「Through the Light Barrier」-John Cowan-

もう何年もブリティッシュ・ビート・バンドのレコードなんて聴いていないけれど、60年代のイギリス、スウィンギン・ロンドンを写した写真集は好きだったりする。Ronald Treagerとかね・・・・。実を言えば今さらと思いながらも、今でもときどき本屋で「Mods!」を手に取ってみたりしている。
このJohn Cowanは、ミケランジェロ・アントニオーニの映画「欲望」に出てくるカメラマンのモデルとなった写真家、なんてことをどこかで読んだ気がするけれど、ほんとうがどうかわからない。写真を眺めていると、たまにはフーとかスモール・フェイゼスとかキンクスとか聴いてみようかな、なんて思ったりもするけれど、よく考えてみれば、フーでさえ2、3枚しかレコード/CD持ってなかったりするし、ビニールに入れて箱にしまってあるので、探すのが面倒だったりする。とりあえず来月のTokyo’s No.1 Swinging Sixties Zoom Party~「The Fabulous Parade」には行きたい。

さて、話はドーバー海峡を越えてフランスへ。25日まで写真美術館で行われているブラッサイの写真展に行って来ました。ブラッサイといえば1930年代の夜のパリを写した写真家。エルスケン、アジェ、ドアノー、ブレッソンと多くの写真家が、パリとパリに住む人々を題材に写真を撮っていて、個人的には「もうパリの写真はもういいや」という気分なのだけれど、1930年代から1950年代くらいまでに撮られたパリのモノクロ写真は、写真という表現の可能性や機能をシンプルに追求したものが多いので、何度見ても飽きない。もっともブラッサイの写真の多くは、知り合いにポーズを撮ってもらっているという「やらせ」という話ですけどね。逆にブラッサイやドアノーでさえそうしたポーズを撮ってもらわなくてはこういった写真が撮れない、とも解釈できて、私のようなただの素人はほっとしたりするのだが・・・・。