終戦三部作の一作目。表現の方法は違うけれど、終戦直後の価値観の変化に対する違和感の吐出は、どこか山口瞳と共通のものを感じます。ただ山口瞳の方が若いだけに、そして深刻に受け止めているために、よりストレートに嫌悪感が出ているけれど、獅子文六の方は、それをうまくユーモアで包んで作品として表現している。そういう意味では好みは分かれるのかな、どうなんだろう?
土曜日、恵比寿にある喫茶銀座で、ミオ犬の友達が主催しているイベントがあったので、昼間、代官山や中目黒を散歩したりして、夜になって恵比寿に行ってみました。恵比寿なのになぜ“銀座”かというと、恵比寿銀座という通りにあるかららしいです。1962年に創業した古い喫茶店で、割と広い店内は、まさに1960年代!、なのかどうかは、さすがに1969年生まれの私にはよくわかりません。というか、こういう店内が過剰になって、そして単一化されたものがルノアールなのかも!?なんて思ってみたり‥‥。でも、よくテレビの撮影などで使われている有名な喫茶店みたいですね。私は知りませんでしたが‥‥。そんな喫茶店なのに、なぜか店内の片隅にはDJブースがあり、天井ではミラーボールが回っている!という不思議な空間。イベント自体は、最初の頃は、邦楽が中心だと思って聞いていたら、AORみたいなのがかかったり、ノーザンソウルがかかったり、ギター、アコーディオン、ピアニカ、リコーダー、おもちゃの鉄琴、そしてテルミンなどの楽器で構成されたバンド(?)のライブ(?)があったり、統一感はまったくないけれど、暖かい雰囲気でした。
一人で来てものんびりできそうだしまた機会があったらこよう、と思っていたら、午前中、恵比寿で打ち合わせがあり、終わったのは12時半。これは行くしかないと、ふたたびランチを食べにいってみると、おばさんが一人で忙しそうに駆け回りながら、注文を聞いたり、料理やコーヒーを運んだりしていて、店内にはなにやら今の韓国のポップスらしきものが流れてました。何曲が曲流れて、CDが終わると、歩く道すがらあちこちで呼び止められるのを「ちょっと待ってて」と遮りながら、DJブースでCDを変えるおばさん。そして、そのあと流れてきた曲も‥‥。