■「CREA」なんて買ったこともありませんでしたが、特集が「食の本大特集 おなかがすいたら おいしい読書」ということだったので初めて買ってみました。
細川亜衣×平野紗季子×勝屋なつみの対談に始まり、伊藤まさこや長尾智子らによるおすすめ料理本、橋本愛へのインタビュー、少女小説やパンの絵本、マンガ、そして「昭和の名作家を味わう」として獅子文六も登場するなど、なかなか盛りだくさんの内容で、満足。紹介されている本を見つつ、「これは今うちにあったはず」とか「あれは売れちゃったなぁ」とかつい思ってしまうところがあさましい。
そして久しぶりに雑誌を読むとおもしろい。普段、テレビも見ないので限られた情報にしか触れてないしね。ただ、電車の中でしか本を読まないので、通勤で使っているバッグが小さくせいで、持ち歩けない雑誌をいつ読んでいいのかわかりません。もし持ち歩いたとしても、通勤の満員電車の中で雑誌を読むのは難しい気もしますが‥‥。ところで最近、電車の中で雑誌を読んでいる人をあんまり見ないような気がします。だいたいがスマホを見ている人で、朝は新聞を見てる人がちらほら、文庫本や単行本がときどき、という感じ。漫画の週刊誌を見てる人も昔ほどいないかも?
■読書の秋というわけではありませんが、秋にいくつかイベントに参加します。まずは今週末9月13日~30日まで渋谷のLOFTで行われる「旅する約100人のブックカバー展フィナーレ in 渋谷ロフト」のふろく企画として開催される「どうぶつのほんやさん」に参加します。
「どうぶつのほんやさん」は、名前に「動物の名前」が入っている本屋さんや出版社が8店が集まります。それぞれ「動物の名前」店名にしたきっかけなど、興味深い(?)紹介があったり、14日には架空の本屋さんいか文庫さんによるトークショウも予定されています。わたしは直接お店に立ったりしませんが、時間を見て何回か遊びに行こうと思っています。
このほかにも「架空の本屋さんの店主おすすめの1冊」「旅する古書ノ市」「レトロ印刷JAMさんのワークショップ」といったイベントも開かれているので、是非チェックして遊びに行っていただければと思います。よろしくお願いいたしますー!
月別: 2014年9月
「マイナスゼロ」-広瀬正-
■1945年の東京。空襲のさなか、主人公の少年は、隣人の先生18年後の今日、ここに来てほしいという奇妙な頼まれごとをされる。隣人の先生はそのまま息絶えてしまい、どういう意味か分からないまま、18年後の約束の日、約束の場所に行ってみると、そこには先生が密かに開発したと思われるタイムマシンが現れる‥‥
戦後の世界から戦前にタイムトラベルする話。日本のタイムトラベルもののSFとしては基本中の基本なのかな?日本のSFを読むのは読むの中学生くらい以来なので、よくわからない。ただタイムトラベルした先の戦前の東京(特に銀座)の街並みの描写が細かくて(何屋の隣は何屋でとか、何のビルが建設中とか、また年代の記述も詳しい)、また、タイムトラベルの醍醐味である過去に戻ったことによる未来ののつじつま合わせも絶妙で引き込まれてしまいました。
■著者の広瀬正は、1950年代にはジャズバンドのサックス奏者だったそうで、その後、クラシックカーの製作を行いながら、タイムトラベルものの作品を中心に発表した作家とのこと。1972年に心臓発作で47歳で急逝してしまったので作品自体はそれほど多くないし、これを機に日本のSFを読んでみようかな、とか無責任に言ってみる。いやいやその前に広瀬正とスカイトーンズの音を聴いてみたい(YouTubeにはないみたいだ)。
■8月の最後の日は、前日までいろいろ動いて疲れたので近場の小金井公園へ。帰り際に入口にある手作りの顔出しパネル(正式名称不明)が先月とは変わっていることに気づき、とりあえず記念撮影。小さいころから顔出しパネルがあるたびに子どもたちに顔を入れさせて写真を撮っているだけあって、最近はわたしよりも早く見つけてノリノリで顔を出す。いつか嫌がる日が来るんだろうなぁと思うけれど、それまでは楽しみたい。小金井公園のものは頻繁に変わるらしいので要チェックだ。
そもそも大人になって顔出しパネルを気にするようになったのは、大滝詠一のせい。1990年代後半、Ami-go Gara-geが頻繁に更新されていたころに、大滝詠一が全国の(というと大げさか!?)顔出しパネルに顔を出しているコーナーがあったのです。あの頃の大滝詠一はものすごい勢いでサイトを更新していていつも楽しみにしてた。で、気がついたらコンテンツが全部消えてしまって、更新も止まってしまって、ダウンロードとかしておけばよかったと後悔したものです。あー「いつまでもあると思うなナイアガラ」
2012年3月の「アメリカンポップス伝」の裏話が最終更新のままになっていて哀しい。まだ亡くなってから半年ちょっとしかたってないけど、ときどきね、「あーもうほんとに大滝詠一の新しい音楽もラジオ番組も聴くことができないなんだ」って思います。
■小金井公園に行ったついでエデュコさんに寄って、FBに上がっていたフレッドくんグッズをチェック。実際にクッキーを作ることができるよう、顔の部分がボールになっていて、頭は粉を振り掛けるように穴が開いていて、足のところにはクッキーの方、手には生地をのばす綿棒を持っているというもの。本来はもう片方の手に何かを持っていたらしいです。最近、キャラクターもののグッズを買ってなかったこともあり、めずらしく即買いしてしまいました。ソルト&ペパーや小麦粉入れと並べるとかなり大きいです。
しかしそんなグッズも家に帰って荷物と子どもたちを置いてから、一回外に行って自転車を自転車置き場置いて戻ってきたら、フレッドくんの頭の部分ににブロックを入れて「ガガガ~」とか言いながら「何味のスムージーがいいですかぁ?クッキーもありますよぉ~」などと子どもたちの遊び道具になってて驚愕。すぐさま取り上げました。君たちに買ったんじゃない!
