「銀座旅日記」-常盤新平-

■2003年から2006年にかけて「ダ・カーポ」に連載された日記をまとめた本。いろいろなところに出かけてはその街を歩き、疲れれば喫茶店で一服、昔からの友人と会い食事をしお酒飲み、新しく出る「ニューヨーカー」を楽しみに読む、そんな日々の暮らしがつづられている中で、歳を取ったことの嘆きがつぶやかれる。読むほうとしては70歳を過ぎて友人たちに囲まれて、かつ自分もアクティブに動く生活を送れるなんてうらやましい、という気がしてしまう。これを書いていた時の常盤新平といまほぼ同じ歳のの父親はどんな風に毎日を送っているのだろうか?自分が70歳になった時はどんな生活をしているのだろうか?なんてことを思ったりもする。お酒が飲めたらたまにはどこかに誘うのだけど、350mlひと缶で真っ赤になって横になってしまう人だからな(いいわけです)。

-■6月はお父さんと川遊び、お祭りと幼稚園の行事があったせいで、毎週のように幼稚園のお父さんと飲んでました。週末にこんなに飲んでていいのだろうか?という気もしないでもないです。お父さんは子どもの幼稚園にそんなに関わる機会もなくて、それはそれで楽でいいのだけれど、お父さんたちと飲んだりするのは、友だちや会社の人とまた違った感じで楽しい。6時とかわりと早めの時間から飲み始めるので、けっこう飲んだ気になってもまだ10時過ぎとかっただりして、しかもそのまま自転車で帰れるのもいい。誰も終電を気にする人がいないので、たまに気が付けば1時過ぎ、とかになってる時もありますけどね。
ちなみに今週末は下北沢のメンフィス兄弟でやっている泥酔ファンクラブに行く予定。これも今年卒園した幼稚園のお父さんが関わっているイベントだったりします。

-■毎月、遊びに行っているインザパシフィックで、半年ぶりにDJをしました。インザパシフィックも含めて音楽好きの人が集まるイベントはお客として行くのは、いろいろな音楽の話やレコードコレクターの話を聞けたりしてとても楽しいけれど、レコードをかけるほうになるとマニアックすぎて難しい。と言ってもレア盤とか買うような身分ではないので、自分の持っているレコードをかけるしかないわけで、いつものようにイージーリスニングを中心にジャズやソフトロック的なものをかけてみました。それでいいのかはもうわかりません。というわけでめずらしくプレイリストを載せておきます。(40分のセットで18曲!)

 ■First Set
 「1.2.3」-Len Barry-
 「Opus17」-The 4 Seasons-
 「Walk On By」-The Four Freshmen-
 「I Can’t Halp Myself」--
 「How Sweet It Is」-O.S.T-

 ■Second Set
 「Marrakesh Express」-Enoch Light-
 「Comin’ Back」-Gabor Szabo-
 「1.2.3」-Gene Bertoncini-
 「Love So Fine」-Don Costa-
 「Happiness Is」-The Anita Kerr Singers-
 「Love Is Just Around The Corner」-The Ray Stanley Singers And Orchestra-
 「Penelope」-O.S.T-
 「The Candy Man」-Rodney Allen Rippy-
 「When You’re Away From Me」-Michael Dees-
 「Pretty」-Jack Jones-
 「The Devil In Your Eyes」-Lou Rawls-
 「Night Club」-Mose Allison-
 「Sunday In New York」-Mark Murphy-

-■【今日の一枚】「AGORA」-ドリス・モンテイロ-
ワールドカップのブラジル開催を記念してユニバーサルから出ているブラジル1000のシリーズの一枚。ドリス・モンテイロはエレンコから出ているレコードを昔聴いた覚えがあるのだけれど、あまり記憶がないんですよねぇ‥‥
これは1976年のアルバムで、ドリス・モンテイロのうつむいた写真のブルーなジャケットがなんとなくジョニ・ミッチェルの「ブルー」を思い浮べてしまったりします。
こちらも「ブルー」と同じくイントロのギターカッティングと爽快なフルートが印象的な一曲目だけでノックアウトされてしまう。全体的にはボサノヴァというかサンバっぽい。ガットギターなどのアコースティックな楽器をベースに、エレピがからみアクセントのようにホーンセクションやストリングスが入る。ちょっと枯れた感じのくせのあるヴォーカルはボサノヴァには似合わないかもしれないけれど、サンバを基調としたこのサウンドには合ってると思う。そういえば60年代か70年代の歌謡曲の歌手でこんな声の人がいたような気もするけど、思い出せない。
あんまり気にしてなかった歌手ですが、ほかの70年代のアルバムもよさそう。

「写真論」-スーザン・ソンタグ-

■一昨年くらいに写真についての本をまとめて読もうと思っていた時に、読み返そうと思ったら手元からなくなっててそのままになっていた本。前に読んだのは20代の前半なので、再読するのは20年以上ぶり。今も読んでいて作品が思い浮かばない写真家とか出てくるし、当時は多分なんにも分かってなかったんだろうなぁと思う。
そういう意味もあってわかるところはすごくおもしろいんだけど、イメージが浮かばないところはつい読み飛ばしてしまったりしてしまう。ずっと思っていることだけれど、きちんと写真の通史を勉強したい。で、また10年後ぐらいに読み返したい。
しかし今でさえ、デジカメが主流になって写真の意味がかなり変わってしまったのに、10年後に読んだら、全然違う印象を受けるのかも、などと思う。

