◆「1を知るには10を知れ」
もう1月も終わりですが、ここまでが去年読み終わった本。三浦哲郎の本は一昨年の年末くらいに随筆集を読んで、次は小説も読んでみようと思ったまま一年がたってしまいました。時のたつのは早い、というか自分が全然本を読めていないことを改めて実感してしまいます。
そんなわけで、今年は月に5冊以上を意識して本を読むことを目標としたいと思ってるのですが、どうなることやら。やっぱりある程度の量を読まないと、系統立てて本を読めなくなってしまうのが物足りない。実際はまぁいい加減な性格なので、系統立ててってほどちゃんとしてないのですが、決まったテーマに沿った本をある期間まとめて読むことで気がつくことってたくさんあるような気がします。
前にも書いたような記憶がありますが、「質」か「量」って言ったら「量」なのですよ(月5冊じゃ量とも言えないですが)。ひとつの作品は、それ単体で存在しているわけではなくて、その作者のそれまでの習作や失敗作、駄作の積み重ねによって生まれてくるものだし、またほかの作家の影響も欠かせないし、さらに影響を受けているのは小説の分野だけに限ったことではない。そういうひとつの作品を形成する作品との相関関係がわかることで、ほんとうのおもしろさがわかるようになるのだと思う。それは本に限ったことではなくてね。
量をこなしていき、点と点を結んで線にしていき、線と線を重ねることで面にたどり着くくらいじゃないとだめなんですよね。でもそれを頭ではわかってるんですが、なかなか実践できないのも事実なわけで‥‥。今年は「量」を意識していろいろなものにふれていきたいと思ってます。
そんなことを教えてくれたのが大滝詠一でした。
(もう一人同じことを教えてくれた人がいて、それは植草甚一です)
「1を知るには10を知れ」「1を知って10を知るじゃないんだよ。10を知るためには12まで知って2戻るくらいじゃないとダメなんだ」っていうようなことをどこかで言ってたなぁ~と。
◆古本屋の思い出(と言うほどものでもない)
◆ゲイリー・ウィノグランド展@タカイシイギャラリーとジョナス・メカス展@ときの忘れもの
ゲイリー・ウィノグランドは、もともとは広告の写真を撮っていたのですが、ロバート・フランクの影響を受けて1960年代前半からストリート・スナップを撮り始めた写真家。広角レンズを着けたカメラで、人物などを近い距離から撮影するという手法を用いています。そのため人物だけでなくその周りの風景や歩く人なども一緒に撮影されているのですが、広角レンズで撮っているため、被写体の比率が微妙に変わってしまったり、垂直に建っているはずの建物が斜めになってしまったりして、不安定な構図の写真になっています
ジョナス・メカスのほうは「ジョナス・メカスとその時代展」というタイトルどおり、アンディ・ウォーホルやピーター・ビアード、ジョン・ケージといったアーティストの作品も展示されていて、ジョナス・メカスの作品は10点ほど。ただ日替わりでジョナス・メカス映像作品の上映も行われていました。わたしが行ったときも「Walden」という日常の風景を切り取った作品が上映されていましたが、時間がなくてちょこっと見て出てきてしまいました。映像もいいけれど、1時間以上見続けるのはちょっと辛いかも?それよりもやはりフィルムをつなぎ合わせてプリントした作品のほうが好きですね。ジョナス・メカスはきちんとまとめた形の展覧会をどこかでやって欲しいなぁ。
◆やぼろじ ガーデンパーティー