◆「Kari Piippo Posters & Drawings」@ギンザグラフィックギャラリー
展覧会が終わってもう1か月も経ってしまっているのでいまさらなんですが、ギンザグラフィックギャラリーで2月にやっていた「Kari Piippo Posters & Drawings」展を見てきました。
カリ・ピッポは、世界中のさまざまなポスター展でたびたび受賞するなど、特にポスターなどの分野で活躍しているフィンランドのグラフィックデザイナー。フィンランドのデザインというと、マリメッコを始めたとしたテキスタイルやイッタラなどの食器、アアルトの家具などが思い浮かびますが、意外とポスターなどのデザインは紹介されてないような気がします。
この展覧会のサブタイトルが「Simple Strong and Sharp」となっているように、カリ・ピッポのポスターは、最小限の力強いタッチで構成されたタイポグラフィーやイラストが印象的です。かつ、そこに描かれているものがちゃんとポスターの意図する内容と合致しているので、ちょっとじっと見ていると「あ、そういうことね!」という発見があって楽しい。
スイスのデザイナーのようなかっちりとした構成とフランスのポスターのユーモアのいいところをあわせもったようなポスターの教科書とも言える作品で、世界中でレクチャーやワークショップを開催しているというのもうなずけます。
一緒に展示されているドローイングをみるとこういった発想が、普段の生活の中の出来事や思いつきの積み重ねによるものだということも分かります。
初日にはカリ・ピッポ自身によるギャラリートークもあったみたいなので参加したかったですね。ワークショップの様子を撮ったドキュメンタリーとかあったらおもしろそう。