「感想B」-吉田健一-

今週は家に帰ってくるのが遅かったのでなかなか雑記を書いている時間がとれず。新着本もお休み前にもう少し更新する予定だったのだけれどぜんぜん更新できませんでした。そんな状態なのですが、明日からパリ(フランスのほうね)に行くためカヌー犬ブックスは少しのあいだお休みさせていただきます。昨年の10月にバリ(インドネシアのほうね。モニターだと点と丸の違いがわかりにくいからなぁ)に行ったばかりなのに‥‥という感じではあります。まぁこの時期だからチケットが安いとかいろいろいろいろあるわけで‥‥。

話は変わりますが、日曜日に「なんじゃもんじゃ」(角川文庫だと「コーヒーと恋愛」)を見に行ってきました。前にも書いたけれど、獅子文六の「可否道」を映画化した作品で、中年増で決してきれいではないけれど親しみあるとして人気のあるテレビタレントの坂井モエ子を森光子が、若くて美人で奔放な丹野アンナを加賀まりこが演じている。1963年の映画。なんだか今と変わらないような変わったような、よく分からない森光子ばかり気になってしまった。といったら大げさか。森光子は1920年生まれなので当時43歳かぁ。モノクロのせいかかなり若く見えるような気がする。40年後、85歳になっても、東京ドームで、ひ孫とも言えるような年齢のジャニーズのタレントに囲まれて大晦日にテレビに出てる、なんて当時誰も想像しなかっただろうなぁ。当然、1963年にジャニーズはないし。
ストーリーはほぼ小説と同じで、映画ならではのアディショナルはないけれど、配役もぴったりだし、テンポもいいし、きっちりと作られた映画という感じで良かったです。それにしても1963年に貯金が300万あるってすごい。そして実際にはそんなにかからなっただろうけれど「100万あればパリに行けるわよ」という時代と、3泊5日だけど●万でパリに行けるようになった今のギャップはすごい。そういえば、最後に坂井モエ子がパリにいくところが、小説では、もう少し前向きに描かれていたような気がしたけれど、どうだったのだろう。わすれました。