「The Color Kittens」-M.W.Brown、A.Provensen、M.Provensen-/「A Child’s Garden of Verses」-R.L.Stevenson、A.Provensen、M.Provensen-

絵がかわいかったのと比較的値段が安かったので、下のサセックの本と一緒に注文してみた。実際に届いてみると思っていたよりも大きなしっかりとしたハードカバーの本だったのでうれしい。(写真では同じにしてしまっているけれど「A Child’s Garden of Verses」の大きいです。)

それぞれGolden Books Family Storytime、Golden Books Classicsというシリーズの一冊らしいのだけれど、これはLittle Golden Booksの復刻版なのかな。ちょっと分かりません。
作者のプロヴェンセン夫妻は、夫のマーチンがディズニーの「ファンタジア」「ダンボ」などの制作にかかわっているときに知り合い、1947年に、「The Fine Side of Folk Songs」というフォークソング集の挿絵を初めて二人で手がけたのをきっかけに、以後50冊以上の本を刊行しているアメリカを代表する絵本作家。日本では、「スティーヴンソンのおかしなふねのたび」(翻訳:平野敬一)「シェイカー通りの人びと」(翻訳:江國香織)「パパの大飛行」(翻訳:脇 明子)といった本が翻訳されているようです。「A Child’s Garden of Verses」は「いろいろこねこ」という題名みたいです。

なんてことを書いていますが、実は何にも知らずに表紙だけ見ていいなと思うものを適当に買ったら同じ作者だったのでちょっとびっくりしました。絵の感じも同じというわけでもないし・・・・。

「This Is New York」「This Is San Francisco」-Miroslav Sasek-

ミロスラフ・サセックの子どものための旅行絵本シリーズより、最近復刊されたニューヨークとサン・フランシスコの本。

前から古本屋やカフェで飾られているのを見ていいなとは思っていたのですが、値段が高すぎてちょっとという感じでした。と言いつつ再発されたこれらの本も洋書屋で見ると3000円位したりして結局アマゾンで注文。なんと1冊1600円!思わず2冊買ってしまいました。一年前に初めてアマゾンで本を買ったときは届くまで半年かかったけれど、今回はなんと5日!やっぱり人気のある本は早いなぁ、とちょっとびっくりです。

サセックの絵は、一見すると素朴な感じの人物の描写や平面的でかつ鮮やかな色使いに目がひかれるのですが、よく見るとかなり緻密に描かれていて、どこか柳原良平と共通点があるような気がします。構図もかなり凝っているので見ていて飽きません。
このシリーズはこのほかにもロンドン、ローマ、香港、ヴェニスなどがあり、全部で18冊になるそうです。今まで特に集めようなんて思ったことなかったけれど、2冊買ってしまうとほかのも欲しくなるなぁ。

「太陽 特集:鎌倉」(1998年1月号)

新宿の南口にあるスタンダードカフェでお茶して東口のほうに歩いていたら、ヴィクトリアの裏側に古本屋を発見。「畸人堂 趣味の古本屋(だったかな)」と書かれた看板に不安を覚えつつも行ってみると、かなり普通の古本屋。映画や音楽、アート関係の本もなにげにたくさんあって得した気分でとりあえず鎌倉特集の「太陽」を買う。

この間、鎌倉文学館にいったせいというわけではないが、もともと里見惇が好きだったということもあって、最近鎌倉文士といわれる人たちが気になっていたのでちょうどいい。久しぶりに作品リストとか作って本を探してみよう。もっともこのほかにここで紹介されているお寺や巡礼コース、お寿司や精進料理などのお店には行くことはないだろうな。今のところは写真を見ているだけで満足。行かないわりにはお寺やその庭、道などの写真を見るのは好きなのですよ。

「17 9 ’97」-蜷川実花-

訳あって最近送別会多し。昨日も会社の人の送別会で、解散後もちょっと飲んで帰ろうと思ったら電車の乗りつぎを考えると井の頭線の最終に間に合いそうもない。しょうがないので荻窪に住む同僚と中央線で西荻まで出て歩いて帰ることにする。しかも西荻の駅で降りるとパラパラと雨が、時間はすでに1時過ぎ。
そんな状況なのに「明日休みだし」なんて思いつつスコブル社へ。

夜も遅いので店内のさらりと見てレジ前にあった蜷川実花の写真集を買う。この写真集は出版された時に見てずっと買おうと思っていたのだ。写真集をすべて買ったり展覧会に欠かさず行ったりと言うことはないけれど、蜷川実花の写真は結構好き。誰もが言うことなのでなんだけれど、ほんとどうやってあんな色出してるんだろうと思う。

ちなみにほかに好きな写真家は川内倫子だったりする。ただのミーハーですかね。

「ルー・ドーフスマン」/「タンタンの冒険 紅海のサメ」-エルジェ-

週末に吉祥寺のブックオフにて購入。「ルー・ドーフスマン」は前にも書いた世界のグラフィックデザインシリーズの中の一冊。この間買ったばかりのヘンリク・トマシェフスキはなかったけれどソール・バスやアイヴァン・チャマイエフなど7、8冊が半額で売られていました。しかも結構きれいな状態で・・・・

