「続・日々の100」-松浦弥太郎一-

■なんだかんだ言いつつも松浦弥太郎の本を読んでいるような気がしないでもない。実を言うと、もう一冊読んでみようと持っている本があったりもするので、近いうちにまた読むかもしれない。いや、もうあとに少し取っておこうか。
これは自分が大切にしている“もの”についてつづった本の第二弾。なんとなく写真もうまくなってきているような気がしましたがどうでしょう。しかし“もの”との関わりを読んでいるだけで、生活の中での決め事をきちんと決めて、それを常に守ることを律している松浦弥太郎のストイックな生活がうかがえます。というか、それが松浦弥太郎にとって自然な状態であって、律してはいないのかもしれないけど。どちらにしてもわたしにはとても真似はできない。自由であるということはきちんと自分を正すことができるということなのだ。なんて言ってみたりして。

■先週末は男子会。ちょっと体調が悪かったのですが、漣くんの幼稚園が終わった後、思い切って府中競馬場へ。たまにはレース開催日に行きたいと思っているのですが、この日もレースは行われておらず。まぁレースが行われていたら人が多くてたいへんなんでしょうけどね。競馬場では新幹線に乗ったり、空気で膨らんだドームの中で跳ねたり、遊具で遊んだりしていましたが、ずっと外だし風が吹いてるし寒いしでお父さんは結構つらかったです。

■ところでその中で跳ねたり走ったりする空気で膨らんだドームってなんて言うんでしょうね?わたしは子どもの頃、それで遊んだことないんですよね。子どもの頃、遊園地とかデパートの屋上などに行ったときに見た記憶はあるので、この遊具自体はあったと思うのですが‥‥もう大人なんで二度と中に入ることがもうないと思うとちょっと寂しい。

■で、今週末は泥酔ファンクラブ。幼稚園のお父さんがやってるイベントということで、週末にもかかわらず2か月に一回ぐらいの割合で遊びに行ってます。めちゃくちゃマニアックな曲と超メジャーな曲が入り乱れてかかって、そのどちらにも来ているみんなが反応するという不思議なイベント。間口が狭いのか広いのかわかんないけど、楽しい。帰りは12時過ぎの武蔵小金井の日高屋でラーメンとハイボールを飲んで締めるといういつものコース。最後までつき合わせてしまってすみませんっ。
それにしても朝9時に、漣くんを幼稚園に送って、そのまま新小金井の病院に行って薬もらって、再び武蔵小金井に戻ってきてから、高円寺→吉祥寺→御茶ノ水→神保町→渋谷→下北沢→梅ヶ丘とまわって帰宅が1時という、長い一日でした。

■そんな大荷物を抱えて古本屋さんめぐりつつ、その隙間にユニオンに寄って買ったCDを、次の日にiTunesに取り込もうと思ったらすでに取り込まれていたりするとがっかりするね。まぁ300円だったからあきらめがつきますけど。

「酒場の文化史」-海野弘一-

■原始人の洞窟(!)を起源とし、宿屋、イン、パブ、キャバレー、カフェ、ギャンゲット、ジャズ・クラブ‥‥と変化してきた20世紀初めまでのヨーロッパにおける酒場の通史を解説した本。チョーサー、シェイクスピア、ディケンズ、バルザック、シムノンなど同時代の文学や絵画を取り上げ、その中でどのように酒場が描かれていたのかについても紹介することで、当時の酒場の様子を具体的に浮かびあがらせているところが秀逸。
それにしてもヨーロッパのナイトライフの歴史が古く根付いていることに気づかされ、日本でクラブ規制とか言っている状況が違うのだな、と思う。同じような形式で日本の酒場についてに書かれた本も読んでみたい。日本酒自体の歴史は古そうだけれど酒場というと意外と歴史は浅そう。というか、旅の途中とかではなく普段の生活での外食という文化が、どのくらい前から始まっていたのかも気になる。

