「ku:nel」(Vol.11/2005.1.1)

まず昨日書き忘れたことから。以前、この日記で山口瞳と永井龍男の2二人に接点はなかったのだろうかということを書いた。2人は同時期に鎌倉に住んでいたようだし、お互いの文章を読んでいると川端康成など同じ人物と交流があったことが書いている。加えて山口瞳は戦後の鎌倉アカデミア出身だし、永井龍男も鎌倉アカデミアには関わっていた、といった理由からそういうことを思ったのだが、その日記を書いた後にそれを見た人からメールが来て、永井龍男の全集に添えられた冊子に山口瞳が寄稿していて、永井龍男と2度会ったことや怖い・厳しいイメージがあったといったことが書いてあるとのこと。
どちらも仕事上だったようで、個人的なつながりはなかったようだけれど、山口瞳が永井龍男について書いていたというだけで、ちょっとワクワクしたりして、全集に添えられた冊子なんて、単行本などに収録されないだろうし、手に入れることはないだろうとあきらめていました。ところが「新装版 諸君!この人生、大変なんだ」に収録されていたのです。内容はほとんどメールで教えてもらっていたので驚くようなことは書いていないけれど、やっぱりうれしい。つい何度も読み返したりしてます。

さて、「ku:nel」。先週からタワーレコードでダブルポイントキャンペーンをやっているので、せっかくなのでわざわざ渋谷のタワレコまで行って、「ku:nel」とCDを入れるビニールのケースを買って、ついでにいろいろ試聴してみました。ここずっと打ち込みものに興味があるのだけれど、ブレイクビーツとかハウスとか、エレクトロニカとかなんだかぜんぜん分からず。かといって、雑誌など調べる気もないので、ジャケ買いや店員の説明書きを読んで買ってみても、どうも「これ!」というものに出会う確率が低いので、最近はこまめにタワレコとかHMVに行って試聴したり、中古で買うときも試聴できるお店でちゃんと調べてから買うようにしているのです。
そんなわけで2階をうろうろしながらCDを眺めつつ、目に入った「日本人初のニンジャチューンからのリリース」なんて言葉にひかれてRainstick Orchestraを聴いてみる。よく分からないけど、生楽器の響きとエレクトロニクス(コンピュータ)がうまく絡んだ静かで暖かい感じの音楽。「正直言うとこういう音楽っていいんだけど、部屋の掃除しながら聴くわけにもいかないしなんとなくいつ聴いていいのかわからないんだよなぁ」なんて思いながら帯の説明と読んでみたら、「角田縛と田中直道によるユニット」って。前の会社のマックルームにいた角田君じゃないですか!びっくりです。