タンタンの本は昔はかなり集める気だったのだけど、最近は新しいものは古本で見つけたときに買う程度になってます。好きなんだけどどうも「おまえはホントにタンタンがいいと思ってるのか」という疑問がぬぐえないような、自分でもよく分からないキャラクター。そういえば昔、フランス語のコミックを買ってどうせ読めないからと思って本棚に置きっぱなしになっていて、ある日開いたら実は英語で、ちょっとがっかりしつつ「読めるじゃん」と思ったことがあります。

それにしても吉祥寺のブックオフはコミックのコーナーで立ち読みしている子供たちがいっぱいいて、コミックには興味のない私でもちょっとじゃまだなぁと思ってしまいます。近くに学習塾もあるしこれからいろいろ攻防がありそうだなぁ。

「たろうのおでかけ」「ほね」-堀内誠一-

下の本を検索しているときにネットで見つけた絵本が届いた。

昔から堀内誠一、特に“たろう”のシリーズの絵本はどこかで見かけるたびに欲しいなぁとは思っていたのだけれど、買う機会もなくそのままになっていました。絵本って持ち歩いて読むわけではないし、何かに役立つというものでもないので、必要に迫られるということがないため、そのときしか手に入らないとか、発売されたばかりといったきっかけがないとなかなか買えないんですよ。古本屋で見かけることもそれほどないような気がするし。

でも北欧で絵本を買ったせいかちょっとだけ私の中で絵本ブームが再燃する予感!?いや絵本に限ったことじゃないけれど、ものってちょっと買い出すといろいろ欲しくなるものです。

「瓦礫の中」「文学の楽しみ」-吉田健一-

相変わらず吉田健一の本ばかり読んでいます。というより高校生の時からいままでアメリカ文学ばかり読んでいた身としては、アメリカ文学に興味を失った今何を読んでいいのかよくわからないだけなんですけどね。ほんとは小沼丹とかも読みたいんだけれど、講談社から出ている文庫以外の本がネットで調べても高いので手に入れることができないし状態。

とは言っても吉田健一はおもしろい。読み始めた頃は食べ物や酒に関するエッセイが好きだったけれど、最近は「本当のような話」や「東京の昔」といった小説が気に入っています。「瓦礫の中」もそんな小説の一つで、戦後まもない東京を舞台にそこで暮らす夫婦の生活を描いています。そして吉田健一のほかの小説と同じように戦後の東京の様子など細部に関しては(多分)かなり現実に近いものを描いているにもかかわらず、そこで暮らしている人々に関してはどこか現実離れした生活を送っていて、なぜかいろいろなところで酒ばかり飲んでいます。

「ヘンリク・トマシェフスキ」

うちの会社はデスクでものを食べてはいけないため、昼休みには誰もいなくなってしまいます。そこで順番に昼休みをずらしてとることになっていて、今日は私の番。1時からご飯を食べに外に出るとどこも空いていていい感じ。最近は4月にできたばかりの東京ランダムウォークという本屋でちょっと洋書とかチェックしてその前にあるサブウェイで本をめくりながらサンドウィッチを食べてます。

この店はちょっと洋書の値段が高めなので買うことはないけれど、この世界のグラフィックデザインシリーズが揃っているので気が向いたときに買うようにしています(ただし私の買った後の補充はないみたいだけれど)。
初めは小さいしページをめくりにくいし、これだったら値段は高いけどきちんとした洋書を買ったほうがいい、なんて思っていたのだけれど、何冊か揃ってくると並べたくなるもので、いつのまにやらこのシリーズも6冊目。まだいくつかほしい人がいるので、また次のお昼当番の時にでも買うことにしよう。

「Departure」

金曜日は寄り道デイ、ということでパルコやユニオン、レコファン、ブックファーストなど渋谷をうろうろ。
7月に下北でレコード回しがあるのでそろそろロックステディばかり聴いてないで、ラウンジっぽいものを、と思ってサントラ、イージーリスニング、ジャズといったコーナーを回ってみるも、久しぶりだからと期待していたほど良さそうなレコードが見つからず、ちょっと不満のまま帰宅しました。

パルコのデルフォニックスで買った「Departure」は3月にここでエアライン・グラフィックス展をやっていたときに見つけて買おうと思っているうちに品切れになっていた本。そういえば代官山のほうも行ったっけ。

こんな本を見ていると、この間旅行に行ったばかりということもあってまたどこかに行きたくなるなぁ。

「コルシカ書店の仲間たち」-須賀敦子-

須賀敦子のエッセイはアントニオ・タブツキの本に夢中になっていた頃からずっと読んでみたかったのだけど、書評などで「凛とした詩情溢れる文章が紡ぎ出す」とか「作者が熟成させた言葉の優雅な果実を、いまは心ゆくまで享受したい」なんていう文章を見てしまうと、どうも気恥ずかしいような気がしてなかなか手が出せないままになってしまってました。

1950年代~60年代にかけて作者がイタリア留学中に、コルシア・デイ・セルヴィ書店という本屋・出版社で出会った人々を30年後に描いたこの本は、やはりどこかノスタルジックで「あの頃は良かったね」的な雰囲気は免れないけれど、30年経ったことで逆にそれぞれの生き方や性格、考え方などが客観的に書かれてもいて、そこがこの本を救いになっていると言えるかもしれません。
だけどこれを読んで(年月が経つことで美化された実際はたいしたことのない)自分の経験と合わせてむやみに共感しちゃったりする人がいるんだろうな、と思うとちょっと‥‥なんて思ってしまうのは単なる私のコンプレックスのせいなのでしょう。