「映画を書く」-片岡義男-

-■今まで日本映画を観たことがなかったという片岡義男が、昭和10年から30年までに公開された映画をそれぞれ1本ずつ見て、その感想を書くという趣向の本。昔の日本映画と片岡義男というのはイメージが結びつかなかったけど、原節子について書いた本が出た流れで企画された本らしい。
取り上げられているのはほぼ知らない映画ばかり。でも基本的な流れとしてはまず取り上げた映画のストーリーを説明されるので、特に問題はないです。むしろ片岡義男による再構築されたストーリーを読んでいるだけでもおもしろい。その後、その映画が当時のどういう価値観を元に作られ、どういうメッセージを観客に伝えていたか、そして40年後の今から見るとその価値観はどういう風にとらえられるのか、といったことがつづられている。ご都合主義で流れる箇所を徹底的に指摘し、現代的、かつアメリカ的合理性のある片岡義男の独自の視点や論理が、戦後の日本映画のある意味のんびりした雰囲気に化学反応を起こしている感じです。

■かなり時間がたってしまいましたが、家族の文化祭、無事終了しました。天気もよかったこともあっていろいろなものを食べたり、ワークショップに参加したり、ライブを見たりして一日中楽しんでくれた方が多かったようです。笛をデコレーションするワークショップが盛況だったみたいであちらこちらから子どもたちの吹く笛の音が高架下に響いていました。
カヌー犬ブックスは今回、絵本以外の本も多めに持って行きました。見てくれるかどうかちょっと不安もあったのですが、食べもの関連の本に興味を持ってくれる人も多くいて、いろいろ本について話したりして楽しかったですね。お子さんを連れた親子でも子どもとお父さん(あるいはおばあさん)が絵本を見つつ、お母さんがレシピ本などを見てるみたいな風景もよく見かけたので、いろいろな本を持って行ってよかったと思ってます。
来てくれた皆さま、スタッフの皆さまありがとうございました。家族の文化祭はこれからも定期的に行われるようですので、今後もよろしくお願いします。

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■次は5月14日、15日に行われる東京蚤の市に出店します。東京蚤の市も気がつけば9回目。毎回どんな本を持って行くか迷いつつ、でもうちの場合、そんなにバリエーションもないので、少しずつマイナーチェンジしてみてるという感じです。今回はどうしようかまだきちんと決めてませんが、ゴールデンウィーク中にいろいろ考えたいと思ってます。

 第9回東京蚤の市
  日程:2016年5月14日(土)、15日(日)
  時間:14日(土)10:00~18:00/15日(日)9:00~17:00
  開催場所:東京オーヴァル京王閣
  東京都調布市多摩川4-31-1
  入場料:500円(小学生までは無料)
  ホームページ:http://tokyonominoichi.com/2016_spring/