◆「芹沢銭介と柳悦孝-染と織のしごと-」@日本民藝館
この本を読んでいたら駒場東大前にある日本民藝館に行ってみたくなって、サイトを調べてみたら、特別展で「芹沢銭介と柳悦孝-染と織のしごと-」をやっているとのこと。染物も織物もまったくわからないわたしですが、しばらくのあいだ柳宗悦の本を中心に、骨董に関する本を読んでみようと思っているので、行くことに意義がある、行けるときに行っておこう、といった軽い気持ちで見てきました。
しかし、急な思いつきと勢いで見に行ったにもかかわらず、思っていた以上に中芹沢珪介と柳悦孝の作品が素晴らしくてちょっと感動しました。Webで作品の画像を見たときは、模様などが素敵だな、くらいだったのですが、実物を見てみたら、色合いや質感、微妙なグラデーション、細かい細工などWebでは分からない部分の細やかさや凝り方がすごくて、そんな簡単に“素敵だな”なんて言えるようなものじゃなかったです。
この本を読んでいると、柳宗悦の自分がいいと思ったものに対する執看がすごいんですけど、こういう作品を見てみると、そのとりつかれるような気持ちが少しだけ分かるような気がしますね。かといって、わたしに手に入れられるものでもないし、柳宗悦的にはこういうもう評価が固まっているものは蒐集ではないんでしょうけど。
ちなみに静岡の芹沢鐘介美術館では、開館30周年記念として「巨匠・芹沢錐介-作品でたどる88年の軌跡-」が今開催されていて、ちょっと行きたい気分になってます。でも、ほかに静岡に何があるのかまったくわからないんで、さすが踏ん切りがつかずって感じです。