「くるみが丘」-井伏鱒二-

井伏鱒二の本を読むのは、今年初めてですね。特に作品をリストとかにして追っているわけではなくて、たまたま古本屋で見つけたら買う、という感じなので、ちょっと気を抜くとあいだがあいてしまいます。
とりあえずこの本の何がいいってタイトルがいいですよね。くるみが丘自体は最後のほうに少し出てくるだけなんですけどね。同級生の二人が、いじわるな教師に、異母兄弟だと言われたことがきっかけで、二人で家出をし、東京に出てきて日雇いの仕事などに就きながら過ごす顛末が描かれていきます。パチンコ屋や横浜での船の仕事場、ファッションショーの様子など、映像にしたら映えそうな場面がたくさん出てくるし、ストーリーも単純なので、映画化しやすそうだなと思って調べてみたのだけれど、映画化されてるわけではなさそうです。ざんねん。

あっという間に5連休も終わり。連休中は、久しぶりに外苑前~表参道に行って、ワタリウム美術館で「ルイス・バラガン邸をたずねる。」を見てきました。ルイス・バラガンは、ピンクや水色など、メキシコらしい原色を壁などに取り入れる一方、水面や光、庭の木などをうまく取り入れた建築が特徴的なメキシコの建築家。昔、ルイス・バラガンが手がけた建築の特集を、テレビで放送していたのを見て、ずっと気になっていて、出かけてみたのだけれど、さすがにその建築物の特徴をうまく伝えきれてるとは言い難いかも?建築家の展覧会は難しいですね。唯一人だかっていたのが、その建築を紹介しているモニターの前ってのも、なんだか‥‥という気がしました。