「へなへな随筆」-獅子文六-

引っ越しに際して、今部屋の中にある家具をいくつか粗大ゴミにだそうと思っているのですが、粗大ゴミ出すということは、その中に入っているものを整理しなくてはいけないわけで、なかなか出せなくて困ってます。
このあいだはようやくスライド式の本棚を2つ出して、なんとなく部屋の中がすっきりしたような、逆に段ボールに囲まれていっぱいいっぱいになってしまったような状況。
スライド式の本棚はひとり暮らしをはじめた頃に買ったので、もう15年以上使ってたんですが、正直、スライド式の本棚って本が入らないですよね。大きなカラーボックス2つ並べたほうが収納的にはたくさん入ると思う。でも学生時代、ひとり暮らしの友だちの家に行くと必ずスライド式の本棚があったのはなぜなんでしょうね。流行りだったのだろうか。今でもひとり暮らしの大学生とかは使っているんでしょうかねぇ。

引っ越ししたら、ひと部屋を壁一面を本棚にしたいと思っていて、先週、今週と、カヌー犬ブックスの作業もあまりないし、子どもはひと頃に比べてすぐ寝るようになったし、なんとなく夜の時間をもてあまし気味ということもあり、ネットなどでいろいろ調べてます。見積もりができるサイトで大きさなどを入力したら50万近くになってしまってあきらめてみたり、やっぱりイケアのビリーを並べてるか、でも車持ってないし送料かかりそう、なんて思ってみたり、最終的には日曜大工好きの父親に作ってもらう手もありか(週末手伝うから‥‥)とか、あれこれ思案中。
基本的には、その本棚に入る分だけ自分の蔵書としてあとは読んだらカヌー犬ブックスに出すという形にしたいですね。

さて、この「へなへな随筆」は前に1冊だけ買った「獅子文六全集」に収録されていた随筆集。
前にも書いたことがありますが、獅子文六は、山口瞳と同じように、文庫本だけを読もうと思っていて、文庫本のリストを作ったりしてたんですけど、実際に探してみると、文庫本があまり見つからず、単行本が多くなってしまってます。で、最近は、いつか置ける場所を確保できるようになったでいいから、どうせならまとめて全集を買ったほうがいいのでは、と考えていたので、引っ越したらこの機会に全巻そろいで購入しようかと密かに思ってます。
いや、そもそもいま自分の蔵書がどのくらいあるのか把握してないので、壁一面本棚にしたとしても、「獅子文六全集」全17巻を置けるスペースが残るのか分かりませんが‥‥。加えて簡単に17巻そろいで手に入れられるのかも不明なんですけど‥‥。

「今日の買い物。」-岡本仁+岡本敬子-

月末にむけて段ボールに本を詰めしなくちゃいけないのに、まったくできてません。ちゃんと一日で引越しができるのかどうかかなり不安な今日この頃。
「在庫の確認ができない場合」とか書いている場合じゃないって。普通に注文受付中です。

さて、「今日の買い物。」。なんだかいまさら?という気もしないでもないけれど、買ったものを写しているだけというポラロイドの写真がなんとなく好きで買ってしまいました。
この本を写真集と呼べるのかどうかは別として、意外とポラロイドの写真集でいいなと思うのがなかったりするんですよね。もうポラロイドのフィルムが生産中止になって一年以上経つけれど、岡本仁や岡尾美代子は、どれだけポラロイドのフィルムを買いだめしたのだろうか、ちょっと気になるところです。ちなみにうちにはあと1パックと、カメラに入れてあるフィルムしか残ってなくて、もったいなくて「このとき!」という時までもう使えません。「このとき!」というのがいつのことなんだかさっぱり分かりませんが‥‥。
THE IMPOSSIBLE PROJECTという有志によるポラロイドフィルムの復活にプロジェクトがあって、米Polaroid社からオランダのフィルム工場を製造機器ごと借りる10年間のリース契約を結んだなんていうニュースがかなり前に出ていたり、最近でもモノクロは2010年2月、夏にカラー、2010年の年末にスペクトラが発売予定なんてニュースが出ていたりしてますが、実際のところどうなのでしょうね。もし再生産されたとしても値段や写りのがどうなるか気になったりもしますし、あまり期待せずに待ってます。ほら「期待は失望の母」(by大滝詠一)っていうじゃないですか。