「星を撒いた街」-上林暁-
■布クロスの造本でていねいというか、作り手の著者への愛着がうかがえる。収録された作品も一冊目だけに考えに考えられたんだろうなぁ、と思う。とはいうものの、ベストアルバムよりを聞くよりも、その当時出たオリジナルな形で音楽を聴きたい人間としてはやはり遠回りだとしても、作者が組んだオリジナルの作品集で読みたいと思ってしまいます。たとえ当時の本が、単に発表順に収録だれたももだとしてもね。いや、ちょっと違うかな。どちらかというと、選者の思い入れを作品選びの視点から考えると、ベスト盤というよりもフリーソウルのシリーズに近い感じなのかもしれません。
そういう意味では、古本のことや作家との思い出などを中心とした「故郷の本箱―上林暁傑作随筆集」やはっきりとテーマを絞った坪内祐三の「禁酒宣言―上林暁・酒場小説集」といった本のほうが好きですね。とはいえ、収録された作品はどれも素晴らしいのには変わりなく、表題の「星を撒いた街」など読んでいて、その病者の美しさにぐっときてしまいます。
■夏の終わりに家族で鎌倉に行ってきました。走り出したと思ったらすぐに立ち止まって、抱っこをせがむ2歳児に振り回されて、鎌倉の街を歩き回るというという感じではありませんでしたが、何年かぶりでディモンシュでランチをしたり、鎌倉をちょっと散歩したり、海で貝殻を拾ったり、大仏に見に行ったり‥‥と、久しぶりの鎌倉を満喫。
ディモンシュでは、ムケッカを食べる。多分5年、6年ぶり。店主の堀内さんがいろいろ活動の輪を広げている反面、ディモンシュ自体は、あまり変わらなくて、なんとなく安心してしまう。その辺が20年続いてきた重み、なのかもしれないとか思ったり‥‥
しかし、ディモンシュの隣ってボーネルンドなんですよねぇ。もうディモンシュに入る前からボーネルンドに引っかかってしまい、子どもが生まれる前は特に気にしてなかったのですが、メニューが出てくる間とか食べ終わった後とか、すぐにそっちで遊びたかってしまい、ゆっくりコーヒーも飲めず、まいりました。そしてお店を出たり入ったりして、ほんとにすみませんでした~
■あと、先日の雑記にも書きましたが、6月に開店したばかりの古本屋、ウサギノフクシュウにも行ってきました。落ち着いた雰囲気のお店で、気になる本がたくさんあって、子どもたちをそっちのけで小栗さんと話したり、事前にサイトを見た時に欲しいなという本がいくつかあったので、それをチェックしたり楽しんでしまいました。で、天野祐吉(著)、大社玲子(イラスト)、後藤田三朗(写真)による「のぞく」を購入。写真の絵本(?)が好きで、普段、古本屋に行くたびに探しているのだけれど、意外となくて、なかなか集められてなかったので、うれしい。そうそう鎌倉に遊びに行く機会はないけれど、次回行くときにはまた寄りたいです。
■鎌倉から帰ってきた後は、友だちの結婚パーティへ。幸せそうにニコニコ笑う新郎新婦を音楽好きな仲間がDJで盛り上げたり、ライブをしたり、シングルレコードをモチーフにしたウェディングケーキを食べたりと楽しいパーティでした。お二人ともお幸せに~!
■そんなわけで、週末遊び疲れてぐったりして、9月に突入。月末で暁くんも3歳。漣くんも七五三と、秋はイベントがたくさんあるし、あっという間に涼しくなって、寒くなって、年末になってしまうんだろうなぁ。