「鈴木信太郎展 親密な空間、色彩の旅人」-鈴木信太郎-

◆アースデイに行ってきました
先日は、フランス文学者の鈴木信太郎の本を取り上げましたが、今回は、その時にも書いたこけし屋やマッターホルンの包装紙などのイラストでおなじみの洋画家のほう。
手ごろな画集がなかったので、2006年10月から11月にかけて、横浜のそごうで行われた「鈴木信太郎展」の図版をとりあえず買ってみました。

中心となるのは優しく暖かい印象の洋画で、こちらもよいのですが、やはり気になるのは本の装幀。最後の方、参考資料としての掲載なので、ページ数にして5ページ程度に、宇野千代や石坂洋次郎、林房雄、尾崎一雄、獅子文六、源氏鶏太‥‥といった人の本が掲載されています。どの本も表紙、背、裏表紙、全体を使って一つのイメージとなるような装幀で、つい集めたくなってしまいますが、どう考えても無理なので、佐野繁二郎や茂田井武に続いて、誰か鈴木信太郎の装幀や挿絵などを集めた本を作ってくれないものだろうか?

ちなみにこの展覧会のほうはそごうで行われたの後、八王子の夢美術館でも開催されていて、こちらについては、堀井和子の「みてまわる日々」に書かれてました。

日曜は思ったよりもいい天気だったので思い切って代々木公園でやっていたアースデイに行ってきました。アースデイに行くと言っても基本的に体力のない夫婦なので、ライブをやトークショウを見たり、ワークショップに参加したり、ブースを隅から隅までチェックしたりということはなし。
原宿から渋谷までのんびり散歩ができて、カフェエイトのごはんを食べて、なんとなく目に入ったブースをのぞいたりできればいいかな、という感じです。カフェエイトは青山にあったときはかなり頻繁に通っていたのですが、中目黒に移転してからすっかり行けなくなってしまっているので、こういう機会があるとうれしいですね。

カフェエイトではわたしはテンペカツカレーを、カレーとかテンペとか漣くんにどうなのよ、と思いつつ買ってみたのですが、そんな心配は必要ないくらいガツガツと食べられてしまって、どちらかというとわたしのほうがちょっと物足りない気分。ミオ犬もりんごジュースをほぼ全部飲まれてたし、なんなんだかなぁ~うちの子。

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テンペカツカレー、シートの色が‥‥

そんなこともあって(?)渋谷まで歩いているうちに漣くんが寝たのをいいことに、親たちはマーガレットハウエルのカフェでお茶。カプチーノとレモンケーキを食べてちょっと満足。なんなんだかねぇ~この親たち。
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「装幀の本」-平野甲賀-

◆「みんな丘へVol.2」にたくさんの人にきていただきありがとうございました!
No.126ギャラリーでやっていた平野甲賀展の会場に置いてあったのを見て「やっぱり欲しいな」と思いなおしたのが、2007年夏。その前からずっと欲しいと思っていた本なのだけど、平野甲質展から考えてももう4年くらい前のことになるのかと思うと月日は早い。
あのときは代々木上原まで行って、ハリッツでド―ナツを買ったり、dish/Organic Cafeでごはんを食べたり、LOSPAPELOTEで本を見たりしてからのんびりと駒場東大前まで歩いたんだった。けっこう距離があったし、暑さがひいたタ方くらいに家を出たので、ギャラリーに着くころにはもう暗くなっていたという記憶があります。
機会があればまた代々木上原周辺~駒場東大前を散歩してみたい気がしますが、そんな機会があるのかなぁ~。

さて、この本では、初期の晶文社の本を含む1964年から1984年までの装幀や黒テン卜時代の演劇のポスターが収録されています。たぶんわたしのデザインに対する注意力と記憶力の問題なのだろう。こうやってまとめてみてみるとあれだけ個性的な描き文字にもかかわらず、平野甲賀と認識してなくて、あらためて「そういえばこれもそうだったな」なんて風に気づく本もあったりします。
もちろん“装幀”なのですべてが“描き文字”を使っているわけではないですけどね。
あと、最近出た平野甲賀特集の「アイデア」も買っておかないと。何年かして手に入らなくなったころに欲しくなる気がします。