-■武蔵小金井に引越してきて、当然のことながら西東京の街によく行くようになったわけですが、中でも福生に行けるようになったのがうれしくて、引っ越したばかりの頃は、毎月第2週の日曜に行われているフリーマーケットにあわせてよく行ってました。青梅行きの電車にうまく乗れれば30分で行けてしまうので、新宿に出るのと変わらない。当時は第1週ははけのおいしい朝市、第2週は福生、第3週はニチニチ日曜市という感じで日曜日を過ごしていたような気がします。
と言っても、そんなに歩き回れるわけではないので、たいていはフリーマーケットを見て、16号沿いのお店をちょっとのぞいて、デモデヘヴンでご飯を食べて帰る、とわりと決まったコースになってしまってる。久しぶりに行ってみた日曜も漣くんが途中で歩くのを嫌がったりして、同じコースでした。たまにはいつもは行かない道を歩いてみたいけど、16号沿い以外はお店が密集しているわけではないので、難しい。さすがに子どもが米軍ハウスを見て楽しむってわけにもにはいかないものね。
フリマのほうは、ちょっとずつ出店者も減ってきて寂しくなっているようなのが気になります。季節的な要因なのだろうか?今回はそういう出店者がいなかったせいか、16号沿いにクラッシックカーがずらりと並ぶということもなかったしね。
しかし去年から友好祭がなくなってしまったのが寂しい。ようやく子どもたちも飛行機とか見て楽しめるようになったのに‥‥

-■4月に入ってからなんとなく慌ただしくてゆっくり昼休みをとれなかったので、タカイシイギャラリーでやっていたアーヴィング・ペンの「Cigarettes」展にようやく行けました。19日までなのでぎりぎり。
大判のカメラを用いて撮影し、プラチナ・パラディウム・プリントという白金を用いた印画技法でプリントされた煙草の吸殻の写真が16点展示されています。煙草の紙のしわやシミ、汚れ、細かな灰や煙草の葉がはっきりとしていて、ただの吸殻でしかないのに、つい見入ってしまいました。でも、煙草嫌いの人には耐えられない写真展かもしれません。どんなカメラでどんな風に撮影しているのか気になりますね。

■ついでに3月15日にオープンしたというIMA CONCEPT STOREものぞいてみた。ギャラリー、ブックストア、カフェがゆったりとした空間に共存しているお店。あんまり時間がなくてゆっくり見れなかったけれど、4月27日から川内倫子×テリ・ワイフェンバック「Gift」展もあるらしいので、そのときにまた来ることにする。まぁ全体的にはなんかいかにも六本木って感じではあるので、ここでお茶するのはちょっと恥ずかしい

-■今、IMA CONCEPT STOREで行われているのはJason Evans、Charlotte Dumas、Marten Lange、Cristina De Middel、Inka Lindergard and Niclas Holmstrom、Nerhol、西野壮平、Ed Panar、題府基之、Luke Stephenson、Clare Strand、Scheltens & Abbenesという写真家12名によるグループ展。まったく知らない人ばかりですが、なんとなくポスターの写真にひかれて見てみました。この写真はJason Evansというイギリスの写真家の作品。ほかの写真も日常のささやかな風景の写真に丸いシールがはってあるというものでした。ぼんやりと雰囲気が似ているいくつかのセレクトショップや雑貨屋を思い浮かべてしまったけれど、なんというお店か忘れた。
後で調べてみたらレディオ・ヘッドをはじめフォー・テット、フランツ・フェルディナンド、クラクソンズ、オウテカなどのCDジャケット撮影など音楽関連プロジェクトを中心に活動しているようです。最近の音楽を全然チェックしていないので、ジャケットが思い浮かぶのはフォー・テットくらい。いや、フォー・テットのジャケットいつもいいなぁと思ってたんで、それが分かっただけでも、ついでにこの展覧会を見てよかった。

■毎月第三水曜日はエッジエンドで毎月第三水曜日にやってるイン・ザ・ファシフィックへ。85回目だそうだ。単純に12で割ると7年、その前、メンバーはだいたい同じでイベント名が違う頃から遊びに行ってるので、もう10年以上通っていることになる。気軽に行けることも大きいけど、そんなに長い間、通い続けているイベントなんてない。
今回のゲストDJは“A LOVE SONG”というイベントを主催しているミナトさん。9時半くらいにエッジエンドに着いたら、ちょうどミナトさんがDJをやっていて、歌謡曲を中心にリズムのはっきりしたイージーリスニングぽい曲をうまく組み合わせた選曲がよかった。もう少し早く行って最初から聴きたかった。Union Singing Stringsの「ABC」最高~!“A LOVE SONG”も機会を作って行きたいと思ってますー

