■1978年に刊行されたエッセイ集で、晶文社ではないけれど、どこかヴァラエティブックぽい雰囲気を持った本です。内容も美空ひばり、ビートルズ、アンディ・ウォーホール、下着の広告、現代の世相といったカルチャー的なことを中心に、自身の娘の子育てなどについてもつづられていて幅広い。ただ武市好古の「ぼくの遊びはヒップ・ステップ・キャンプ」を読んだ時も、こういう本は50近いおじさんが読む本ではなく、若い頃に読んでおくべき本だよなと、思ったけれど、この本もそんなイメージ。でも子育てのところとか今だから分かったり、共感できたりするするんだろうなぁと思う部分もありますけどね。
清水哲男は詩人で、詩のほうは読んだことがないのですが、タイトルがすべて「チャーリー・ブラウン」、「ミッキー・マウス」などマンガのキャラクターという詩集もあるよう。この本のタイトルの「ダグウッドの芝刈機」も、コミック作品「ブロンディ」に登場するダグウッドが操る芝刈機から取られたものらしいし、どんな詩を書くのかちょっと気になります。
■毎年のことですが、年が明けてぼんやりしてるとすぐに1月も半分過ぎちゃいますね。今年の年末年始は11連休だったので、家でのんびりしつつ二宮に2泊したり、勝浦の保養所に行ったりといろいろできた気がします。
6日はちょっと一人で出かけて千歳烏山にあるCafe Lofahの新年会に行ってきました。Cafe Lofahに行くのは開店の時のパーティ以来。家からの距離は近いのですが、電車とバスを乗り継ぐ形になるので、こういうイベントがないと、行く機会がないんですよね。すみません。今回はClub Heavenのスズキさんやメキシコさんをはじめとした、9人のDJが選曲する曲をBGMにいろいろな人と話したり、最近ソロアルバムを出したLinustateのSWALLOWのライブを見たりと、居心地の良い時間でした。次の日に朝から出かけるので、開始の4時にお店に行って早めに帰ろうと思ったのですが、気がつけば8時というね。伊千兵衛の榎本さんが、ここに来ればだいたいの人にあいさつできると言っていましたが、まさにそんな感じ。店内は大賑わいで、トヨシマくんが一人、料理を作ったり飲みものを出したりしてて忙しそうでした。おつかれさまでした!また何かイベントやってね。
■SWALLOWは、ライブのあとにCDも買って、通勤の行き帰りに毎日聴いてる。数曲バンド編成の曲もあるのですが、基本的には弾き語りの曲が中心。でもどの曲もメロディはいいしギターが単調じゃないので飽きない。単調じゃない、と言っても曲によってスタイルがぜんぜん違うとか、すごいテクニックで弾きまくってるとかではなくて、たいだいは歌に寄り添ってる感じなんだけど、気持ちがいいところでアクセントとなるようなフレーズが出てきたり、弾き方がちょっと変わったりしてつい聴き入ってしまいます。ヴォーカルもライブを聴いた後で聴いたので、最初はちょっとナイーブに聴こえてしまったけれど、ギターとのバランスがちょうどよくて聴きやすいし、ヴォーカルが強くない分、ときおり入るコーラスが気持ちいい。しばらくの間、愛聴盤になりそうです。ライブもまたどこかで機会があると思うので楽しみにしてます。
■ついでにいうと、歌詞とかちゃんと聴いてないし、見てもいないんだけど、聴いてると何だか「今じゃもうできないけどああいうことがあったなぁ」という昔の忘れてたことを思い出したりする。もちろん今それをやりたいわけではないです。なんかね、20代の頃、夜中にレコード聴いたり本を読んだりフリーペーパー作ったりしてて、窓の外が明るくなってきた頃に、近くの川まで散歩して、たばこ吸いながらぼおとしてたこととか、冬に友だちの女の子とランチバイキングに行ってから会社に行ったら、2時くらいになっちゃって、渋谷の坂を上がっているときの陽差しがもう傾きかけてて、社会人としてこういうことをしちゃダメだなと思ったこととかね(ちなみにその日は仕事が終わるはずもなく会社に泊まりました)。
結婚して子どもも生まれて歳もとったけど、気分的にはどこかそういったモラトリアムの時期と変わらないものが残ってて、ときどき顔を出す。そしてその心地よさも怖さも身に染みてる。