「酒との出逢い」-文藝春秋編-

永井龍男、富士正晴、入江相政、白石一郎、開高健、山田風太郎、田中小実昌、常盤新平、大岡昇平、山口瞳‥‥など、有名人93人が、酒との出逢いについて語った本。まぁ読む前から内容が何となく想像できるような気もしないでもないけれど、それはそれでまたよしといった感じで軽く読めます。表紙の馬場のぼるの「11ぴきのねこ」もいいしね。
文春文庫は、「巻頭随筆」「おしまいのぺーじで」「もの食う話」など、そんないい意味でよい暇つぶしができそうなアンソロジーが割とあって、こまめにチェックするようにしてます。機会があれば「想い出の作家たち」「美食家列伝」「無名時代の私」「なんだか・おかしな・人たち」あたりも読んでみたいと思っているのですが‥‥。

私の「酒との出逢い」といえば、よくわからないというのが正直なところで、高校の時文化祭の打ち上げで飲み過ぎて停学になった、なんてこともないし(そもそも文化祭のとき、出席を取った後、映画観てて学校に行ってない)、大学に入ったあとサークルの新歓で先輩にめちゃくちゃ飲まされた、なんてこともなくて、なんとなく酒を飲み始めて、なんとなく気がついたら飲む機会が多くなっていたという感じです。
飲みに行く回数で言えば今が一番多いかもしれないですね。最近は、年末年始だったせいか、それとはまったく関係ないのか分からないけれど(いやほんとは後者なんだけれど)、このところ飲む機会が多い。できれば一週間に一度くらいにしたいと思っていたら、会社のコスト削減の一環で、週に2日はノー残業デー、ほかの日は8時までに帰るようにと、アナウンスが出たりして、うれしいやら、困ったものやらの今日この頃。
そんなわけで、自分は、飲み行くとに言っても、多くて週三回か4回だし、とりあえずちゃんと終電前に帰ってきてるし、普通のほうだよなぁ、なんて安心するために、ときどきこういう本を読んでみたりしてるわけです。

「うつつにぞ見る」-内田百けん-

ちくま文庫の内田百けん集成(24巻+「私の「漱石」と「龍之介」」)を読み始めてちょうど2年になりますが、ようやく残り5冊となったので、年末に思い切ってアマゾンでまとめて注文しました。別に古本で買うことにこだわっているわけではないし、最初にまとめて買って、一気に読んでも良かったのですが、古本で見つけるタイミングで読むくらいが今のわたしにとってはちょうどいい。内田百けんで2年間も楽しみめた~という感じですね。というかまだ全部読み終わったわけではないんですけど。内田百けん以外にもまだ読んでない本が本棚に積んであったりするし、全部読み終わるのは春くらいかな~

年末から阿佐ヶ谷ラピュタでは「昭和家族百景」と題して、家族をテーマにした映画が上映されていて、市川崑の「あなたと私の合言葉 さようなら、今日は」や、渋谷実の「好人好日」など、見たい作品がいくつかあって、例によってなかなか観に行けず。ようやく「サザエさんの赤ちゃん誕生」を観てきました。サザエさんが江利チエミ、マスオさんが小泉博というキャスト。小泉博がかっこよすぎてマスオさんぽくないのがどうかとも思うのですが、サザエさんというより、家庭を舞台とした喜劇という感じでなかなかおもしろかったです。映画なんてこのくらい単純でいい。今の子どもが1990年代以降の仮面ライダーやウルトラマンより、初期の仮面ライダーやウルトラマンに夢中になるのと同じで、単純なものの中にこそ、本質があるような気がします。適当。今見ると子ども向けとは思えない表現が出てくるセブンだって、ストーリーなどは単純だものね。
ちなみにサザエさんシリーズは、「サザエさん」「続・サザエさん 」「サザエさんの青春」「サザエさんの婚約旅行福の神サザエさん一家」「サザエさんの赤ちゃん誕生」「サザエさんとエプロンおばさん」「現代サラリーマン読本 恋愛武士道」「サザエさんの結婚」「サザエさんの新婚家庭」「サザエさんの脱線奥様」などがあるらしいです。

「フォーエバー・ヤン―ミュージック・ミーム<1>」-ヤン富田-

過去に発表されたインタビューなどの記事をまとめた本。こういう風にいっぺんに読んでみると、謎の多いヤン富田という人が少しだけ分かるような気がして興味深い。ヤン富田の経歴や影響を受けた音楽、レコーディングの裏話なども分かるしね。、
加えて去年の秋に、蓮沼執太の「ポップ・オーガ」を聴いたのがきっかけで、最近は、高木正勝やレイ・ハラカミの初期の作品や宮内優里、FourColor、miroque、aus、snoweffect、plot.‥‥といった日本のエレクトロニカばかり聴いていて、そろそろソニグを初めとしたドイツのエレクトロニカなども聴いてみたいなぁと思っていたときだったので、電子音楽の歴史などを読んでいると、ますますドイツの電子音楽を聴きたくなってしまいます。さすがにシュットックハウゼンやヘルベルト・アイメルトなどまでは聴かないと思いますが、今年は、ちょっとじっくりと電子音楽を辿ってみたいと思っているこの頃です。

昨日は会社を休んで、Romi-Unie Confitureの5周年記念のイベントに行ってきました。
トーストやパンケーキ、クラッカー、タルト、スコーン、ヨーグルトと今の季節のジャムが40種類くらいおいてあって、自由にジャムをつけて食べるというものだったのですが、いがらしろみのジャムをあんなにたくさん食べる機会もそうないので、かなりがっついて食べてしまいました。なので、もう自分がどのジャムを食べたのかぜんぜん分からなくなってしまいましたが、ミルクジャムとかキャラメル系のものや、あとレモンが入っているものが好きですね。あっ、でもフランボワーズもいいかも‥‥。
イベント終了後は、お腹いっぱいなのに、なんとなくしょっぱいものが食べたくなって、こ寿々でおそばを食べる。かなり苦しかったけれど、甘いものをたくさん食べたあとだったせいもありおいしかったです。

「ペット・サウンズ」-ジム・フシーリ-

明けましておめでとうございます。今年もカヌー犬ブックスをよろしくお願いします。

昨年8月から諸々の理由によりやめていた「日々の雑記」ですが、年も明けたことだし、そろそろ再開してもいいのではないかなぁ~、と、何ごともなかったようにいつものように再開させていただきます。基本的には、軽く読んでいただいて、こんな人がカヌー犬ブックスをやっているんだ、って思ってもらえればと思ってますので、よろしくお願いします。

今年の1冊目は、ジム・フシーリの「ペット・サウンズ」。2日に日帰りで実家に帰ったので、行き帰りの2時間半で読了。内容的には、山下達郎が書いたライナーノーツや「レコードコレクター」の特集、そのほかいろいろなところで取り上げられていたようなエピソードがまとめられているという感じで、目新しいものはないです。個人的には、なんで今ごろ?という気もしないでもないけれど、ビーチボーイズの初期のヒット曲は知っているけど、「ペットサウンズ」って何?といった村上春樹ファンのビーチボーイズ初心者向けなのかも知れません。適当。という私も、昔に買った「ペットサウンズ」のCDはずっと行方不明になったままなんですけどね‥‥。これをきっかけに買い直そうかなぁ、と‥‥。