「ロッパの悲食記」-古川緑波-

◆「101年目の植田正治『軌道回帰』」@アツコバルー
■昭和19年、33年の日記と食に関するエッセイという構成。特に19年の日記は普通の人からすれば「悲食記」とはまったく言えないくらい食べまくっているのだけれど、ロッパの食べ物に対する執念がすごすぎて悲しいのか滑稽なのかただ圧倒されるのみでした。
前半と後半に戦争末期(昭和19年)と戦後(昭和33年)の食物日記、その間に食べものに関するエッセイを挟んだ構成がいい。
菊池寛に戦前に一流のレストランでごちそうになった思い出をつづったあと、戦争が始まり「僕あ、ああいう美味いものを毎日食いたいと思って、努力を続け、漸く、それ位のことが出来るようにな身分になりました。ところが何うでしょう先生、食うものが世の中から消えてしまいました」と菊池寛に言うところなど、この人らしい言葉が満載で、この倍くらいの分量で読みたくなるほど。

-■毎月第三週水曜は渋谷のエッジエンドへ。最近は渋谷に行くのなんて、このイベント時だけになってます(?)。月に一回になっちゃってるので、いろいろ行きたいところがあるなーなどと思いつつ、アツコバルーで3月12日からやっている「101年目の植田正治『軌道回帰』」を見に行く。
今回の展覧会では、1986年に私家版として1000部限定で発表された「軌道回帰」や山川惣治をモデルにした写真などが展示されています。去年行われた「植田正治の道楽カメラ」もそうだったけれど、規模は小さいながら、テーマや展示方法、展示される写真の形式(今回はあえて印刷)などこだわりのある展示がうれしい。
ここはお酒も飲めるのでほんとはゆっくり時間のあるときに行って、おつまみでもつまみつつゆっくりすごいしたいところなんですけどね。下にあるクラフトビールが飲めるGoodbeer FAUCETSも気になってます。

■今月のインザパシフィック@エッジエンドは、レギュラーメンバーが二人欠席したせいかギターポップがたくさんかかって、いつもと違う雰囲気でそれそれで楽しかった。そんな影響もあって、帰ってきてからThe Hang-UpsとかThe Orange Peels、Kincaid、Bikerideといった1990年後半から2000年代初めのアメリカのギターポップを聴いている。キンダーコア、フィルターレコード、エレファント6、ミンティ・フレッシュ、マーチ・レコーズ‥‥といったレーベルの屈託のない明るいサウンドがいまでもわりと好きで、ときどき何かのきっかけがあると聴き直したりしてる。春ですねぇ~こんな曲たちをiPhoneに入れて簡単なスピーカー持ってピクニックに行きたい。去年は、春分の日近くに花見をしたけど、今年はそういう雰囲気ではまだないですね。

■三連休の一日目は、上野の国立科学博物館へ。朝起きた時はそんなところに行く気もなく、午前中スプンフルさんに行ってのんびりと話し込んだりしていたため、ついたのは1時過ぎ。当然、全部見れるはずもなく、地球館だけざっと見て日本館は次の機会に。まぁ一日いたとしても子どもたちの体力的に全部見るのは無理そうだし、当然、全部の展示に興味があるわけではない。今回は恐竜の化石を中心にわかりやすいところをさらって見た感じでした。これから機会があるたびに見に行ったらその時々でいろいろ興味の移り変わりが分かって楽しいのではないかと思う。といいつつ、最近、漣くんは図書館に行くたびに宇宙に関する本を借りてきているので次は日本科学未来館に行きたいな。

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