「ピントがボケる音」-安田謙一-

◆漣くん、5歳の誕生日とかなんとか
■ずっと読もうと思ってた2000年代のヴァラエティブック。聴いた音楽について書かれたものよりも、当時どこかで名前を見て気になっていたにもかかわらず、なんとなく聴く機会がなく時間が経ってしまった音楽について、書かれたもののほうがなぜかおもしろいという‥‥。
そんなわけで聴かなかったCDについて考えながら読んでました。レコードに関してはわたしが生まれる前からあるので、知らなかったレコードは当然あるけれど、CDはそれ自体が発売された時にはもうレコードを買い始めた頃だったので、世の中にあるすべてのCDに出会う可能性はあったはずだし、聴く可能性もあったはずなんですよね。
そして気にはなっていたのに、聴かないままで10年あるいは20年以上も経ってしまい、記憶からも薄れてしまっているCDと、手に入れて聴いたCD(その後売ったCDも含めて)との差はなんだったんだろう?と思う。わたしはほとんどの中古屋さんで買ってきたのでそれは単なる偶然というファクターが大きいことは確かだけれど、その一線は紙一重のような気がして不思議な気分になります。

-■なんとなく、仕事のほうが忙しくて、4月に入ってから家に着くのが11時、12時になることが多い。まぁこれまでわりとのんびり仕事してきたからいいんですが、雑記を書くまでの余裕はないッス。そんなわけで、一週間過ぎてしまいましたが、4月4日は漣くんの5歳の誕生日で、長崎から義母が遊びに来て、多摩動物園に行ったり、誕生日を祝ったりしてました。
普段、井の頭動物園に行ってるせいもあって、久しぶりに多摩動物園に行くと広くてどこに行ったらいいのか分からなくなりますね。とりあえず、ライオンバスに乗って、お弁当食べて、アフリカ園を回っただけで、みんなぐったり‥‥というね。何回かに分けて行くのが正しいのかもね。

-■あっという間の一週間が過ぎてもう土曜。今週から幼稚園も始まったので、朝、漣くんを幼稚園に連れて行く。土曜日に幼稚園に来ると必ず会ってあいさつしていたお父さんがいなかったり(子どもの歳も知らないのでいつ卒園なのか分からない)、初めて会うお母さん、お父さんがいたり、今年初めての土曜ということもあって、おじいさんやおばあさんも一緒に来ていたり、ちょっと雰囲気が違う感じ。寂しいと言えば寂しいけど、土曜にあいさつするだけで、特に話したりするわけではなかったので、なんなんでしょうね。こういう春をあと何回繰り返すんだろう。と、頭の中はふわふわしてますが、今年もよろしくお願いします。

-■幼稚園が終わった後は、子どもたちが幼稚園の友だちと花見に行くということだったので、一人で吉祥寺や高円寺、荻窪などを回る。高円寺に来るとつい4丁目カフェでごはんを食べてしまっているけど、今日は、何人かの友だちがツイッターですすめていたyummyでグリーンドライカレーを食べる。ここは吉祥寺のサムタイムで働いていた人が開店したお店とのことで、店内にはたくさんのレコードやCDが置いてあったり、ピアノやウッドベースが置いてあって、夜はライブなども行われているようです。
ごはんを食べ終えた頃、BGMが細野晴臣の「HOSONO HOUSE」に。休日の晴れた日の昼下がりに、いい雰囲気のお店でコーヒーを飲みながら聴く「ろっか・ばい・まい・べいびい」はいいね。もう最後の「相合傘」までコーヒー飲みながら聴き続けていたいくらいでした。夜は夜でまた雰囲気変わりそうなので、チェックして気になるイベントの時に行ってみたい。

-■ちょっといつもと違う通りを通ってみたら権ノ助という古道具屋さんを発見。大正・昭和の古道具・和家具がメインで、いい感じの本棚や本立ても置いてあり、値段もそれほど高くない。いや、そんなものを買っている場合ではないので、とりいそぎ、三ツ矢サイダーのノベルティグラスを購入。ノベルティグラスは、最初はアンクルトリスグッズのいつとして買っていたのだけれど、最近は手を広げてしまっている。西荻とかに住んでたら、いろいろなところで見つけてしょっちゅう買ってしまうそうだけれど、今はそういうこともないのでいいんじゃないかと。このほかにもいくつかノベルティグラスが置いてありましたが、なんでサイダーのグラスで吹き出しみたいなマークなのか分からないところが気に入った次第。

