◆三鷹 星と森と絵本の家
三浦哲郎の初めての随筆集。なのに、なんだか故郷の母親や姉の話が多いなぁと思って読んでいたのですが、途中でタイトルが「おふくろの妙薬」ということに気がつきました‥‥。
ちなみに「おふくろの妙薬」は三浦哲郎の母親が若い時に湯治に行ったときに、親切してくれたお返しにといって寺の住職に教わった目ボシに聞く薬のこと。この薬はたばこのヤニから作るため、三浦哲郎がパイプからヤニを集めている様子などが描かれている。
と、そんなことよりも、この本を読んで、三浦哲郎が大学では小沼丹に習い、小説も書き始めの頃から井伏鱒二に読んでもらい師と仰いでいたということを初めて知り、なんでもっと早く読まなかったのかと後悔してます。ここでも木山正平や庄野潤三といった作家が出てきたり、阿佐ヶ谷文士の様子をまた違う視点から読めておもしろかったです。こういう阿佐ヶ谷文士の交友録的な話を読むと、これらを横串にしたアンソロジーを組んでみたいと思いますね。「将棋についての話」とか「●●という飲み屋について」など切り口としてはいろいろありそう。
日曜日は、前々から行きたいと思っていて、周りにも行ったら絶対楽しいとすすめられていた三鷹の星とと絵本の家に行ってきました。
星と森と絵本の家は、国立天文台の敷地内にあり、絵本との出会いやさまざまな体験を通じて自然や科学への関心につながることを目的としたところ、らしい。大正時代の古い、でもきれいに保存された建物の中に絵本が展示されていたり、広い庭には自然のものを使った遊び道具が置いてあります。星と森と絵本の家自体はそれほど広い場所ではないし、絵本もものすごくたくさんあるわけでもないけれど、家の中の長い廊下を歩きまわったり、ちょっとしたおもちゃで遊んだり、外に出てみたり、緑の多い天文台の敷地内を散歩したり、もちろんソファに座って絵本を読んだりしているだけで、子どもも飽きずに楽しめます。
すだれがかかっているので建物の様子が分かりにくいのが残念
わたしが行ったときは、まだ暑かったけれど、午後からかき氷屋さんが出て来て、太陽系の惑星に合わせた色のシロップのかき氷を縁側で食べたりできたのもよかった。見た目はなんてことのない色のついたシロップだったのですが、ちゃんとその果物の味がしておいしかったです。どこかにシロップが売っていたら欲しい!
天文台のほうで別に受付をしたら天文台の見学もできるそうなので、次回は天文台にも行くつもりです。
こんな足踏みミシンやオルガンなども置いてありました