そんなポラロイドのフィルムの復活も気になりますが、個人的には、このあいだスーパーイコンタを買ったばかりだというのに、長崎に行ったら、ニコンのUSをいただいてしまい、はじめてのオートフォーカスの一眼レフに、まだフィルムも入れていないのにちょっとわくわくしちゃってます。これで漣くんが動き回っても大丈夫!?
オリンパスOM1、コニカC35、コニカBiG mini、リコーオートハーフ、ポラロイド、スーパーイコンタ、そしてニコンUSと、気がつけば、カメラももう7台目。カメラによってフォーマットが違ったり、写り方がかなり違うので、用途別にカメラを使い分けられるな、という感じです。用途別に使い分けるほど写真撮ってるのか?といわれると、「‥‥」ですけどね。

「フローズン・フィルム・フレーム」-ジョナス・メカス-

ジョナス・メカスの「フローズン・フィルム・フレーム」と呼ばれている作品や撮影当時の日記、来日時に詩人、吉増剛造と交わした二つの対話、インタヴュー、自伝的エッセイをまとめた本。確か写真美術館で展覧会が行われたのと連動して出版されたのではなかったかと記憶しているのだけれど、どうだったんでしょう。当時、日曜美術館で紹介されていて、展覧会やこの本のことを知ったのですが、けっきょく展覧会も行けず、この本も手に入れることなく、12年が過ぎてしまったわけですね。2005年に南青山のギャラリーで展覧会が行われていたのもぜんぜん知らなかった~。
で、その12年のあいだに、写真もフィルムからデジタルへと完全に移行してしまったわけですが、こういう作品を見ているとまだまだフィルムの写真の可能性は残されているのではないかと思ったりもします。わたしがまだフィルムだけで写真を撮っているのは、そういう理由からではなくて、単にデジタルデータというものをいまだに信用できないのと、アウトプットの種類が増えると整理が面倒という理由だけなのだけれど、フィルム写真の新しい作品を見てみたいですね。ここのところ新しい写真家や写真集などをチェックすることもあまりなくなっていますが、これを機にちょっとチェックしてみようかな、と思ってみたり、みなかったり‥‥。

さてちょっと前になってしまいますが、3連休を利用してミオ犬の実家がある長崎に行って来ました。1日は漣くんをつれて市内観光。1日はミオ犬の両親に漣くんをみてもらって、長崎の港から船で20分くらい行ったところにある伊王島に行って、温泉に浸かったり、新鮮な海鮮丼を食べたりしてのんびりしてきました。
今回は日帰りで、あんまり時間もなかったですけど、レンタサイクルを借りて島を一周できたり、海水浴場もあるみたいだし、防波堤で釣りをしている人がいたりしたので、いつか漣くんをつれて遊びに行きたいなぁ~と思ってみたり、みなかったり‥‥。しかしいつになるのやら‥‥って感じではありますが。

「たらちね」-井伏鱒二-

1992年に刊行された随筆集。井伏鱒二は1993年7月に亡くなったので、晩年の本といえるかもしれません。生前最後の作品集なのかどうかは分かりませんが‥‥。こういうときに講談社学芸文庫があればすぐに調べられるのに、と思ったり‥‥。
内容としては、太宰治をはじめ、庄野潤三、小沼丹、河盛好蔵、永井龍男といった友人たちのことや、少年時代の回想、歴史随筆‥‥など、テーマもなくつづられているのだけれど、雑な雰囲気がないのは、一つ一つの文章がよいから。というより、単に読むほうがこの時期の井伏鱒二の随筆集に統一感なんて求めてないから?なのかもしれません。

だいぶ間が空いてしまいました‥‥。

先々週末に銀座に行って、イコンタというカメラを買ったので、とりあえず出かけるときに必ず持ち歩いて試し撮りをしています。
もともとは、いつかハッセルブラッドを手に入れたいなぁと思って、本を眺めたりしていたのですが、安くなったとはいえ、20万もするカメラを買えるわけもなく、持ち歩くのも大変そうなので、あきらめることにして、マミヤ6か最近出た富士フイルムのGF670か、いやこうなったらLomographyから出ている2眼レフやHolga、いや最終的には35mmで正方形の写真が撮れるDiana Miniでも‥‥とかとかぐるぐる。というわけで、ひとり暮らしで自由な時間もできたので、久しぶりに中古カメラ屋を回ってみたら、イコンタ6出会ったという次第。
スーパーイコンタは、ドイツのツアイスイコン社の製品で、戦前から1950年代にかけて製造された高級スプリングカメラ、当時はかなり人気あったらしいです。4.5×6、6×6、6×9判があるようですが、私が買ったのはもちろん、6×6判。単純な話ですが、フォーマットが変わると、新鮮な気分で写真を撮れて楽しいです。会社にも持っていって、昼休みに撮りたいくらい、なのですが、今週は台風が‥‥。