■この間、橋本徹の本を読んだ影響で、なんとなくゴールデンウィークが終わったころからブラジル音楽ばかり聴いてる。5月なのに真夏のような気温で、でも朝晩は涼しくて、ブラジル音楽を聴くにはいい時期。来週からはブラジルでワールドカップも始まるようなので、いろいろ盛り上がりそう。いや、ワールドカップ、多分、まったく見ないうちに終わると思うが‥‥
ということはおいておいて、自分の中でブラジル音楽のブームは何年かおきに訪れているけれど、毎回、中途半端に終わってしまっているので、今回はある程度聴きこみたい。さて、どうなることやら。

-■【今日の一枚】「E DEIXA O RELOGIO ANDER!」-OSMAR MILITO-
オズマール・ミリートは1960年にはボサリオに在籍していたピアニスト/編曲家。1960年代後半から2年にわたるセルジオ・メンデスらとのアメリカツアー、メキシコ滞在を経て、ブラジルに帰国し録音されたという1971年の1STアルバム。
解説ではブラジルを離れたことで音楽性の幅が広がったなどと書かれていましたが、「MERCY MERCY MERCY」や「CANTALOUP ISLAND」のファンキーなカバーや、コーラスが楽しい「RITA JEEP」、跳ねるリズムの上で映画音楽、イージーリスニング風の滑らかなホーンが印象的な「Garra」などバラエティに富んだ内容になってます。どちらかというとポップスに近い作品ですが、ブラジルテイストのサウンドとうまく絡み合っていて、ばらばらとした感じはなく、違和感なく通して聴けるのがいい。インスト、コーラスのみの曲、歌もののバランスいいしアレンジャーのレコードの見本みたいな作品。

-■眼鏡を買い替えたら何人かの人に昭和の人みたいと言われてしまった。まぁ昭和の人なんですけどね(いや、そういう意味ではない、と思う)。視力がかなり悪いので、かけた感じがあんまりわからないまま買うので、冒険と言えば冒険。昔はそれに3万とかかけてたんだもんなぁ。
それにしてもそろそろ遠近両用とか近くを見るための眼鏡を別に買うとか、そういう年齢になってきました。むむ。実際、満員電車で本とかスマートフォンとか見てると目から近すぎて見にくいのよ。あ~あ

■「ブラジル音楽を聴くにはいい時期」なんて書いて放置していたら、梅雨に入ってしまいました。わたしの中では10日が梅雨入りってイメージなので、ちょっと早い気分なのだけれど実際はどうなのかな。と、そんな梅雨入りのイメージの6月10日でカヌー犬ブックスも11周年。12年目に入りました。皆さまありがとうございます&12年目もよろしくお願いいたします。
なんかただ続けているだけで、やりたいことはいろいろありつつもなかなかできてない状態が続いているので、もう少しいろいろがんばらなくては、と気を引き締めてます。

「玉子ふわふわ」-早川茉莉-

■早川茉莉で森茉莉をはじめ石井好子、福島慶子、三宅艶子、森田たま、中里恒子、住井すゑ、武田百合子、林芙美子、網野菊、池波正太郎、伊丹十三、吉田健一、嵐山光三郎、山本精一、池田満寿夫、北大路魯山人、向田邦子、色川武大、田村隆一、神吉拓郎、堀井和子、熊井明子、田辺聖子、松浦弥太郎、室生朝子、筒井ともみ、辰巳芳子、林望、村井弦斎‥‥など、37人の作家による玉子についてのエッセイをまとめたアンソロジー。最近、カレーやおやつなどテーマ別のアンソロジーが出ていたりするし、作家単体での食に関するエッセイも再発(?)されたりしていていろいろ読みたくなってしまいます。

■なんとなく会社の仕事のほうが忙しくて雑記をメモする時間もなく、気がつけば東京蚤の市の告知できないまま終了し、6月になってしまいました。今さらですが、東京蚤の市のカヌー犬ブックスのブースにたくさんの人に来ていただきありがとうございました。ものすごく慌ただしくてわたし自身は、ほかのお店を回ったりする時間がこれまでに比べてあまり取れなかったのが残念でした。エデュコさんで購入した小さめサイズのちゃぶ台が唯一の収穫。これを使って子どもたちが絵を描いたりして遊んでます。

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-■先週末の金曜は半年ぶりくらいに西荻のハンサム食堂に行った。金曜くらいは早めにあがってちょっと寄り道をしつつどこかで飲んで帰りたい。いや、毎週飲んでますけどね。夕ごはん食べないで10時近くに会社出て慌てて寄り道して、荻窪とか西荻とか吉祥寺で12時くらいから終電を気にしながら飲むのは、なんだかなーという感じ。そこまでして飲みたいかというつっこみを自分にしつつ、まぁお腹はすいてるので‥‥

-■で、土曜は、国分寺の武蔵国分寺公園でやっていたクラフトマルシェへ。事前の情報なしに漣くんの幼稚園が終わった後、軽い気持ちで行ってみたけれど、出茶屋さんとか藤原奈緒さんの「あたらしい日常料理 ふじわら」と顔なじみの人が出店しててちょっとびっくり。熱かったのでアイスコーヒーを飲んだりかき氷を食べたり、芝生で遊んだり、置いてある絵本を読んだりイベント終了まで遊んでしまいました。メインのクラフトのお店はほとんど見れませんでした、すみません。ほんとは段ボールフリスビーのワークショップに参加したかったんですけどね‥‥
武蔵国分寺公園は初めて行ったのですが、芝生が広がっていて、マルシェが出ているところは大きな木があって木陰があって、池があったりしていい公園でした。もう少し近ければ特にイベントがなくても遊びに行きたい感じ。東京の西の方はこういう公園がいくつもあっていいなぁ