「随筆 硝子の女」-室生犀星-

◆東京蚤の市、ぶじ終了しました。皆さまありがとうございました!
女性にまつわる随筆をまとめた「随筆 女ひと」(正・続)に続いて発表された随筆集。「随筆 女ひと」はまだ未読なんですが、この本でも室生犀星の女性崇拝そして無類の女好きとして老作家の日常に関わってくる女性たちとのやりとりや女性観がつづられています。よくわかりませんが、出版社の担当者をはじめとして、室生犀星に関わってくる女性が多かったのかなという印象を受けるのですが、実際はどうだったんでしょうか?

さて、週末は東京蚤の市でした。2日とも天気に恵まれ、たくさんの人に来場していただき、そしてカヌー犬ブックスのブースにも足を運んでいただきありがとうございました。
わたし自身は漣くんと2人だけで参加したので、あまりお店をまわったりできなかったのですが、朝、ちょっと早めに会場に行ってみなさんがお店の準備をしてるのを見てみたり、終わってから会場を歩きまわったり、またお店から前を行き来する人たちを眺めてるだけでも蚤の市の雰囲気を味わうことができました。
それからわたし自身の友だちもたくさん来てくれたのですが、「もう帰っちゃったかな」と思っていたら、しばらくしてまたブースに寄ってくれるなど、長い時間、蚤の市を楽しんでいたみたいでよかったです。

お店のほうは基本的には料理本を中心に本を選んで持っていったのですが、一日目の様子をみて二日目は本を一部入れ替えたり、余裕を持って見れるようにラックを追加したりしました。前回の雑記でうちは什器がないんですよね、なんてことを書きましたが、それ以前に来てくれた人がゆっくり見れるようなレイアウトだったり、人と人がぶつからないように本を配置したり向きを変えるなど、考えるべきことがたくさんあることを知り、勉強になりました。
帰ってきて酔った勢いでツイッターにはつらつらと書いてしまいましたが、いろいろな意味で考えることも多かったし、これからはこういう風にしていきたいなぁということも漠然と思い浮かんできたりして、これからカヌー犬ブックスをやっていくのがまたちょっと楽しくなりそうです。ふふふ。

そして、こんな悩みながら細々と続けているカヌー犬ブックスを、東京蚤の市に誘っていただいた手紙社のみなさん、そしてイベントを支えてくれたスタッフのみなさん、ありがとうございました!

東京蚤の市
2日目のカヌー犬ブックスのブース、改めて人がいない状態で見ると見ると地味ですね

「作家の酒」-コロナ・ブックス編集部-

◆いよいよ週末は東京蚤の市!
こんな本を通勤時間に読んだりしてると、そのままパスや電車に乗ってどこかに行ってしまって適当な場所で降りて、目についたお店に適当に入ってお昼からのんびり飲んだりしたいという気分になってしまいます(コミマサさんか?)。少なくてもお休みの目の前の夜とかお休みの日の午後とかに軽く飲みながら読むべき本。

前回「作家のおやつ」を紹介したときに、「実際にそこで食ぺたと思われる仕事部屋や机などと一緒に撮られた写真や、そのおやつについての作家自身の文章の引用が掲載されていたりして本全体としていい雰囲気になっています。やっぱりおやつは色合いがきれいだったり形がかわいかったりするので、基本的には落ち着いた雰囲気の作家の仕事部屋と一緒だと映えますね。」なんてことを書いてみたけれど、この酒のほうは、それぞれのなじみのお店と家で飲む時の料理の写真が主になっていてこれはこれでいい感じです。

紹介されているのは、井伏鱒二、山口瞳、吉田健一、田村隆一、中上健次、池波正太郎、立原正秋、三島由紀夫、田中一光、赤塚不二夫、福田蘭堂、秋山十三子、稲垣足穂、小津安二郎、宮脇俊三、高田喜佐、黒澤明、草野心平、種村季弘、大籔春彦、埴谷雄高、田中小実昌、長新太、田辺茂一、山田風太郎の26名。
つぶれるまで飲まないと気がすまない感じの人や朝からほぼ一日中飲んでたんじゃないかという人、酔いつぶれることもなく常に礼儀正しく飲んでいた人、家ではまったく飲まなかったという人‥‥、また一人で大勢で、あるいは文学談義に花咲かせる人、文学のことはまったく話題にすることがな人、飲みと下ネタを言うようになる人、はたまた場末の飲み屋をはしごしたり、料亭のようなところで静かに飲んだり、老舗のバーでバーテンと話したり‥‥と、酒との関わりは人それぞれ、そしてひとりの人でも時と場合によってさまざま。その作家のイメージや作品を思い浮かべながら読んでると楽しいです。しかしみなさん高そうなお店で飲んでマス。