「東京暮らし」-川本三郎-

◆日曜日ははけのおいしい朝市参加させていただきました
■川本三郎の本はそんなに読んでいない。「マイ・バック・ページ」、「子どもたちのマジックアワー」「都市の感受性」くらいか。「ロードショーが150円だった頃」は晶文社だったからということで読んだかな。翻訳物は「橋の上の天使」「カポーティとの対話」「ウォーターメソッドマン」「夜の樹」「叶えられた祈り」といった感じ。
「マイ・バック・ページ」は「SWICH」で連載されている時から読んでたけど、ちょうど80年後半は、「ノルウェイの森」とか「69」とか60年代を振り返るような作品が続いていて、そういうのがすごくいやだった。
この本もそうだけれど、最近は東京の外れや日本の小さな町に出かけていって、昼からビールを飲んで駅前を散策して‥‥みたいな軽い随筆のようなものが多いイメージで、ちょっと読んでみたいと思ったりしてる。

-■日曜日は東京江戸たてもの園で行われたはけのおいしい朝市に参加しました。はけ市にしてはめずらしく(初めて)、始まってから本降りの雨、強風が吹き荒れて春の嵐の中の開催となってしまいました。そんな雨の中でもたくさんの人が遊びに来ていただきほんとうにありがとうございました。
強風のためテントに出店したお店は2時半で撤収。その後は銭湯での出店となり、カヌー犬ブックスとハイフェデリティさんは、子ども連れということもあり、後ろ髪を引かれつつ2時半で帰宅させていただきました。はけ市の出店者はわりと小さい子どもがいる人が多いのですが、わりと女の子が多くて、うちもハイフェデリティさんも男の子二人なので、一緒にお店を出すとバックヤード(?)がすごいことになりますね。
はけ市、たてもの園のスタッフもいろいろ大変だったと思います。ありがとうございました。また機会がありましたら、よろしくお願いします!

■ちょっと戻って、金曜日は有休をとって吉祥寺に買い物に。平日ということもありハモニカ横丁のモスクワでパスタの食べ放題ランチ。ハモニカ横丁はいつの間にかVIC系列のお店ばかりになって、それらのお店はだいたいお昼は食べ放題になる。なんか福生における彩コーポレーションを思い浮かべてしまいます。
個人的にはそんなに量を食べるほうではないので食べ放題といわれてもあまり得した気分にはならないのだけれど、小さい子どもは最終的にどのくらい食べるのかまったく読めないので、注文する量が難しいし、3、4歳くらいだとたいてい無料なので便利。
漣くんが3歳前くらいのときもよく食べ放題のお店に行ったのを思い出します。20年ぶりぐらいにシェーキーズなんかにも行ったものです。まぁ2歳の子にシェーキーズはどうなんだ?ってのもあるけれどね。
ちなみにこの日の暁くんは二階に上がる細い階段で遊ぶのに夢中でゆっくりご飯を食べるどこ炉ではなかったのでした。

■今年に入って本を読むペースがいい感じ。3月までで、雑記もこれで17冊目。で、3月に入って文章の頭に「■」を入れたら雑記が書きやすくなったのが、個人的には発見。ツイッターでつぶやくのにちょっと追加して、メモるような感じで、前後関係なくかけるのでかなり楽。いや、それで読む人がおもしろいのか?という疑問はありますが。
昔からこの雑記は、「本についてのこと」「最近の出来事」「過去の出来事など」と三つの話を書きつつ、最後の一つのテーマが浮かび上がるといいな、と思っていたのだけれど、もう10年以上書いているとネタもないし、最近は週末も基本的に子どもたちと遊んでるばかりなのでテーマをそろえて文章を書くなんてことはできないですね。そもそもそういう文を書こうと思っていただけで成功した例はほとんどないわけで‥‥。
そんなわけで、なんとなく「日々の雑記」から「日々のメモ」になりつつありますが、お付き合いいただければと思います。