さて、日曜日の「みんな丘へ!」は、天気にも恵まれて、たくさんの人に来ていただき大盛況でした。みなさまありがとうございました。
前回もそうでしたが、わたしは相変わらず出店者というよりもお客さんのひとりみたいな感じで楽しませていただいてしまいました。トンボベーカリーのパンやカレーを食べながら、アグネスパーラーのサンダリアやビール、夜になったらOH!TAKU1980のカクテルを飲んで、来てくれた人としゃべったり、漣くんと一緒に他の子どもたちと遊んだり、春の休日を満喫。
いやいや毎回そんな感じでもだめなので、次回はいろいろ考えてちょっと違うカヌー犬ブックスにしたいと思ってます~

ヒラヤギャラリーは、5月の終わりまで週末を中心に、カフェや展示などのイベントが行われるようなので、国立散歩がてら出かけてみてください。わたしもちょこちょこ遊びに行きます。スケジュールなどはヒラヤギャラリーのブログでチェックしてみてくださいね。~

 →みんな丘へvol.2の様子(ricamera’s photostream)
 →ヒラヤギャラリーブログ

「こころの眼」-アンリ・カルティエ・ブレッソン-

◆写真絵本いろいろ
アンリ・カルティエ・ブレッソンによるエッセイ集。自身の写真に対する哲学、中国やヨーロッパなどこれまでに撮影した場所について、そしてジャコメッティやドアノー、キャパ、サラ・ムーンなど友人たちについて書いたものの三部で構成されています。
どの文章も簡潔だけれどするどい文章が印象的で、いくつか引用したいところだけど、それで伝わるかというとちょっと疑問なのでやめておきます。
ブレッソンの写真は、何度見ても飽きないし、見るたびに新しい発見や駕きがあるけれど、この本も同じ、いつでも手に取れるような場所に置いておいてときどき読み返したい。
さて、前は雑記で絵本なども取り上げていたけれど、子どもが生まれてから、基本“漣くんのため”という建て前なので、ここでは取り上げてません。でも堀内誠一とか柳原良平とか、子どものためという言いわけで自分の好きな本を買っているという感じですけどね。
最近は、写真絵本に凝っていて自分の本をアマゾンで買うついでに注文したり、古本屋さんで探したりしてます。漣くんに見せても“絵”より“写真”のほうがくいつきがいいのです。このジャンルは洋書の絵本でいい本がたくさんあるみたいなので、わたしとしてはちょっと探してみたい気もしてるのですが、そうすると目的が変わってしまうしなぁ~なんて思ったりして。

-■「ねむいねむいちいさなライオン」-マーガレット・ワイズブラウン&イーラ-
動物園にいる子どもライオンがお母さんライオンから離れて冒険に出るというお話。ライオンの表情はもちろん、冒険の途中で出会う犬や猫との写真などかわいい写真が満載。
写真を担当したイーラは、動物のポートレート専門のスタジオ設立するなどしたウィーン出身の女性動物写真家。この本のほかにも「85枚の猫」や「せかいをみにいったアヒル」、自身がストーリーも手がけた「二ひきのこぐま」といった絵本や動物の写真集を刊行しています。

-■「わたしのろばベンジャミン」-ハンス・リマー-
ある日、お父さんと海を散歩していた女の子スージーは一匹のロバと出会います。そのろばとスージーとが一緒に暮らす様子をつづった本。いつも仲のよいスージーとベンジャミンのかわいさはもちろん、地中海の風景や家の様子など、二人を取り囲む風景がとてもきれいです。

-■「イエペはぼうしがたいすき」-石亀泰郎-
1OOものぼうしを持っているという帽子好きのイエペは、ある日保育園にお気に入りの帽子をかぶらずに行ってしまいます、そのせいかなんだかいつもと違う‥‥
石亀泰郎がデンマークの公園で出会ったイエペという少年を撮影した本なのですが、これも家のインテリアとか、庭の様子がめちゃくちゃかわいくて、大人のわたしはそんな写真の隅っこばかりに目がいってしまいます。
続編に「イエペさんぼにいく」があるのですが、こちらはなぜか絶版で、手に入れるのがしいみたいです。

