「木山さん、捷平さん」-岩阪恵子-

■久しぶりの一人暮らしというわけで、週末になると、暑い中歩き回っている。

■銀座のgggでやっている「ラース・ミュラー 本 アナログリアリティー」展。チューリッヒに拠点を置くラース・ミュラーデザインスタジオ・出版社の本を集めた展覧会。1階では壁際に表紙が見れるように本が並べられ、B1では、椅子に座って本を見れるようになっている。そのためどちらかというとB1に展示されている本は、変わった素材が使われているものが多いよう。なかにはコンクリートを表紙に使ったものもあるし、フライターグの本では、背表紙がフライターグのバッグで使われているトラックの幌だったりする。
ラース・ミュラーの本といえば、Helveticaのフォントについての本が有名だけれど、ヨゼフ・ミューラー=ブルックマンのスイスのデザインについての本など昔にチェックしていた本や持っている本が何冊もあって、普段ちゃんと出版社とか確認していないわたしは「これも同じところから出ていたのか?」などと思ってしまいます。本棚がいっぱいになってしまっていて、なかなか買えないけど、たまにはデザインや写真集のチェックしなければ。

-■2015年は電子音楽の夏、というわけではないけれど、先週の蓮沼執太のイベントに続き、宮内優里のライブを見てきました。ライブといっても会場は青山のFound MUJIで、それほど広くはない店内にたくさんの人が集まって、本人はほとんど見れず。今回のイベントでは、Found MUJIにある商品を使って即興でレコーディングしていくというものでした。事前に作ってきたリズムトラックに合わせて、缶や瓶、フライパンなどをたたく音をかぶせていき、最後にギターとキーボードでメロディ(?)を加えるという感じだったのですが、小気味のいいリズムとだんだんと曲が厚くなっていく様子に引き込まれていく感じでした。
江戸たてもの園やミッドタウン、谷保のギャラリーcircleといろいろなところで、宮内優里のライブを見ているけれど、どこで演ってもその場の雰囲気と宮内優里の音が絶妙にブレンドされていい空気に変わっていくところがすごい。ライブハウスとかちゃんと音楽を演奏する場で見たことがないので、そういう場だったらどんな感じになるのだろうか。
-店内のライブにもかかわらず、アンコールにまで答えてくれて、最後は、お客さんのリクエストに答えて、まったく予定していなかった「読書」を弾き語りで歌ったりかなり得した気分。

■で、青山から下北へ始動して、前々から誘われていたもののなかなか行く機会がなかったshuffle!というイベントへ。ここも飲み物を買いにカウンターに行くのも大変なくらいたくさんの人で溢れていて、盛り上がっていました。DJの皆さん、みんなものすごいマニアックで、音楽の知識もレコードのコレクションもすごいのに、きちんと盛り上がる曲を混ぜつつ、かつ自分たちも本気で楽しんでいる様子が、全体に伝わってくるイベントで楽しかった。でも、最近、友だちのイベントいくと、なんだかみんなのレコードへの熱さにときどきついていけてない自分に気づいたりするなぁ。