「夜のティーパーティ」-津島祐子-

Heavenに遊びに行くのは何年ぶりか、2or3年ぶりくらいか。前回行ったときが思い出せないくらいなのだけれど、レギュラー最後と聴けば行くしかない。昼間ずっと降り続いていた雨も夜になってやんできたし、今日はたくさん人が来てるんだろうなぁ、なんて、年甲斐もなくちょっとわくわくしながら、毛糸の帽子に手袋をして寒さ対策ばっちりのかっこうで井の頭通りを自転車走らせて、久しぶりにDropの扉を開けたらメガネが曇って周りがまったく見えなくなってしまった。暑い‥‥店内に入ったときのことをまったく考えておらず‥‥。
で、よく考えてみたら、Heavenに毎月のように遊びに行っていたのは、1997年あたりのたった1年間くらいだけで、その頃はまだUKロックの新しいレコードを普通に追いかけていた頃だったし、20代後半だったし、ある意味最後の力を振り絞りつつ遊んでいたという感じの1年だったのかもしれない。「Heavenが青春でした」なんて言うほど若くはなかったけれど、Heavenで初めて聴いた曲も数知れないし、今でも聴いている曲もたくさんあります。でも、実を言うと曲なんてどうでもよくって、すみっこの椅子に座ってビールを飲みながら盛り上がっているフロアを眺めたり、ときどき混じってみたり、そこで知り合った友達としゃべったり‥‥そんなイベントの雰囲気が好きだったのだと思う。Uくんに「裏切りもの」と言われようとも、わたしはスペアミントの「A Week Away」よりも、その元ネタのフォー・トップスの「I Just Can’t Get You Out of My Mind」のほうが好きなのですよ。
それにしても先月はパレードが最後だったし、いつでも気が向いたときに気軽に遊びに行けるイベントがなくなってしまって寂しい。この歳になるともう新しいイベントに行く気力もないので、思いついたときに遊びに行くと、好きな音楽がかかっていて、誰かしら知っている人がいて‥‥というイベントはかなり貴重。なので、DJの皆さん長い間お疲れさまでした、と思う反面、またやってね、という気持ちも強いです。でも冬は寒いので春頃に‥‥。