きいかも。
「ku:nel」は、会社員の私にとって田舎暮らしの現実離れした内容が多くなってしまっているような気がするし、広告とのタイアップ記事ばかりのような気もするし、前回の「本と料理」の特集でがっかりしたこともあって、もう買うのはやめよう、と思っていたのだけれど、本屋に新しい号が平積みされているのを横見で見てみたら、「パリのすみっこ案内」という特集で、表紙・イラストは堀内誠一・・・・。これって反則でわ?と思いながらも、ダブルポイントをねらってタワーブックスで購入(せこい)。パリに行く予定も“あて”さえもない割には、なんだか今年はパリについての本をよく買ったり、読んでいるような気がするのは、単に山田稔と堀江敏幸の本をよく読んだせいか。
週末に雨が降ると一日のうちのほとんどをスペースシャワーTVとかカートゥーンネットワークとかをつけっぱなしにして、家の中でダラダラと過ごしてしまいます。一日のあいだにアジカンとaikoとレミオロメンとエルレガーデンとテリヤキボーイズと・・・・のPVを何回見てしまったことだろう。もう見飽きました。そんなわけで芸能情報にはすっかり疎くなってしまった反面、日本の売れてる音楽には妙に詳しくなっていっているような気がする、ような気のせいのような・・・・。
12月に入って本格的に寒くなってくると、ストーブを少し強めにつけて、温かいココアなんかをすすりながらレス・バクスターの「Ricordate Marcellino」をテーマに、フォーフレッシュメン、ミルズ・ブラザーズ、ハイローズ、ブルースターズ、パイド・パイパーズ、ヘンリー・マンシーニ、そしてジョー・スタッフォード・・・・など、昔のコーラスグループのレコードを聴いてみたくなる・・・・。
いままで「美味放浪記」や「檀流クッキング」といった料理に関する本以外、檀一雄の本を読んだことはなかったのだけれど、古本屋の100円均一の棚に積み重ねられたなかから、なにげなく取り出してみて最初ページをめくってみたら、次のような文章が目に入ってしまい、読んでみる気に。
予定ではこの本を取り上げるときに、鎌倉のイワタコーヒーなどについて書こうと思っていたのだけれど、なかなか読み終わらなかったり、書くことがなかったりしたせいで先走ってしまいました。
河盛好蔵は、阿佐ヶ谷会のメンバーとしていつか読んでみたいと思っていた人。阿佐ヶ谷会でフランス文学者といえば、青柳瑞穂の名前がすぐに思い浮かんだりするけれど、この本ではその辺の交友録についてはあまりふれてなくて、ちょっと肩すかしだったりします。
Fire-Kingをはじめとして、McKee、Jeannette・・・・といったメーカーの1920年代から1970年代にかけて作られた製造されたアメリカン・ヴィンテージ・グラスウエアを集めた本。本のサイズが大きいため、写っている食器の質感まで伝わってくるようで、ページをめくるたびに息をのんでしまいます。マグカップのカラフルなポップな感じもいいけれど、やはりジェダイをベースとした食器類に、こうしたグラスウェアの本当の魅力があるような気がしてきたりして、我が家のファイヤーキング熱が再燃してしまいそうです。もっとも簡単に手を出せるものでもないですけれど。灰皿なんて実際に手に入れたら、もったいなくて使えってしまうと思うけれど、フォルムとか質感がものすごくよいのですよ。
気が付けば週末が終わってしまいますね。金曜日の夜は古今亭駿菊独演会を見に行って来ました。独演会と言っても曲芸師の翁家和助や五街道佐助、昭和のいるこいるも出演。もっとも私は会社を出るのが遅くなってしまったので、途中からになってしまったのですが、のいるこいるを見ることができたので満足です。そもそも金曜といえども平日に5時半会場、6時半開演はというのは、ちょっと早い。
西南戦争で家を焼かれたために、鹿児島から東京に出てきて、銀座でたばこ屋を開業、自ら「広告の親玉」、「安売りの隊長」と称して、誇大広告的なキャッチフレーズを看板やポスターに使った宣伝でのし上がっていった岩谷松平と、輸入葉たばこを原料に、たばこそのものはもとより、箱の印刷にいたるまですべてにこだわり、欧米の最新技術を次々と導入、ハイカラというイメージでたばこを売り出していった京都の村井吉兵衛による、たばこの売り上げ合戦を描いた作品。最終的には、アメリカのたばこトラストと手を組んだ村井が勝利するのだけれど、時代は日露戦争になだれ込む直前、政府の戦費を調達する必要にも迫られ、たばこは政府の製造専売となっていく。