文章のほうは、基本的な構成として、その作家が酒やつまみ、写真で紹介している飲み屋について書いたものを抜粋したものと、奥さんや子ども、あるいは友人がその作家の飲んでいるときのエピソードなどを書いたものの2つが掲載されてます。その中で気になったのは、吉田健一について娘さんの吉田暁子が書いていること。そして吉田暁子は翻訳家なのですね。ちょっと調べたらサガンの「厚化粧の女」やロジェ・ヴァディムの「我が妻バルドー、ドヌープ、J.フォンダ」、フランソワーズ・マレ=ジョリスの「ダイエット」といった作品の翻訳をしているようです。
「作家の娘」好きとしては、エッセイ集とか出してたら読んでみたいのだけれどまとまったものは出てなさそう。吉田健一の本のあとがきなどはときどぎ書いているみたいですけどね。

このシリーズは最近出た「作家の旅」もまた違う見せ方ができてそうでちょっと期待。今度本屋さんに行ったときにチェックしたい。

さて週末は東京蚤の市です!
ゴールデンウイークくらいから少しずつ準備を始めたいな、と思っていたにもかかわらず、けっぎょくほとんど進まず。テスト前の学生みたいな感じで今週になってあわててます。本の選択や値札付けもそうですが、オンラインショッブということもありお店を作るための本棚などの什器がほとんどないのってのがさみしい。こういう時のために普段から一つ一つ小さな本棚とか本を飾るためのものとか集めて行かないとだめだなと実感してます。漣くんも3歳になったしこれから一箱古本市のようなイベントにも少しずつ出店していきたいと思っているので本だけではなくそういったものも意識して集めるようにしないとね。

昔、「クーネル」のインタビューでチクテカフェの人が「二十歳になったときに親からどんなお祝いが欲しいか聞かれ、多分、親としては成人式に着て行く着物などを予想していたのだろうけれど、将来カフェを開ぎたいと思ってて、そのとぎに使えるイスとテーブルをもらうことにした」みたいなことを言っているのを見て、すごいな、と思ったものだけれど、それってほんと大切なことですよね。40過ぎたおっさんが今ごろなに言ってるんだって気もしないでもないですけど。いや、40過ぎたおっさんだからこそそういうことを後回しにしがちなので、ちゃんと心に留めておくようにします。
とはいうものの、でぎる範囲で納得できるすてきなお店が作れるようにがんばります。めずらしくプレッシャーのかかる状況でいろいろ悩んでますが、いろいろやりたいこともあって今から楽しんでます。

本のほうは、うちは基本、料理と暮らしの本しかないですし、古本屋として在庫も多いわけではないので、作家の食べもの随筆や古めのレシピ本がなんとなく多めになるのかなといった感じで、新しめのものも持っていくつもりですし、サイトの様子から大ぎく変わるような感じではないです。
なので、ほかに出店する古本屋さんには、料理本とかレシピ本とかを持っていくのをできるだけ避けていただけないかと心からお願いします(笑)。ふふふ。

「ケトル VOL.06 -サブカルじゃない!最先端の中央線特集-」

◆5/26日、5/27に京王閣で行われる東京蚤の市に参加させていただきます。
「ケトル」は創刊準備号が本屋特集で、しかも麻生久美子の「私の本棚」とかもあってちょっと買おうかな、なんて思ってたんですけどけっきょく買わず、気がつけぱそれから一年、もう6号まで出てるのですね。時間が早くてぜんぜん追いつけなくなってるなー

そんな6号は中央線特集。しかもありがちな中野から吉祥寺、三鷹ぐらいまでではなく、立川まで掲載しているのがうれしい。もう、個人的には中央線って言ったら、東小金井くらいから立川までくらい中心で、中野とか高円寺なんてまったく生活の視界に入ってないんですよ。
といっても、東小金井のインド富士とか国分寺のROOFとかクルミドコーヒーとか立川のシンボパンとか‥‥、前々から行こうと思いつつもなかなか行けなかったところがやっぱり気になってしまいます。もちろん新しく知ったお店もありますけどね。
武蔵小金井では、先日、はけ市でお世話になった中村文具店や近所にあるカフェ、スプンフルなどが載ってます。たまにはこういう雑誌を眺めつつ、週末にどこかに行くかねぇ~!

