「たろうのおでかけ」「ほね」-堀内誠一-

下の本を検索しているときにネットで見つけた絵本が届いた。

昔から堀内誠一、特に“たろう”のシリーズの絵本はどこかで見かけるたびに欲しいなぁとは思っていたのだけれど、買う機会もなくそのままになっていました。絵本って持ち歩いて読むわけではないし、何かに役立つというものでもないので、必要に迫られるということがないため、そのときしか手に入らないとか、発売されたばかりといったきっかけがないとなかなか買えないんですよ。古本屋で見かけることもそれほどないような気がするし。

でも北欧で絵本を買ったせいかちょっとだけ私の中で絵本ブームが再燃する予感!?いや絵本に限ったことじゃないけれど、ものってちょっと買い出すといろいろ欲しくなるものです。

「瓦礫の中」「文学の楽しみ」-吉田健一-

相変わらず吉田健一の本ばかり読んでいます。というより高校生の時からいままでアメリカ文学ばかり読んでいた身としては、アメリカ文学に興味を失った今何を読んでいいのかよくわからないだけなんですけどね。ほんとは小沼丹とかも読みたいんだけれど、講談社から出ている文庫以外の本がネットで調べても高いので手に入れることができないし状態。

とは言っても吉田健一はおもしろい。読み始めた頃は食べ物や酒に関するエッセイが好きだったけれど、最近は「本当のような話」や「東京の昔」といった小説が気に入っています。「瓦礫の中」もそんな小説の一つで、戦後まもない東京を舞台にそこで暮らす夫婦の生活を描いています。そして吉田健一のほかの小説と同じように戦後の東京の様子など細部に関しては(多分)かなり現実に近いものを描いているにもかかわらず、そこで暮らしている人々に関してはどこか現実離れした生活を送っていて、なぜかいろいろなところで酒ばかり飲んでいます。

「ヘンリク・トマシェフスキ」

うちの会社はデスクでものを食べてはいけないため、昼休みには誰もいなくなってしまいます。そこで順番に昼休みをずらしてとることになっていて、今日は私の番。1時からご飯を食べに外に出るとどこも空いていていい感じ。最近は4月にできたばかりの東京ランダムウォークという本屋でちょっと洋書とかチェックしてその前にあるサブウェイで本をめくりながらサンドウィッチを食べてます。

この店はちょっと洋書の値段が高めなので買うことはないけれど、この世界のグラフィックデザインシリーズが揃っているので気が向いたときに買うようにしています(ただし私の買った後の補充はないみたいだけれど)。
初めは小さいしページをめくりにくいし、これだったら値段は高いけどきちんとした洋書を買ったほうがいい、なんて思っていたのだけれど、何冊か揃ってくると並べたくなるもので、いつのまにやらこのシリーズも6冊目。まだいくつかほしい人がいるので、また次のお昼当番の時にでも買うことにしよう。

「Departure」

金曜日は寄り道デイ、ということでパルコやユニオン、レコファン、ブックファーストなど渋谷をうろうろ。
7月に下北でレコード回しがあるのでそろそろロックステディばかり聴いてないで、ラウンジっぽいものを、と思ってサントラ、イージーリスニング、ジャズといったコーナーを回ってみるも、久しぶりだからと期待していたほど良さそうなレコードが見つからず、ちょっと不満のまま帰宅しました。

パルコのデルフォニックスで買った「Departure」は3月にここでエアライン・グラフィックス展をやっていたときに見つけて買おうと思っているうちに品切れになっていた本。そういえば代官山のほうも行ったっけ。

こんな本を見ていると、この間旅行に行ったばかりということもあってまたどこかに行きたくなるなぁ。

「コルシカ書店の仲間たち」-須賀敦子-

須賀敦子のエッセイはアントニオ・タブツキの本に夢中になっていた頃からずっと読んでみたかったのだけど、書評などで「凛とした詩情溢れる文章が紡ぎ出す」とか「作者が熟成させた言葉の優雅な果実を、いまは心ゆくまで享受したい」なんていう文章を見てしまうと、どうも気恥ずかしいような気がしてなかなか手が出せないままになってしまってました。

1950年代~60年代にかけて作者がイタリア留学中に、コルシア・デイ・セルヴィ書店という本屋・出版社で出会った人々を30年後に描いたこの本は、やはりどこかノスタルジックで「あの頃は良かったね」的な雰囲気は免れないけれど、30年経ったことで逆にそれぞれの生き方や性格、考え方などが客観的に書かれてもいて、そこがこの本を救いになっていると言えるかもしれません。
だけどこれを読んで(年月が経つことで美化された実際はたいしたことのない)自分の経験と合わせてむやみに共感しちゃったりする人がいるんだろうな、と思うとちょっと‥‥なんて思ってしまうのは単なる私のコンプレックスのせいなのでしょう。

