「目ざめて腕時計をみると」-堀江敏幸-

■堀江敏幸による初写真集。堀江敏幸は自分の本の装丁をしたりしているので、雰囲気としてはそれらと大きく変わらなくて、街の片隅の風景を中心に、家の窓や街角の広告、そして雑誌の1ページや切手といったものがモノクロのフィルムで撮られている。いや、フィルムかどうかわかりません。でもフィルムであってほしいです。勝手なイメージですけど、デジカメで撮ってモノクロに変換しました、なんて言われたらちょっと困惑しちゃいますね。
特に主張したり目を見張るような風景があったりするわけではなく、でも一見なんてことのない地味な風景からあれこれとイメージがわいてくるように感じるのは、堀江敏幸の小説や随筆と同じ。むしろ、小説や随筆を読んでいるからこそ、そういったイメージがわいてくるのかもしれませんが。そういった意味では、写真集ではあるけれど、いつもの堀江敏幸の本と変わらなくて、表現方法が変わっても表現している方向性は一貫しているなと思う。

-■最近、通勤の行きはガールポップ、帰りは蓮沼執太の「メロディーズ」を聴くという毎日が続いている。去年のウワノソラ’67くらい聴きこみそうな勢いです。そんな勢いにのって渋谷のタワーレコードでやっているインストアライブに行ってきました。
整理券がなかったので後ろのほうで立って見るという状態でしたが、キーボードを弾く蓮沼執太とギターの石塚周太を360度囲むようになっていたせいもあって、後ろでも観客で見えないこともなく、楽しめました。1曲目に「RAW TOWN」を演奏した後は、事前に練習したのでアルバムの曲を2人で練習し全曲演奏できるということで、お客さんのリクエストに答える形でした。最初は遠慮がちに曲名を言っていたお客さんたちも、最後のほうになると、曲が終わる直後に曲名を叫ぶようになったりして、会場に合ったいい雰囲気のライブでした。キーボードとギター、そしてリズムボックスという編成で、アルバムのアレンジをシンプルに演奏するというところも会場に合っていたかもしれない。30分くらいで終わるのかなと思っていたら、アンコールまで答えてくれて50分くらいやったかな。
アルバムでは、細部にいろいろな音がつまっているので、バンド編成の時にどういう風に演奏されるのか楽しみたけれど、4月のライブはイベントとかぶってるので行けないんですよねーというわけで、蓮沼執太のライブは、いつも無料ライブしか行ってないわたしですが、前回、葉山で見た時はノイズ交じりの電子音楽を奏でていたのを思うと、今とのギャップにほんとびっくりする。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です