ところでツイッターなどですでに告知をしてしまっていたので、すっかりこちらでも告知した気になっていましたが、調布にある京王閣で5月26日、27日に行われる東京蚤の市に参加させていただきます。
東京蚤の市は、手紙社さんの「古いものの美しさを知ってほしい」「ヨーロッパの都市で行われている蚤の市の雰囲気を楽しみたい」という気持ちから生まれたイベントで、家具や暮らしの道具、古書、ファブリック、カメラ‥‥など「古いものを扱うお店」が全国から集まります。またライブやトークショー、ワークショップなども行われるようです。

サイトで紹介されている参加店を毎日チェックしていると、大切に古いもののよさ大切にし、それらに愛着を持っている個性的なお店ばかりで今からため息が出てしまいます。なんとなく普通のしかもオンラインで細々と行っているうちみたいな古本屋が参加してもよいのかな?という気分になってしまいますが、来ていただけるみなさんが少しでも興味を持ってくれそうな本を持っていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。
お店として参加させていただくのも楽しみですが、当日わたしもいろいろなお店をまわってみて蚤の市の雰囲気を味わえたら、とも思ってます~!

 ■第一回東京蚤の市
  日程:5月26日(土)、27日(日)
  時間:11:00~17:00
  開催場所:東京オーヴァル京王閣 東京都調布市多摩川4-31-1
  入場料:300円
  ホームページ:http://tokyonominoichi.com/

東京蚤の市

「本郷菊富士ホテル」-近藤富枝-

◆奈良原一高と堀野正雄と口ベール・ドアノー
「田端文士村」と合わせて前々から読もうと思いつつもなんとなく読むきっかけがないままになっていた本。陽気もよくなってきたし、ゴールデンウイークは本郷とか根津とか散歩したいなぁなんていう妄想ついでに読んでました。

本郷菊富士ホテルは、1914(大正3)年に創業された東京大学に程近い所にあったホテル(高級下宿屋?)で、開業当初は外国人客が多かったようですが、次第に谷崎潤一郎や竹久夢二、坂口安吾、宇野浩二、直木三十五、広津和郎‥‥といった文士や左翼活動家などが泊まり込み、活動の拠点となっていたというユニークなホテル。この本では、そんな作家たちの本郷菊富士ホテルの生活ぶりを中心に描きつつ、菊富士ホテル、そして創業者の羽根田幸之助ときくえ夫婦の浮かび上がらせています。まぁ基本、男女関係の話が多いですけどね。大正から昭和の初めにかけて、、この本郷や田端、馬込、阿佐ヶ谷、早稲田
、鎌倉‥‥など、いわゆる文士村と呼ばれた文士が集まっていた地域がいくつかあるけれど、それぞれ特色があっておもしろい。阿佐ヶ谷の作家なんて酒とか将棋の話ばかりで女性関係とかお金とか思想の話なんてほとんどでてこないですものね(あ、太宰治くらいか)。

話変わって、もう終わってしまっていますが、4月の終わりの金曜はフレックスで会社をあがったりして、夕力・イシイギャラリーフォトグラフィー/フィルムでやっていた奈良原一高展、写真美術館で「幻のモダニスト 写真家堀野正雄の世界」「生誕100年記念写真展 口ベール・ドアノー」を見てぎました。

タカ・イシイギャラリーフォトグラフィー/フィルムは会社の近くにあって、ラリー・クラークやアーヴィング・ペン、植田正治、森山大道といった写真家の展覧会を行っているのでチェックしているギャラリー。気が向いたときにお昼休みなどに見に行けるので次にどんな展覧会があるのか毎回楽しみにしてます。

今回の奈良原一高展は肖像をテーマに選定した前期(3月30日-4月14日)と、街をテーマに選定した後期(4月17日-4月28日)と分かれていたのですが、まだ炭鉱として人が働き・暮らしていたときの軍艦島や修道院、刑務所などちょっと特異な場所で撮影されている作品が多いせいもあるかもしれませんが、どちらも独特で力強い世界観が確立されていて、昼休みに気軽に見る感じではなかったかも、なんて思ったりしました。