「池波正太郎の世界」-太陽編集部 編-

昼過ぎから自転車で西荻へ。まずは5月の終わりからサパナでやっている北尾堂BOOK CAFE。今年で3回目、一回目はは夏真っ盛りの頃から秋の初めまでだったが、年々時期が早くなってきて今年は5月31日から6月29日まで。ここで本を片手にコーヒーを飲みながらトロさんの話を盗み聞きしたりする。出ている本がちょっと片寄っているで見るだけ(すみません)。細野晴臣の本がいくつかあって欲しかったけれど高かったので(どれも5000円くらい)断念。

そのまま音羽館→ハートランドと立ち寄り、ニューバリーカフェでお茶し、がちまいやでクッキーを買い、夢幻書房でこの本を買った。前からいつか買おうと思っていたけれど、太陽での特集や自身の著作とかなりかぶっていたので古本で出るまでまっていた。この本を読んで、またいろいろなところに行ったり、作ったりしてみようかな。

ほんとはもうちょっと行きたいところもあったけれど、雨が本格的になりそうだったので帰宅。それにしてもじめじめした一日でした。(今年はじめての真夏日。でも曇りのち雨ですよ)

・北欧で買った本4/ムーミンの本

北欧に行ったら1冊はムーミンの本を買わなくちゃね、ということで、前にパルコブックセンターで見たときから欲しかったものをヘルシンキにあるアルヴァー・アールトが設計を手がけたという大きな本屋で購入。

ここは2階にカフェもあってもちろん私も昼食を食べました。ここの店員に限らずフィンランドの人(特に女性)は、英語も分からない私たちのような東洋人にやさしい!

さてムーミンの本はいくつもあったけれどアニメの絵をそのまま使っている本はやはり大人の私にはちょっとつらい。原画の北欧の寒い、暗い感じが出ているもののほうにひかれてしまいます。そういった意味でこの本の絵はその2つの中間といったタッチといえるかな。

・北欧で買った本3/「Din Egen Songdog」

こちらはコペンハーゲンの子供向けの本専門店で購入。小さなきれいなお店で、若い女の人でやっているらしい(単なる想像)。本を見ていたらいろいろ話しかけてきたり、コーヒーをいれてくれたりしてくれた。

表紙に150曲収録とあるように童謡の歌本なのですが、なんの曲なのかさっぱりわかりません。それよりも楽譜に添えられた(多分曲の内容にあわせているのだと思う)布の切り絵がかわいい。ちなみにここに掲載されている曲を集めたCDやカセットテープの出ています。ギターとウクレレのコード表付き。

・北欧で買った本1/「Pussi」-Peyo-

「スマーフ」のシリーズでお馴染み(?)のPeyoのコミック。「スマーフ」に出てくる猫に似た猫とその飼い主の男の子が主人公で、ショートコントが収録されている。1ページに1~2つくらいの短さで4コマではないけれどそれに近い形式。もちろん文章を読めないけれど、絵を見ているだけで充分内容がわかります。

ただオチとしてはかなり単純なもので、所詮、猫と子供の他愛のないやりとりという感じです(大人もでてくるが)。でも絵が可愛いので、そんな他愛のなさも許せます。というか絵と話があっていると思う。

・旅行に持っていった本

6月の第一週目に会社を休んでデンマーク、スウェーデン、フィンランドに行ってきました。3カ国回ったので飛行機や船、電車の中などでたくさん本が読めると思ってゆっくり読めてしまも何回読んでもいいような本を、と思っていたのですが、結局これというものが思い浮かばなかったのと探す暇がなかったということで吉田健一の本を3冊持って行きました。実際は長い移動中は爆睡してしまい、2冊しか読めず、でしたが‥‥

「新編 酒にに呑まれた頭」は、タイトルどおり酒に関する随筆をまとめたもの。2冊目の本と言うことだが、文体は吉田健一らしさがあまりなく読みやすい。内容はいつものとおり。
「怪奇な話」はフィクション。幽霊や魔法使い、お化けなどの現実離れした話の中に、随筆のような語りが交じっていて不思議な雰囲気を醸し出している。最後の「舌鼓ところどころ」は、長崎や大阪、金沢といった地方の美味しいものを紹介した文章と「胃の話」、「駅弁の旨さに就て」など食べ物全般についての文章が収録されています。