◆週末は風邪をひいて寝込んでました
■こけしややマッターホーン、神田志乃多寿司などの包装紙のイラストでおなじみの画家のほうではなく、大正時代、翻訳さえもあまりされてなかった頃からフランス文学を研究し、東京大学文学部長をつとめたフランス文学研究の第一人者。大正から昭和にかけてのフランス文学の翻訳事情やフランス留学の話、辰野隆、豊島与志雄、山田珠樹などの仲間との交流、フランスのマラルメの研究者との交流など黎明期ならではのエピソードが興味深く、おもしろい。
■海外の文化を貪欲に吸収していこうとするさまは、年が明けてから毎回のように大滝詠一の話をしているような気もしますが、細野晴臣が「Daisy Holiday」で語っていた大滝詠一との出会いを思い出したりした。大滝詠一が始めて細野晴臣の家に来たときに、ヤングブラッズのシングル盤をステレオの上に置いておいて試したこと、バッファロー・スプリングフィールドのアルバムをレコードショップで見つけた大滝詠一が細野晴臣が買いに来るまで何時間も買われないように番をしていたというエピソード、「当時ね、わかったかわかんないかって大事だった」という話とか‥‥あ、強引ですかね。
■ちなみヤングブラッズのシングル盤の話は、80年代、小西康陽の家に初めて細野晴臣が来るというときに、ロジャー・ニコルスのアルバムをステレオの上に置いておいたという話につながります。小西康陽の場合は、試すのではなく回答なんだろうけど。
■3月になったのでiPhoneに入れているエレクトロニカ系の音楽を全部消して、イギリスのハーモニーポップに入れ替えてみた。今年の冬はあんまりエレクトロニカ~電子音楽を聴かなかったかも。入れ替えてみてよく聴いてるのはフレッシュメンかな。フレッシュメンは、1965年に北アイルランドで結成されたビーチボーイズフォロワーのバンドで、数曲のヒットも出している。かなり忠実にビーチボーイズのコーラスに迫ってるし、曲もアレンジもいい。でもどこか突き抜けた感じがないんだけれど‥‥なんてつい言ってしまうのではアイルランド出身という先入観に違いない。
■そう、たぶん、このバンドが紹介されるときに必ず言われるだろう「アイルランドでなぜビーチボーイズ?」という疑問は、世界各国の音楽を貪欲に食い散らかしている日本人が言う資格はなし。写真を見るとサーフィンをやるような感じではない、いかにもアイルランドの人という感じのごついメンバーが7人並んでいるのだけれど、どんな風にして7人ものメンバーが集まって意気投合し、バンドが始まったのかだろう?ある日、友だちに誘われてその友だちの家に行ったらステレオの上に「ペット・サウンズ」が置いてあったりしたのだろうか?(結成年とサウンドからから考えると「サーファー・ガール」や「リトル・デュース・クーペ」か?)なんて考えるとちょっと楽しい。アイルランドのサーフィン&ホットロッドの黎明期の話(妄想)
■週末は風邪をひいて寝込んでました。なんかここ一年で4回目くらい?前は、後から考えたらあの時無理してたのが悪かったと原因が思い当たったものだけれど、最近は原因が思い当たらない場合が多い気がします。あぁ歳を取ったということか?
今回は、金曜の昼くらいから熱っぽくなって、ちょっと早めに会社をあがって8時に寝てそのままご飯もほとんど食べず、日曜の昼まで寝てました。今回はそれほど熱が高くなることもなくて、最高は土曜の夜中に計ったとき8度3分だったので、まぁなんとかなったけれど、ほんとうなら土曜の午前中に病院に行くべきだったと思う。風邪をひいたらしっかり寝て自分の回復力に身を任すのだ、という人もいるけれど、わたしの場合は、39度近くになりがちなので、とりあえず薬で熱を下げないことには始まらない。でも会社の近くの病院が信用できないってのが難点なのです。
■日曜の午後は風邪も直ってきた感じだったので、家族で「ウルトラマンギンガ」の劇場版を見に行く。制作費をあまりかけられないんだなあという感想しか出ないような内容でした。4歳と2歳の子どもが見るには十分なのかもしれないけれど。
わたしが子どもの頃は、ウルトラマン、仮面ライダー、戦隊シリーズという大きな3つの子ども向けの特撮番組がありつつ、そのほかにB級、C級の特撮ものがたくさんあったという記憶があるけれど、今ではその3つの番組がB級的な扱いに落ちてしまっているような印象。中でもウルトラマンの凋落が激しい気がするのは、ターゲットに大人も含めて新機軸を打ち出した仮面ライダー、あくまでも子どもがひっかかるギミックで押しまくる戦隊シリーズの間でターゲットが定まらないためか。意外と大きいってことがネックになってる気もしないでもない。