続けて会社をあがってから写真美術館で「幻のモダニスト 写真家堀野正雄の世界」と「生誕100年記念写真展 口ベール・ドアノー」。写真美術館は木・金が20時まで開館しているのがうれしい。
堀野正雄の写真は、写真そのものよりも雑誌に掲載したグラフモンタージュがおもろしかったです。戦後、写真家としての活動をやめてしまうのですが、50年代、60年代以降の印刷技術が発達して、かつ報道写真として撮るべきものが明確に存在した時期に活動していたらどんな作品を残したのだろうかと思ってしまいました。前にも書きましたが、安井仲治や野鳥康三、中山岩太など戦前の写真家の写真を前衛芸術としてとらえた活動が最近気になります。

最後の口ベール・ドアノーは、先日も書いたようにわたしの中でちょっと再評価しようと思っているところだったのでついでに見た感じ。あらためて作品をまとめて見てみると、すごく自然に撮られた作品と、やっぱりあざといというか恣意的なところが気になってしまう作品と両方ありますね。でもスナップ写真とはこういうものなんだ、ということがよくわかって勉強になりました。もちろんそれによって自分の撮る写真がうまくなるかどうかというのは別問題ですけど。

「氏神さま・春雨・耳学問」-木山捷平-

◆冬から春にかけて聴いてたCDをいくつか
講談社文芸文庫からでている木山捷平の本もようやくそろって、これでおしまい。木山捷平は作品数もそれほど多くないので、全作品をカバーしてくれれぱいいのに、なんて思ったりしますが難しいのかな。文芸文庫は短編集に関してはオリジナルに編纂したものも多いし(最近はそうでもない?)、網羅性という意味ではちょっと弱い。
あと、すぐに品切れになるものと増判されてわりといつまでも残っているものと分かれる気がするけれど、その区別はどこでつけてるんでしょうかね。単に売れてる売れてないだけではないような気がしますが。

さて最近よく聴いているCDをいくつか。(しかし前回もそうだったけど、このテーマで何か書こうとすると放置状態になって更新が遅れますね)

ざっくりと言って、今年に入ってからはイギリスのソフトロック~ハーモニーボップばかり聴いてます。去年の終わり頃に、来年は60年代の音楽をちゃんと聞きなおしてみようかな、なんてことをなんとなく思っていたら、年の初めのサンデーソングブックでバタースコッチの「そよ風の二人」がかかったので、一気にイギリスへ行ってしまった感じですね。「そよ風の二人」は1970年のヒット、というツッコミはなしで。あ、でも60年代って1961年から1970年までですってことで。

やっぱり、イギリスのポップスは、カラッと晴れわたってない分(偏見)、冬から春にかけての時期がよく似合う。まぁ今年は、3月になってもダッフルコートが手放せないくらい、いつまでも寒くてなかなか春になってくれませんでしたが。

-■「Don’t You Know It’s Butterscotch」-Butterscotch-
工ジソンライトハウスをはじめ、バリー・マニロウやクリフ・リチヤードなどに曲を提供しているソングライターグループ、アーノルド、マーティン&モローのグループ。このCDのほかに最近、このチームがぽかの歌手に提供した曲を収録した作品集「Cant Smile Without You-1966_77」も出ています。イギリスだけではないけれど、60年代後半から70年代初めはこういう作家たちによるグループが多い。モンキーズの影響なんでしょうかねぇ。でもこの流れがキャロル・キングなどのSSWにつながっていくのかも、とか適当に言ってみたりして。で、このバタースコッチ、無理のない自然できれいなメロディとハーモニー、弾むような適度なピート感、そしてそれらを盛り上げるストリングスなど、バンク/ニューウェイヴ以降では考えられないストレートなサウンドのポップス。ヒットした「そよ風の二人」はもちろん、「Constant Reminder」「All On A Summers Day」や「Cows」などどれも名曲ばかり、なにげにインストの「Theme For A Theme」とかもちょっとヨーロッパの映画音楽風で気に人っていたりします。

-■「You’ve Got To Be Loved」-The Montanas-
1965年から1969年にかけてパイ・レーベルから出したシングル曲と未発表曲を網羅したペスト盤。このほかにMCAからシングルを1枚出しているだけでアルバムは残していないようです。拙い感じのR&B的な曲が数曲ありますが、トニー・ハッチがプロデュースを手掛けているだけあって、洗練したサウンドとコーラスがすばらしい。タイトルにもなっているトニー・ハッチ作の「You’ve Got To Be Loved」と董頭に、いま聴くと60年代にしか生まれようがなかった60年代的な名曲ではあるのだけれど、60年代後半のイギリスでこれが売れる感じはしないのはなぜだろう?もしかしたらロジャー・ニコルスで一番好きな曲かもしれない「Let’s Ride」のカバーも、原曲の雰囲気を残しつつ、自分たち(なのかな?)の個性もさりげなく主張(とまではいかないか)していてロジャー・ニコルズ&ア・スモール・サークル・オプ・フレンズよりもいいんじゃないかと思ったり、思わなかったり。しかしこのさりげなさがモンタナスのよさでもあり、弱みだったのかもしれない、とか思ったり、思わなかったり。

