◆立川のmarumi-ya
たいていの植草甚一の本はタイトルがよいのだけれど、これはその中でも1、2を争うんじゃないでしょうか。
インパクトのある植草甚一の写真をうまく使った筒の函も凝ってるし、こういう本を手に取ると「スクラップブック」とか「●●誌」のようなアンソロジーもいいけれど、きちんと単行本を集めておきたいな、と思いますね。
内容はといえば、ジャズやロックや外国小説、映画、雑貨などについて、植草甚一のあのいつものような文体で書かれていて、この本だからという特徴はあまりないです。ただ個人的には、テーマを決めて組まれたものよりも、この本や「ワンダー植草・甚一ランド」「ぽくは散歩と雑学がすき」みたいにバラバラの内容を寄せ集めたもののほうが好き。というよりも、テーマが決まってると途中で飽きてきちゃうんですよね。昔はそんなことはなかったので、単に歳をとって、植草甚一の好奇心について行くだけの体力がなくなってるだけなのかもしれませんが‥‥。
さてさて、今年のゴールデンウィークは、あっという間に過ぎてしまったような気がします。去年、一昨年は、漣くんもまだまだ小さくて、ほとんど出かけるということもなくて、ときどき親戚や友だちが遊びに来るほかは、近くの公園とかに出かける程度だったので、4日くらい休むと、なんかずいぶんゆっくりしてる気がするけどまだまだ休みなんだなぁ~なんて思ったものでしたが‥‥
とはいうものの、今年も一泊二日で伊豆に行った以外は、吉祥寺や立川、国立など近場に出かけただけだったし、それもたいていは4時か5時くらいには帰ってきてしまうという感じだったのですが、やはりちょっとでも出かけると気分的に違うものですね。
それにしても、毎日のように13キロ近くある漣くんを抱っこして出かけてると、4日日くらいから肩が痛くなってきて、これからもっと子どもがアクティブになっていったらどうなっちゃうのか、なんてちょっと心配。などと思っていたのですが、連休中、一日自由時間ができて、ひとりで高円寺の古書会館を中心に中央線の古本屋レコード屋巡りをした次の日の朝の筋肉痛のほうがひどかった、という‥‥。どんだけ本買って歩き回ってるんだか‥‥。
漣くんはすぐに抱っこをせがみながらも、時々は歩いてくれるけれど、本は絶対に歩いてくれませんもんね。
植草甚一が古本屋巡りをしていたせいで、歳をとっても足腰がしっかりしていたという話は有名ですが、それを実感したゴールデンウィークでした。
って、中身もないうえに、そんなオチもうどうかと思うので、連休中に行った立川のmarumi-yaを紹介します。
marumi-yaは、去年の9月に国立でやっていたワイワイ祭りに行ったときに知った、玄米ご飯をメインにしたメニューが食べられるお店です。ワイワイ祭りの時は、確か玄米が売れ切れたとかで食べられなかったのですが、そのあと場所をウェブで確認したら、立川に行くときに電車から見えるビルにあることが分かり、立川に行くたびに行ってみたいと思っていました。
今回初めて行ってみたそのピンクのビルには、marumi-yaのほかにもカフェや食器を売っているお店などが入っていて、外から見たちょっと古いピンクのビルの印象に似合わず、なかなかいい雰囲気。marumi-yaも窓が多くあり日当たりや風通しのよい部屋で、木製の古いテーブルやイスが置いてあって、カウンターの横には絵本が売られていたりして素敵なお店でした。
わたしが食べたのは鶏肉団子の甘酢あんかけ(もしかしたらちょっと名前は違うかもしれません)。漣くんが食べそうなものと思って頼んだのですが、それよりもミオ犬が頼んだはるさめにがっついてました。いまいち漣くんの好きなものが把握できてないお父さん。いや、甘酢あんかけも最後のほうは団子だけでなく“あん”までも飲んだりしてましたが‥‥。
鶏肉団子の甘酢あんかけ定食
それから、前述したようにここは電車から見えるビルの一室なのですが、逆に、この部屋から立川に入って来たり出ていく電車が一望できるので、電車好きの漣くんとしては興奮しどうし。何か食べては「おいしい!」を連発し、電車が通るたびに「がたんがたん」を繰り返して、周りのお客さんが温かい人たちでよかったものの、静かなお店の雰囲気をかなり壊してました。すみませんっ。
ちなみにお店の人は、先日国立のヒラヤギャラリーで行った「みんな丘へ!」に来てくれたそう。わたし自身、イベントの時に話したりしたわけではなかったので、絵本を見ていたら声をかけられてびっくりでした。
店内の様子