「黄昏のムービーパレス」-村松友視-

-■テレビの一般化、ビデオの発売と映画業界が斜陽になった80年代後半、全国のローカル映画館を訪ね経営者に話を聞くというノンフィクション。取り上げられている映画館は、大正から昭和の初期に建てられてものが大半で、場所も県の中心部から離れた場所が多い。ほとんどの経営者は、戦後のヒット映画を観に映画館に人が集まってきた頃のことを懐かしく話している。一方でただ懐かしむだけでなく、興行師としてもうひと山当てたいという野心もかすかに見え隠れするところが、映画館の現実をあらわにしている。まぁ著者がそういう方向に持って行こうとしている感もあるけど。

■わたし自身も、大学生の頃、1990年代の初め、浅草の東京倶楽部が閉館したのがきっかけで、全国を巡って映画館の写真を撮ってみようと思ったことがあるのですが、結局、実現するまでいたらなかった。一番の理由としては、地方も含めて各地の映画館を回るという行動力がなかったわけでけれど、その頃でもすでに映画館が閉館していて今からやっても遅いかも?という気持ちがありました。でも今から思うと、ぎりぎ間に合ったのではないかとも思う。今でもちょっと後悔していることの一つ。
ちなみに東京倶楽部の最後の上映は「赤い河」でした。「ラストショー」が好きだったからそれだけで感無量でしたね。

■4月になると公園など外でのイベントが増えて楽しい。4月2日、3日の花見から始まり、4月9日、10日とはけのおいしい朝市に通い、16日は、狭山の稲荷山公園でやっていたみどりのクラフトに行くという具合で毎週のようにレジャーシートを持って出かけている。まぁどこに行っても子どもたちは走り回り、お父さんはビールを飲みながら、その場で買ったものを食べたりしているだけなんですけどね。
近場のイベントだと誘い合わなくても、元幼稚園の友だちが遊びに来ていてレジャーシートの面積も人数も多くなる感じ。こういう風にのんびりと一日を過ごすということができるのは、あと何年ぐらいなんだろう?なんて思ってしまうのは、漣くんが小学校に入学したせいかも。自分自身の経験でいうと、同級生が多い世代だったこともあって、小学校に入ってから週末親と遊んだ記憶ってほとんどなくて、たいてい友だち同士で遊んでいたけど、これからどう変わっていくんでしょうね。

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■そんなイベント続きの4月ですが、今週末、23日は東小金井駅の高架下で行われる「家族の文化祭」に参加します。前回11月の時は、わりと絵本を中心に本を持って行きましたが、今回は、絵本に加え、カヌー犬ブックスらしい食べものに関するエッセイやレシピなども持って行く予定です。あまり構えずにちょっと時間が空いたときに読めるようなものを中心に持って行こうと思っています。お母さん、お父さんも、これならちょっと時間を作りつつ、毎日少しずつ読めるかも?という本を探していただければと思います。よろしくお願いしますー!

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