「贅沢貧乏」-森茉莉-

◆森茉莉と吉田健一が似ている点
・エッセイとも小説とも言えるような形式
・根がお壊さまだけに深刻さや悲愴ささがまったくない貧乏生活
・賛沢というものへの独自の、そして確固とした価値観
・食べ物ペの執着
・自分の気に入らないものに対する侮蔑の仕方
・難しい漢字を使ったり、長かったりと文章が読みにくい
・今でも熱烈な(特に同性の)ファンが多い
‥‥など

実際に書かれている内容や主張は違うんだけれど、方向性というか姿勢というかカテゴリとして森集約と吉田健一の共通点は多いなぁとこの本を読んで改めて思いました。そもそもこの「贅沢貧乏」というタイトルも、吉田健一の「三文紳士」とか「乞食王子」と、どことなく意図するところが似てるね。

あと二人ともフォトジェニックですよね(美男美女という意味ではなくてね)。

さて話が変わりますが、吉祥寺にヨドバシカメラができたのが2007年、もう4年近くも経つし、その前は何年も三越だったにもかかわらず、今でも近鉄裏と言ってしまうのは、わたしだけではないはず。改めて調べてみたら吉洋寺の近鉄が閉店したのって2001年!もう10年も前のことなんですね。
この辺は、駅から歩いてくるとうブホテルゃ風俗店、スナックなどの飲み屋が並んでて、夜になると客引きでいっぱいになるような場所なんだけど、そういうお店に交じって昔はバラレルハウスやSide-Cなどの雑貨屋さんがあったし、今でも洋服屋とかおもちゃ屋、雑貨屋、古本屋など小さなお店がたくさんあって、東急裏とはまた違った雲囲気で、わりと好きなエリアだったりします。

そんな近鉄裏を散歩したときにたいてい行くのが、ダーチャというカフェ。近鉄裏周辺よりもさらに離れた五日市街道沿いのマンションの2階にあります。街の中心から離れている分静かだし、店内の様子もこじゃれた感じでもなく、かといって昔ながらの喫茶店という感じでもなく、その両方をうまく活かした‥‥いや、本やCDがたくさん置いてあったり、ギターなどの楽器や古いカメラ(たぶん壊れてる)、おもちゃなどがが無造作に置いてあったり、小さな水槽で魚を飼っていたり‥‥お店というより友だちの家に行ったような独特の空気が流れていて妙に落ち着くカフェです。

一人で行ったときなどは、ご飯を食べたりコーヒーを飲んだりしながら、店内にたくさんある本を読んだり、ノートにやらなくちゃいけないことなどをメモしたり、買ってきたものをチェックしたりのんびりしてしまっているのですが、先日、ヨドバシに用事があつたついでに、そんなある意味大人なカフェに漣くんを連れていくという暴挙を試みてみました。
ちょうど窓際の席が空いていたので、そこ座らせると、いきなり目の前に 置いてあったチェブラーシカの人形で遊びはじめるは、窓際に置いてある電車のおもちゃを指さして「ガタン、ガタン」と叫び出すは、棚に置いてあるものを次から次に取ろうとするは、本人は楽しそうだったけれど、けっこう大変、というか静かに本を読んでいたりする周りの人にあきらかに迷惑。

すみませんでした~

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