-■「Looking Back」-West Coast Consortium-
トニー・マコウレイのことを調べてる時に知ったグループで、1967年から1970年にかけてPyeからリリースしたシングルのA面B面に未発表音源を加えたコンピ盤。「All The Love ln The World」という曲がイギリスでヒットしているのみでThe Montanasと同じでアルバムは出していないようです。この辺のイギリスのグループってシングル盤だけ出して解散しちゃったバンドが多いですね。というか、名義的にはWest Coast ConsortiumだったりConsortiumだったりROBBIEだったりしているとはいえ、 PYEだけで7枚のシングルを出してる段階で曲数的にはアルバム作れちゃうって気がしますが。まあアルバムよりもシングルが重視されていたってことなんでしょう。トニー・マコウレイ関連でたどり着きましたが、収録されてるのはメンバーによる曲が多く、これがソフトサイケだったり、フォークロックぽかったりGSぽかったりとさまざまですが、どれもポップでしてよいです。ちなみにこの後メンバーはAlRBUSというプロジェクトに発展するらしいのですが、こちらはまだ未聴。

-■「The Very Best Of」-The Casuals-
1968年に全英で2位となった「Jesamine」や「Toy」(30位)を収録したベスト盤。ジャケットがかなり‥‥な感じなのですが、ロジャー・ニコルス/ポール・ウィリアムズ作の「Someday Man」やニルソン作の「Daddy’s Song」、アソシエーションの「Never My Love」といったカバーが収録されていて、いかにもこういった曲をカバーしそうなサウンドのバンド。一瞬「Hello lt’s Me」も?とか思ったけれどそんなわけはない、ですよね。「Jesamine」はバイスタンダーズの 「When Jesamine Goes」をタイトルを変えたカヴァー。また前述のアーノルド、マーティン&モローやロイ・ウッドによる曲などもあり、曲自体のある程度のクオリティを保ってます。でもこういうバンドを続けて聴いていると、バンドの個性ってなんなんだろう、という疑問が頭をかすめてしまうのも事実。その点、アメリカのコーラスグループだったりソフトロックと呼ばれるグループは、売れたかどうかは別としてそれぞれのバンドで個性と出すことに成功しているような気がします。この辺は層の厚さの違いなのだろうか。

-■「Flying Machine」-Flying Machine-
ほんとはPickettywitchの「That Same Old Feeling」を聴きたいと思っているのだけれど、CDが見つからなくて代わりにこれが見つかったという。Flying Machineも長いこと行方不明だったのでうれしいけれど、「That Same Old Feeling」はPickettywitchのバージョンのほうが好きかな。とはいうもの「Smile A Little Smile For Me」「Send My Baby Home Again」「Marie Take A Chance」と冒頭で続くトニー・マコウレイの3曲でノックアウトなアルバムです。

「あ・ぷろぽ-それはさておき」-山田稔-

◆ゴールデンウィーク前半
さてさて、気がつけぱ、4月も終わってゴールデンウィーク。
今年も特に大きな予定はないけれど、なんとなく毎日出かけてる感じなので、備忘録の意味も込めてゴールデンウィーク前半の様子をメモ程度に。
といっても、最近はそういうメモ的な内容はツイッターでこと足りてしまうので雑記から抜け落ちて行く日常が多くなってます。まぁだいたい子どもと遊んでるだけなんでどうでもいいと言えばいいんですけどね。

ゴールデンウィーク前の24日は、ミオ犬が健康診断だったため、一日会社をお休みして漣くん、暁くんを連れての平日ならではの井の頭三昧。

動物園は、漣くんが1歳くらいから行ってるのですが、行くたびに見てよろこぶ動物が増えていって、かついろいろな反応が返ってくるようになるのが普通におもしろい。ただ併設してある乗りものに乗りたがるだだこね度が強くなっていってのがめんどう。でもそのわりには、実際に乗ると妙に固まってしまったりして、よくわからん。今回は路面電車風の電車が前後に動くやっと新幹線に乗ってとりあえずは満足っぽい。あとはメーリーゴーランドかコーヒーカップに乗りたい風だったが、「またこんどこようねー」って言ってごまかす。