-■「ヌーヌーサーカスへいく」-ヌーヌー、アンヌ・マリー・べロー-
この辺になると子ども向けというより大人向けになってくるような気がしますが、まあ今のところ動物の写真が載っていればだいたいOKなのです。おしゃべりなクマのぬいぐるみヌーヌーがサーカスに入団するためにチンパンジーと踊ったり、ゾウの上に乗っかったり、曲芸師とアクロバットを演じてみたり‥‥ちょっと無理やりな構図も含めて楽しい絵本。ちょっとスーティっぽい?
ヌーヌーシリーズは.「ヌーヌーとフローレンス」というヌーヌーと女の子の話の本も出ています。

-■「パリのおつきさま」-シャトロット・ゾロトウ-
表紙を見るとなんとなく「赤い風船」を思い出してしまいます。「赤い風船」も写真絵
といえば写真絵本といえるかな。「赤い風船」はうちにあるのはペーパーバックなのでハードカバーのやつが欲しいかも。
セーヌ河や通りのカフェ、朝日に輝くマロニエの木、バケットを抱えたパリジェンヌ‥‥など、パリの風景写真がきれいな本だけれど、こちらも漣くんがもう少し大きくなってから、もしくは大人向け、ですね。いや、やんちゃな漣くんがこんな本を好きになるようなことがあるのかかなり疑問です。

「耳学問・尋三の春」-木山捷平-

◆「みんな丘へvol.2」in国立東4丁目 平屋ギャラリーのお知らせ
国立大学通沿いにある築60年の平屋群。
老朽化のために取り壊しが決まり、この住まいを愛した住人達もこの春ででていくことになりました。
その中の1軒まるごと使って、みんな丘へvol.2。
平屋の最期に花を添えるべく、そうそうたる愉快な仲間達が集まってくれました。
絵や鳥や古本や、縁側ラジオを聴きながらパンやお菓子を。夕暮れに唄を。
空っぽになった家がどんなことになるのか、楽しみです。
賑やかなフィナーレ。

【概要】 →大きなフライヤー

■日にち:4月17日(日)

■時間:11時~18時/17時~園部信教 投げ銭ライブ

■場所:国立市東4-15-52 平屋ギャラリー
 [平屋ギャラリーへの行き方]
 JR国立駅南口下車。大学通り沿い左側をまっすぐ。
 蕎麦屋を過ぎ、ケーキ屋過ぎたところの信号を渡ったらもう少し。徒歩15分ほど。(約1km)
 ※大学通りに面しています。歩道橋よりも手前。
 ※南武線谷保駅も使えます(徒歩10分ほど)

■出展者
◆展示
 関田孝将(造形作家)
 Ricamera(写真とごはん)
 ぺぺぺ小鳥店(オブジェ)
 西淑(イラストレーション)
 片岡メリヤス(にんぎょう)
 しるこの部屋(絵と工作)
 ハタノ=コンスタンティン(映像/縁側ラジオ)
◆FOOD
 TAIYODO(植物性焼菓子)
アグネスパーラー(ドリンク/軽食)
 TomBo Bakery ( 群馬の地粉を使った自家製天然酵母パン)
 レイ・チャーン(トマト農園のケチャップ)
 OH!TAKU1980 (バーテン、夜のドリンク)
◆その他
 カヌー犬ブックス(古本)

■家主/関田孝将さんからのお知らせ
みんな丘への1週前の4月9(土)、10日(日)にヒラヤギャラリーでのさよならイベント第1弾として家主/関田孝将の「暮らしの道具をつくる展」をやっています。
ちょうど大学通りの桜も満開の頃だと思うので、お散歩がてら是非おいでください。
普段製作しているスプーンや鍋、椅子、テープルなど生活の道具を展示します。

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