ところで井の頭自然文化園のポスターは、駅とかでもみるたびにいいなぁと思うのですが、だれが手がけてるんでしょうね。

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お昼ごはんは、いせや。本店に続いてこちらも建て直しが行われるらしいですね。そのせいというわけではないと思いますが、平日の昼間でもかなりの人がいました。
でもさすがに昼間から座敷で飲んでる人もいないので、ちょっとした個室のような小部屋の座敷でちょっと衛生的にどうなの?という気もしないでもないけれど、畳の上で暁くんを遊ぱせておきつつ、お父さんはビールを飲んだりしてのんびり。しかし、いせやのトイレで赤ちゃん用のミルクを冷やした人ってのもそんなにいないんじゃないかな、とか。

食後は、井の頭公園を散歩したりしつつ、サイクルボートに乗る。秋くらいから今度漣くんと来た時に乗って見ようと思っていたのですが、気がついたら春になってしまったので、休日はもう乗れません。
実際、今回もわたしが足でこいで、漣くんがハンドルを回して進んでいたのですが、それほどボートが出ているわけでもないのに、カップルのポートにぶつかりそうになったりして、あわててハンドルを取り返すという感じでした。というか、大きな声で「事故でーす」って大きな声で叫びながらぶつかってってるので、かなりヒヤヒヤ。

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で、おやつはドナテロウズ。わけあってここ10年くらいきてなかったのですが、ここももうすぐ閉店ということで。猫たちも含めてちょっとさみしい。その前はけっこう来てたんですけどねえ~
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28日はマザーディクショナリーの春の会。近くに住んでいるミオ犬の友だちと大人3人、子ども2人で原宿まで。前回行ったときは千駄ヶ谷にあるラミュゼ de ケヤキだったので(2010年3月、もう2年前かぁ~)、ディクショナリー倶楽部に行くのは初めて。原宿と渋谷のちょうど真ん中くらいにあって。自分だけだったらいろいろうろついちゃうところですね。
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会場は子ども連れの人たちで大盛況だったのですが、みんなわりと自由にごはんを食べたり、話したり、ショッブをまわったり、ワークショップに参加したりしていて、気軽に楽しめました。

基本的に女の人向けのイベントなので、わたしはマフィオのドライカレーを食べながらビールを飲んで、ミオ犬たちがお店をまわったりしているあいだ、漣くんの相手という感じ。漣くんと遊んでるといろいろ見知らぬ子どもたちに話しかけられるのですが、「ここ子どもが遊ぶところがなくてつまんないねー」って言ってた女の子がいてちょっと笑った。次回はお母さんだけじゃなく子どもも楽しめる場所があるといいかもしれませんよー。

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続けて29日は、たいてい夜しか会わないメンバーでの都電荒川線ツアー。荒川線沿いに住んでいる人にいろいろ案内してもらいました。

前から行きたかったキアズマ珈琲は、建物の外観はもとより、店内の様子も落ち着いていてものすごくよかった。漣くんにあわせてコーヒーじゃなくてリンゴジュースを飲んでしまったのが、ちょっと残念でしたが。こんなところにひとりで来て、コーヒーを飲みながらゆつくり本や雑誌を読んだりしたいです。
2階が喫煙になっているのですが、ソファーがあったりしておすすめ。わたしたちが行ったときは煙草をすってる人は誰もいなかったし、席の間隔もゆったりしているので、すっている人がいてもそれほど気にならないかも(まあ人によるかとも思いますが)。

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ゴールデンウィーク中ということもあるのか電車自体は思っていたより常に混んでましたね。あと漣くんに合わせてもらってあらかわ遊園にも行ったのですが、こちらも小さな遊園地のわりにはおおにぎわいで、中には1時間待ちというアトラクションもあってびっくり。
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今回はほんとは三ノ輪まで行きたいところをあきらめたり、あらかわ遊園に行ったり漣くんに合わせてもらってしまって、ほかの二人には申しわけなかったです。
最後は、庚申塚のホームのなかにある御代家という小さな居酒屋で5時半の開店から8時くらいまで飲む。のんびりした雰囲気でいい感じのお店でした。もうちょっと飲みたい気もしましたが、それをお前が言うな、と。

で、次の日、出かけようと思ったらカメラをどこかに忘れたことに気がついたりして‥‥

(後半に続く?)